社長つれづれ日記

私を深め、身近な人を、社員さんを、
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2007年01月05日 | 仕事
◆◆良き理解者より

 きょうは、新年の挨拶に加えて大切な方から次のような内容のメールを頂きました。

中央大手企業幹部Y様より
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あけまして、おめでとうございます。
今年もよろしくお願いします!!

ところで新年にあたり、数年前の新聞のコラム。

世界トップの自動車メーカーとなったトヨタ、復活を果たした日産、ソニー神話の消滅、西部グループの瓦解、ダイエーの破綻セブンイレブンジャパンの躍進、大銀行の混迷、政府は膨大な負債を抱え、もはや日本は世界の模範たり得ないのか、あるいは、なお、強いのか。
いったい日本では何が起きているのか。

国も企業も成長と繁栄の源泉は人の和にあることは古今東西の真理である。
トヨタは世界市場の10%を占める「グローバル10」との目標を掲げ、全社員がそれに向かってひた走り、十数年の懸命な国際化努力を通じて世界トップとなった。リバイバルプランを掲げた日産もできなかったリストラを実行した。全社員の思いが一致していた。

ソニーではどれだけ全社員の夢が共有されていたのだろうか。
ゲーム機を中核商品と位置づけ社内を知らない社外取締役が権限を持った時点で夢を失った社員がいなかっただろうか。
社員の移籍と共に韓国サムソン電子に流失した技術も膨大だろう。
価格破壊の夢を失ったダイエー社員は何を夢見ていたのだろう。
セブンイレブンは消費者の嗜好適応に全社員がまい進している。
大銀行で働く優秀な社員の夢はなんだろうか。

全社員が共有できる夢を失った企業の凋落は早い。
全社員や得意先、顧客すべてに共有できる夢を提供し続けること事が経営者の役割である。
経営者の夢は、言葉や経営方針だけでなく実際の日々の言動やその一挙手一投足から社員は敏感に感じ取る。
それに共感して人生をかける人材がどれだけ集まるかが企業の運命を決する。
視野の広さ、先見性と実行力、忍耐と無私の精神。
稀有な資質であるからこそ、成長できる企業も限られる。

夢を全社員で共有しているかどうかが、今、問われている。

DDKの全社員が共有できる夢はなんですか?
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◆◆我が社のビジョン

 我が社では経営理念の中に、「我が社のビジョン」と言うことで、全社で共有すべき夢(目標)を明示しています。

「時代感覚に優れた、経営品質の高い、社会に誇れるIT企業の実現」

 これが我が社のビジョンですが、Y氏のメールの通り、このことをどれだけの社員さんが共有できているか、また、そのことにどれだけ夢と希望とやる気を抱けているか、要するに「熱望する」領域まで我が社のビジョンを昇華できているか、しっかり問い直してみる必要がありますね。

 それにしても、Y氏には弊社に関して色々お気遣いを頂けます。有り難いことです。ご期待に応えねばと思っております。


◆◆今日は仕事始め

 予定通り、年始めの神事、全体朝礼、部門会議が行われ、特に全体朝礼では恒例の「私の抱負」の発表があったようです。毎年、原稿用紙1枚に、簡潔に社員さん自身の抱負を書いてきてもらっています。それを年初の全体朝礼で、全員が発表するわけです。そして、その年の11月末まで、社員さん全員の抱負を神棚に預けておきます。そして、11月末にその預かっていた抱負を皆さんに返しているのです。それぞれの抱負が一年でどのように実現できたのか、年末に振り返りをしてもらいながら、また次の年の抱負を書いてもらっています。

 きょうは、総務の武智部長が病室まで全員の抱負を持ってきてくれました。皆さんの抱負に目を通しましたが、内容を見ながら社員さんの成長ぶりを実感しました。そして、皆のやる気も感じることが出来ました。良い社員さん達に恵まれています。本当によい会社にしたいですね。そんなことを沸々と思いました。


◆◆河合継之助の言葉(司馬遼太郎、小説「峠」より)

 「志は塩のように溶けやすい。男子の生涯の苦渋というものはその志の高さをいかにまもりぬくかというところにあり、それをまもりぬく工夫は格別なものではなく、日常茶飯事の自己規律にある、という。箸のあげおろしにも自分の仕方がなければならぬ。物の言いかた、人とのつきあいかた、息の吸い方、息の吐き方、酒ののみ方、あそび方、ふざけ方、すべてがその志をまもるがための工夫によってつらぬかれておらねばならぬ、というのが継之助の考え方であった。」

 ビジョンを考える折、いつも私の頭の中にこの言葉がよぎります。