えりはな の 「いま」を伝えたくて

「いま」目の前にある感動や景色をたくさん伝えたくて、ここを作りました。

街頭募金について想うこと

2005-11-23 09:43:14 | 徒然なるままに
知人のお子さんが重い心臓病で、海外での心臓移植をしなければ命がもたないといわれ、渡米移植を実現させるために
莉奈ちゃんを救う会が立ち上がってから、昨日でちょうど一年となりました。

会を立ち上げるまでの、準備も一ケ月近くかかり、
立ち上がってからは、全員試行錯誤のただただ必死の活動を展開しました。
1億2000万円集まらないことには、渡米できない、日にちも出来るだけ早く、
メンバー全員ほんとうに必死でした。

私も毎日のように、子供を幼稚園へ送ってから事務所へ通い、電話番や事務処理にあたりました。
取引銀行を毎日のように記帳などにまわって、集計をしました。
週末には、幾班にもわかれて、いろんな場所に街頭募金のお願いにたちました。
季節は、ちょうど寒くなっていく中、かなり辛い活動でもありました。

子供が帰宅してからも業務が残り
幼稚園や小学校のお友達に、子供を預かってもらったり、お迎えにいってもらったり、
PTAの仕事がほとんどできなくなり、そちらを手伝ってもらったり、
関係する教育団体に働きかけてもらったり
夫や私が会に関係するということは、陰ながら色んな友達のお力をお借りすることでもありました。
集計が昼間に出来なくて、夜子供を寝かせてからする日も続きました。
自分たちのことは後回しとなり、
年末年始も休みを返上して街頭に立つことになり、楽しみにしていた帰省も出来ず
子供たちだけを実家へ送っていきました。

最初は、???という感じの街の反応でしたが
マスコミ関係の方のあたたかいご協力もあり
支援の輪は、周知されることとなり、どんどん大きくなり、加速していきました。

街頭や事務所では、励ましのお言葉をいただいたり
時には、そんな考えは許せない!という辛らつなご意見をいただいたり
いろんなことがありましたが
ほんとうにいろんな方の力で
目標金額が、目標期間の二ヶ月で達成でき、莉奈ちゃんもいい様態のまま
渡米し受け入れ先の大学病院に無事に到着することができました。

そして、これで、会の大きな役目は終わりだと思っていました。
あとは、無事に帰ってくるのを待つだけだと。

が、実際はドナーがなかなか現れず
ICUでの滞在費がかさみ、治療費が目減りしていく数ヶ月がありました。

莉奈ちゃんは、それでも、元気に頑張りました。
やっと待ちに待ったドナーが現れて、
手術も成功し、その後の辛いリハビリや拒絶反応との闘いや
予期せぬ脳出血などとも闘って
いまも闘いながら帰国の日を待っています。

しかし、治療費は、当初想定していた金額を超え
大幅に不足してしまい、救う会では、また募金活動を再開せざるをえなくなりました。
新しくチラシを作りなおし、取引金融機関においていただいて
今回はひっそりとかもしれませんが、活動を続けています。


会に参加するようになったきっかけは以前このブログにも書きました。

子供の命をどうしても助けたいんだ、どうか協力してほしい、そういわれる
知人の話しを夫から聞かされ、ご両親の想いにうたれ、共感し、参加することになりました。

小さな命を救いたい、それは、世界中の恵まれない子たちのためにも同じではあります。
実際、スマトラの大災害などもあったりして
今回は、一個人の活動でもあり、地震や災害の惨事が報道される中
すごく悩むこともありました。
実際、その点をお電話などでご意見いただいたり、
一個人ではなく、もっと大きな活動の力をかしてほしいと言ってくださる方もありました。

それは、それ、そんな言い方はあんまりかもしれませんが
それは、それで救済のために活動されている方々がおられます。
悩んでいては、会の活動は出来ません、一個人として募金をすることしか出来ませんが、それもひとつの協力だと思うようにしました。


話しは、あちらこちらにとんでしましましたが
今でも、他の団体や、交通遺児の方が街頭募金にたっておられると
胸がキュンと痛み、わずかですが協力しなくてはいけないと思うようになりました。

今だから話せますが
救う会に参加する前までは、街頭募金の方に近づいていく勇気がなく
入れるのがすごく恥ずかしいと感じていたことがありました。
大きな声で呼びかけられ、大きな声でありがとうございます、といわれるのが
なんだかすごく気が引けたのです。

でも、自分が実際にたってみると、同じことをしています。
そして、立つ側の気持ちが、当たり前ですが初めてわかったのです。

街頭募金で抱えている箱に、たくさんいれていただけるともちろん嬉しいし
それが本来の目的のひとつでもあります。
(もうひとつの目的は、活動を知ってもらうこと、チラシを受け取ってもらうことでもありました。)

さらに、街頭募金で大金を入れていかれる方、中にはびっくする額を入れていかれる方もありましたが(振込みに行くのが面倒だからとおっしゃって)
ふつうは、そんなことはないと立つ側は思っています。
街頭に立つということは、ひとり一円でもいいからご協力いただけたら、
そんな思いで立たないと、足腰も疲れ、喉もかれて寒さに負けてしまいます。
そんな気迫が必要だったんだ、とたって初めて感じました。

これから歳末にかけて
歳末助け合いやあしなが街頭募金、共同募金など
ほんとうにいろんな方が街頭に立たれる季節になります。

どうかお体に気をつけて、そう祈ります。