社長つれづれ日記

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四重苦

2007年01月14日 | 仕事
◆◆中小企業と言うこと

 最近はこんなことを思うことはなくなりましたが、私がこの会社を引き継いで(19年前に引き継ぎましたが)しばらくの間は、「中小零細企業は人もいない、ものもない、金もない、信用もない、まさに四重苦の中で経営をしている。だから、チャンスを目の前にしてもなかなかそれ手にすることが出来ない」などとよく考えておりました。

 確かに、チャンスを目の前にしても、資金がない理由で、設備がない理由で、人がいない理由で、信用がないばっかりに、悔しい思いを何度もしたことがあります。でも、そんな時に思い出すのが、創業者のことでした。創業者というのは私の父ですが、私の父は母親と共に小さな個人商店を立ち上げました。その当時は明日食べるお金にも事欠くような状況だったと聞きます。もちろんそうでしょう。人も、お金も、ものも、信用もないときですから。

 でも、創業者にしてみれば、それは当たり前だったのです。ですから、創業者はそのようなことをいちいち考えるものではなく、自分のやりたいことに全力で向かっていったのです。私の幼い頃の父親の印象は、そう言う印象がありました。


◆◆無いことから知恵が生まれる

 今の私を取り巻く環境を考えると、大変恵まれていますね。人についても、お金についても、ものについても、信用についても、創業者の時代と比べれば雲泥の差です。もちろん、現在も、中小零細企業の現実というものはあるようですが、でも、今は、それを楽しんでいます。

 人がいないから、お金がないから、ものがないから、信用がないから、だから、その中から色々な工夫が生まれてきます。知恵が生まれてきます。苦しい中から知恵を出し、それを成果に結びつけたときには、これまた格別の味があります。19年ほど中小企業の経営をしてきて、最近はそのことに喜びを感じれらるようになりました。


◆◆誰でも出来ることなら

 誰でも出来ることなら、そのことに取り組んでみても、あまりやりがいは感じられません。でも、世の中のほとんどのことは、特別なことではなく、誰でも出来ること、当たり前のことが多いようです。ですから、多くの仕事はそんなに特別のことではありません。そして、多くの人は淡々と、真面目に、こつこつと仕事をして、世の中を成り立たせています。

 そう言った中で、今までになかったことや新しい取り組みに出会うことが出来たなら、これは本当に幸せなことです。

 そう言う意味からすると、弊社は幸せです。新しい取り組みに、色々なことで挑戦するチャンスがあります。ですから、幸せなのです。ですから、工夫すること、知恵を出すことを怠ってはいけませんね。中小企業の本領を発揮しなければなりませんね。

 なんか、今日は、すこし、創業者のことや私が経営者になりたての頃を思い出しておりました。