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- 無用の用 -

43『ねじまき鳥クロニクル』村上春樹

2008-08-24 21:17:25 | 本 2008
村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』(第1部)(第2部)(第3部)
  

【内容情報】
僕とクミコの家から猫が消え、世界は闇にのみ込まれてゆく。―長い年代記の始まり。



こんなに長い物語は久しぶりに読んだ。でも思ったより早く読んだなあ。二週間ぐらいかな。

この小説を読んで思ったのが、村上春樹の長編っていうのかな、それって色々な部分で共通してたりする感じがした。
どこがどう、って今でははっきり思い出せないんやけど、読んでる最中に「あれ?これって・・・・・・」って思う部分がいくつかあった。


私の中では今までは『世界の終り~』が一番だったのだけど、これも捨てがたい。
これの感想文を書くのはとても難しい。どこがどう気に入ったかを書けないけど、なんだろう、終わり方とか「ちょっと、あれ?これで終わり?」なんて思ったけど、それはそれでいい。
全体を通してたぶんもっと色々複雑で絡み合ってるところがたくさんあるのだろうとは推察出来るけど、具体的にどうこうというところまでは私にはそこまで読み込める力がないなあ。
ただ、この雰囲気が好きだ、としかいい様がない。


印象に残った部分。
『(略)人間の運命というのはそれが通りすぎてしまったあとで振り返るものです。先回りして見るものではありません。(略)』

これは同感した部分。この人も一人っ子なのだろうか。
「僕は一人っ子にありがちな孤独癖を持っていた。真剣に何かをやるときには、自分一人でそれにあたることを好んだ。誰かにいちいち説明して理解させなくてはならないのなら、時間や手間がかかっても一人で黙ってやった方が楽だった。」
これってよく仕事をしている時に思う。あまりいい傾向じゃないんだろうけど。


村上春樹の作品を読むと落ち着く。どうしてなのかはわからない。特にこういう長編小説は。