今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

アイリッシュ風牛スジ肉のギネス煮込み。

2015年11月17日 | 今日の料理
ギネスの煮込みは苦いから好きじゃないんだ。

だけど今回は、牛スジを煮込んでみた。

急遽別の料理でグレービーが欲しかったので、フライパンと鍋両方を使って作ったが、先ず、牛スジが硬くて切れないのでそのまま塩コショウを軽くして焼色を付け→フライパンに残った脂は煮込んでいる間でも、この後で手が空いたらグレービーを作る(今回だけ特別に必要だっただけで牛脂が獲れるのでついでに作っただけ)。

タマネギを切り、フライパンで一応ガリガリしない様に炒め(この後でよく煮るから大丈夫なのだろうけれど、本当にガリガリした玉ねぎで嫌な思いをしたので)、

そこに焼いた肉を投入し、小麦粉を大匙1ぐらい?かな?(いつもこのぐらいにしている)投入し再度炒め。

切った野菜(ニンニク薄切り・ニンジン・ジャガイモ~セロリがあればな~、でも急だったからある野菜で、セロリの香りで失敗したら怖いし、やはりセロリはそのまま生でマヨネーズを付けて食べる方が美味しい)を投入。

軽~く炒めた後、ローレル(月桂樹の葉=意外に手に入り易いハズ)を1~2枚入れ、ギネス(1本分より少し欠ける、1口だけ飲んでしまった、ペール・エールに比べて、強いね、やっぱり、自分は日本だと手に入るギネスが限られているけれどギネスなら「エキストラ・スタウト」が好き)と、ひたひたに浸かるより多く蒸発する分と灰汁で取る分も含めた水を足す。

沸騰したら、軽く灰汁を取って(肉の下処理の段階で灰汁の成分を取る場合もあるが、今回スジ肉なので包丁で処理していたら時間がかかり過ぎるというか、硬いから意味が無い)、軽くしか灰汁を取らないのは、灰汁を取り過ぎるとスープは美しく澄むけれど、旨味成分まで全部取ってしまうよりも、やはり加減が大事だから、指定されない限り、自分はサッとしか取らない。灰汁を取り過ぎて、コクが無く何の味の奥行きもない、スープやシチューなんて美味しい訳ないものね。
(勿論、臭みがあるモノとか徹底的に取らなければいけない料理もあるが、基本は自分は塩梅や加減を大切にしている、今回は特に脂分とコクでビールの苦さを押さえる実験なので。)

直ぐ中火から→20分ぐらいで弱火にし蓋をちょこっと開けて、2~3時間、常に水で材料がヒタヒタになる程度に水を足しながら、あまりその場所から遠くで離れず(やはり、地震とか誰かが鍋をこぼしてしまうとか、何か不足の事態が起こらないとも限らないので、想定出来るアクシデントは本当のアクシデントでもない。偶々うちは運良く狭いので台所続きで、ネットとか漫画・小説が読める、もしくは別の料理をして)他の事でもやって時間を有意義に過ごす(勿論何かあったら火を必ず止める、料理は火を止めてしまえばその時点でドラゴンクエストで言う所の「セーブ」が出来る、勿論余熱の計算は必須だが、人に取って1番大事な生命や家の安全は確保出来る)。
(運、横のは何だっけ?、あ、そうだ煮込んでいる間に作ったグレービーだ、他の料理に使うんだった、こういう時についでに作っておくと便利。)

で、まだ、すじ肉が硬いので、この日は火を切って余熱で火をゆっくり通す。

翌日から「悪くならないようにする為」と「余熱でジックリ火を通す為」に、沸騰させて数分(気分で2分~10分ぐらいか、あまり火を強く通し過ぎるとジャガイモが崩れて壊れてしまうので適度に)火を通し、切って蓋をして余熱で放っぽっておく。
(冷めてから冷蔵庫にしまえば良いけれどそこまで待ってられないし、一晩置くという事がリスクになる場合もあるから、時間・時期や季節によってはもう1回同じ事を夜やった方が良いかも。)

「よく3日間煮続けた~」と書いてあったりするが、到底24hを3日間煮ているとは思えない(そんな事をしたらガス代がハンパじゃないし、他の作業をする時間も無くなる)。
やっている所もあるだろうけれど、多くは火で沸騰させ、中まで温まったら、火を切って余熱でジワジワと通しているのではないか?と。
その方が自然に火が入って、ダシとスープも自然に素材の間を出入りする。
(火を切って元栓を絞めたら、涼しい時期、前日作ったカレーの様に放っておく)

<食べる日(別に3日目であるという規定は無い、火の加減で早くも遅くもカッコよく言っちゃうと時間をコントロール出来る)>
次の日も沸騰させて、蓋をちょっと開け直ぐ弱火にして「適度に」自分の好きな濃度まで煮汁を煮詰める。
(コクを味見すると良い。あくまでも「適度に」ね。これでお金を頂く訳でもないしコダワり過ぎると楽しくないから。)

この頃になると、包丁で切れなかったスジ肉もキッチン・ハサミ等で切れるようになる。

煮汁の味を見て苦味が飛んでいたら、この後、煮詰まる時間を考えて塩をホンの少々(超薄味の自分は小匙1/2更に半分ぐらい)入れて味を整え、弱火で20分ぐらい煮る。
(薄い分には調節が利くが、濃いと水を入れてコクを薄くする以外、どうする事も出来なくなるので煮込む前は薄目に。)

味を見て、良い濃さ加減で火を止め完成。感動的な味でした、特にニンジンとジャイモがコクを吸って、もっと野菜を入れれば良かった(不思議と塩を薄くすると苦くない・・・モノ足りない人はちょっとアタック感が強くなるけれど、食べながら自分で塩をふるか、別鍋で塩を増やしてもう少し煮る、洗物は本人にやらせる)。

翌日塩を足して、弱火で少し煮てみると、これはこれで美味しいのだが、なんというか、既製品的な一般的な味に仕上がった(本来はこれかもしれないが、ビール好きの人は苦味を苦味と認識しないでビールとして舌の上で認識してしまうので、飲めない人より強く苦味を感じるかもしれない、それが塩を入れる事によって味が更に引き立つから塩を入れれば入れる程苦味を強く感じるのかも。)
↓お椀に盛るのも斬新かな?って。

これだけでも野菜が米や麦と同じ穀物なのでお腹いっぱいになるのだけれど、少し主食が欲しいなと
スコーンと共に、もしくは入れたら、「崩して食べるコブラー」のようになって、流石同じ国の料理、これが合うこと、合うこと、尋常じゃない!!

他にもマッシュポテトにかけて食べたら、やはり、同じ国の料理、やはり合うんだわ

恐らく、ギネス等の肉をビールで煮る料理は、脂のコクがある肉の方が、ビールが加熱される事で更に尋常じゃなく苦くなる事を対抗出来る様にバランスが取れて釣り合いがとれるのでは?と、牛スジか、豚のスペアリブか、豚バラにするか?迷ったが、豚バラは高いし、日本には角煮という文化があり、角煮にした方が美味しいし、豚のスペアリブは失敗した時、イタいなって考え、
基本は牛肉だし、今回は牛スジ肉にした。





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