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漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0085

2020-01-23 19:18:16 | 古今和歌集

はるかぜは はなのあたりを よきてふけ こころづからや うつろふとみむ

春風は 花のあたりを よきて吹け 心づからや うつろふと見む


藤原好風




 春風は花のあたりをよけて吹け。風に吹かれなくても花が自ら散るのかどうか確かめてみたいから。

 桜の花が散るのは、風に散らされているのであって、花が自ら散っているのではないと信じたい気持ち。
 作者の藤原好風(ふじわらのよしかぜ)は9世紀から10世紀にかけて存命した貴族。古今和歌集への入集はこの一首のみです。