今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

ビーフウェリントンと肉を焼く温度。

2015年11月17日 | グルメ
 牛フィレ肉を折り込みパイ生地(パフペイストリー)で包み焼きにしたものだが、
1815年の(←日本は江戸時代で杉田玄白が「蘭学事始」を著し、伊能忠敬が地図を完成させた頃)、「ワーテルローの戦い」でナポレオン軍を破り、英国で2度も首相を勤めたアイルランド出身のアーサー・ウェルズリー(初代ウェリントン公爵)が好んで食べた料理から名前の由来が来ているとも、彼が履いていた足首~膝下の上まで長さがあるブーツが通称ウェリントン・ブーツ(今でいう長靴)と呼ばれてから、その名がきているともいわれる料理で、イギリス料理。

※「ウェリントン公爵」というイギリスで筆頭の爵位がある。

※「ウェリントン」は、イギリス南西部サマセットという地名


とにかく、これは材料費がかかるので、全てが安いタイミングを狙いに狙って一気に作った。
(なので、肉の色とかはご容赦頂きたい)

塩胡椒した牛フィレ肉(本来ローストビーフ用に1kgとかなのだが、そんなのは馬鹿高いし、手に入らない、2kgで15000円以上していたので、無理すれば買えるけれど、そこまでは・・・)という訳で、肉の卸屋さんの100g×2枚で200gのしかも半額パックを使う事にし(フィレには代わりはない)、

これを2枚重ねて使う事にした。

①これをローストビーフの規定よりも短時間で焼き目を

全面に付けて

肉を合わせる面だけは薄っすらしか焼かない・・・かといって肉を合わせる部分を焼かないでそのまま焼成すると、そこからドリップというか血(正式には水を含んだミオグロビン)が滴ってホンの少しでもベシャベシャになるのが嫌だし、やはり全面一応ね。)

②肉が冷めたら、
・ディジョンマスタード大さじ1(たまたま安売りの時に買って家にあった、アブラナ科のディジョンマスタードは自分には苦くてどう使って良いか解らなかったので助かる、苦いと嫌だから規定より1減らした)、

・ホースラディッシュのすりおろしたもの大さじ1(半額のローストビーフに付いてきたものを捨てないで賞味期限の範囲内で溜めておいた)

・黒胡椒大さじ1

を混ぜて塗る。

そのままカバーをしないで冷蔵庫で乾燥させながら保冷しておく。

③マッシュルームでデュクセルを作る。(→デュクセルの作り方
少し冷ましてから冷蔵庫で冷やしておく。

④次にフォアグラ(これも30%引き、しかも少量・・・ただ肉が少量なので丁度良い量か・・・無ければフォアグラペーストでもギリ可)を焼き、

半分に切る。汁はデュクセルへ混ぜる。


(本来、ここで⑩のフィロペイストリーを作る。)
⑤ラップを敷いて、

※本来、ここで↓下記⑩のフィロペイストリーを作ってラップの上に敷いてから、生ハム(・・・安いバラ売りのもの、保存料は使っていない。日本では豚の生ハムの事をプロシュートと言っているが、イタリアではハム類を総称してプロシュートと付けるようだ)を敷くのだが、レシピで気付かなかった(フィロペイストリーなんて言葉耳に馴染みが無いので)

⑥生ハムを並べ(安いだけに超薄いので剥がすのに苦労した)、

マッシュルームのデュクセルを塗り。

⑦-1肉を(今回の場合2段重ね)置いて、フォアグラを全面に乗せ。

フォアグラが上になるように巻いていく(これは日本人得意だよね!!)。

⑨そのまま30分ぐらい冷蔵庫でラップをしたまま寝かす。

⑩うん?、どうやらフィロペイストリーという、アイルランドの春巻きの皮みたいな生地(←やはり出身地が諸説あるウェリントン公爵はアイルランド生まれなのでは?)を巻くらしいので、急遽、作って(→フィロペイストリーの作り方)。

急な手作りで広さが無いけれど(後巻きだけれど)巻く事にした。

なんとか上手く?出来た。

⑦-2どうにかビーフウェリントンの、敷居を低くしたいので350円(→割引)のフォアグラムース(リエットみたいな感じ)Verも作ってみたので、

同じように塗って巻く。

間違えないようにフォアグラ入りとそうでないものを書いて印を付けてラップでよく密閉したまま(両側面をキャンディーの様に捻ると良いらしい)冷蔵庫で冷やし

⑪アルミホイルやクッキングシートが勿体無いので鉄板に薄く油を塗り(アルミホイルを敷く人も居る)、パイに塗る牛乳を用意する。

⑫冷凍のパイ生地(流石に時間が無いので、生地までいっぺんには自作出来なかった、↑⑩のフィロペイストリーは作れたのだけれど)を解凍して打ち粉をしたまな板の上で伸ばす。

⑬肉のラップを剥がして、パイ生地の手前に置いて、⑭ハケで牛乳や卵黄を塗り、

⑮手前から巻いていく。

⑯側面は、織り込んでいき、冷蔵庫で少し寝かして

⑰鉄板に乗せ、ナイフで交互に切れ目を入れ(※自分はツイ、好きなように切れ目を入れてしまったので、本来は切れ目は交互らしい、まあ、そこは気にしなくても、ここぐらいは自由に)

⑱ハケで牛乳や、

卵を塗って(今回だけは卵を塗らしてもらった、可哀想だから、もうしない)

⑲-1オーブンで焼く(温度と時間は下記⑲-2をもしよかったら参考に)。
 
⑳その間にこの料理にはテッパンのマルサラソースを作り(→マルサラソース2種の作り方

(↑写真は2回目に作った自作のデミグラスを使ったもの。最初は上手くいかなくて市販のデミグラスを材料に使った)

⑲-2「オーブンの焼成温度について」(→どうやらある一定以上だとg数と焼成温度と時間の関係はあまり深くは関係無いようだ。

先ず、実験でフォアグラペーストで作った方でオーブンの温度と時間を確認。
 ↓
200度に予熱したオーブンで、180度で40分(牛乳を塗ったから解りヅライけれど)→焼き上がったら10分そのまま冷ます。


まあ、まあ、ロゼかな。19.4%ぐらい火が入り過ぎた部分も。


軽いマディラソース(オレンジ色)とクラシカルなマデラソース(ブラウン色)で。

本格的でクラシカルなブラウンソースの方が合うかと思ったが、意外にも軽いマディラソースの方がなんとなく合う気がした。イメージはプラチナ色というか、印象に残る味になった。でも、美味しいんだけれど、なんかイギリス料理っぽくないんだよな。


概ね、温度加減が解ったので、次に本格的なフォアグラ入りを焼く、200度で35分 →同じく焼き上がったら10分そのまま冷ます(卵を塗ったのでキレイな事はキレイ)。


焼加減は、94.8%ぐらいは良かった、もう少しシットリ火が入る事は加減で出来るはず(次は210度で入れるか?)。

今回は、少し余裕が出来たので、イギリス料理らしくボイルした野菜を添えてみた(野菜本来の甘味が涙が出るぐらいに優しくて美味しい・・・ここがイギリス料理の良さだよね)

フォアグラペーストではなく本物のフォアグラを入れたクラシカルなビーフウェリントンには、クラシカルなブラウン色のマルサラソースが合う、不思議な体験をした。
軽いオレンジ色のマルサラソースは美味しいんだけれど、本物のフォアグラを入れたビーフウェリントンにはクラシカルなマルサラソースの方がイギリス料理っぽいというか、ああ、これこれ、これがイギリス料理の奥深いポイントという感じが明確になった



大体、正しい基準が解ったので今後は、フィレ肉でなかったり、デュクセルだけで作ったり、もっと作り易い、敷居を下げた方法で作っていきたい。
(この後、余っていたグレービーで食べてみたけれど、微妙だった)
そうでないと、井の中の蛙になる。



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