ねになきて ひちにしかども はるさめに ぬれにしそでと とはばこたへむ
音に泣きて ひちにしかども 春雨に 濡れにし袖と 問はばこたへむ
大江千里
あの人を思い、声を上げて泣いてしまって濡れた袖だけれども、春雨に濡れたのだと、聞かれたら答えよう。
「ひつ」は濡れる意。ご紹介するのは少し先ですが、恋の涙を春雨に袖が濡れると詠んだ歌は 0731 にも登場します。
かげろふの それかあらぬか はるさめの ふるひとなれば そでぞぬれぬる
陽炎の それかあらぬか 春雨の ふるひとなれば 袖ぞぬれぬる
よみ人知らず