翻訳者魂

人間は関係を持ちたい。人間は知られたい。人間は参加したい。人間は貢献したい。人間は自分に価値があると思いたい。

精神は17インチの画面にはおさまらない

2007-12-31 05:12:29 | Weblog
あるものを考えるときはもちろん脳がそのはじめになる。かつては、その考えをまとめるときに紙を使っていた。考えのもとになるものを丸で囲みそこから矢印でいろいろな方向に可能性を広げる。その間にいろいろな記号を書いたり、絵を付け加えたりもできる。そうやって広がった可能性から、さらに新しい展開が生まれる。

紙を部屋中に広げ、資料をばらまきば、さらに精神が広がる。ぼくの精神は17インチの画面にはおさまらない。

ところが今は、考えをまとめるのに直接キーボードに向かう。考えを簡単に表現できるようになったのはいい。しかし、思考が単純化され、可能性や許容が失われ、一方方向に直線的に流れやすくなった。

2008年は、地球にも日本にも自分にも、今までよりももっと大きな問題が迫ってくるに違いない。一方的な考えだけでは対応できないだろうし、周囲との軋轢も増す。自分自身の五感でものを感じ、自分自身の可能性を広げなければ、厳しい周辺情勢に対応できなくなる。

外に出て、できるだけ紙でものを考える。デジタル的でないものにシフトしていかなければ、ぼくはもうつぶれてしまう。

タイムとtime、ネームとname

2007-12-23 02:21:39 | おもしろいもの
息子は英語のタイムを "taimu"、ネームを "neimu" と小学校で習ったローマ字で書く。発音どおりに書けるというのは頭を十分使っているということだね。

イギリスでは、かつて"time" は「ティーメ」、"name"は「ネーメ」と発音されていた。時代がたつにしたがってそれぞれ「タイム」「ネーム」と変化した。発音が変化したのだから綴りも"taim"、"neim" に変えようという意見があったが、そのときは印刷機が普及していたため、古い綴りである "time"や"name"を直せなかったらしい(Wikipediaの英語の項参照)。

mobileなんかは、日本では昔は「モービル」って言ってたけど、今では「モバイル」が普通だ。 むかしのまま「モービル」にしとけば息子は苦労しないのになあ。

地元の食材だけを食べる試み

2007-12-21 04:29:33 | 社会
温室効果ガスの削減に効果的な対策はリサイクルや省エネということはみんな知っていると思う。でも地元、といっても半径100マイル(160km) 内、の食材を中心に食べることも、ずいぶん温室効果ガスの削減に役立つ。

日本は、食料自給率がひじょうに低いので、かんきつ類はアメリカ、牛肉はオーストラリア、野菜は中国という具合に、海外から大量に食材を輸入している。運搬には飛行機を使うため大量のガスが発生する。

Living on the Fife Diet: BBC

上記のページは、地元の食材を中心にした1週間のメニューを載せている。これを試した人は次のような感想を述べている。ビスケットなどの各食品や肉が減り、果物の種類もりんごなどに限られるけど、夏に採れたベリー類を保存して食べたりして工夫している。コショーや塩は地元では作っていないけど、そういったものまで規制するのは現実的ではないから、ちゃんと利用する。

地元の食材だけでも結構おいしく暮らせそう。実は、体にも合っていて健康にも良さそう。

娘の通う小学校も食育の一環として小松菜など地元産の食材を給食に利用している。こういった試みは、日本でも給食を中心に広がっていけばいいね。

ぼくが誤訳をするわけ

2007-12-17 15:21:51 | 翻訳
大リーグ薬物汚染に関するミッチェルレポートの内容を一部翻訳してここに掲載したところ、読者から誤訳を指摘された。間違いを修正する機会を与えていただきとても感謝している。

英文を読むときは、わからない単語があっても、文のかたまりをバッバッバッっと見て、次の文章のかたまりに飛ぶ。たぶん、頭の中で自分でストーリーを作ってしまうのだろう。目はそれを後追いするだけ。いや、もう文章を見てないかもしれない。

ときに、頭が暴走してストーリーをドラマチックに作りすぎてしまうことがある。目玉は文章を追っているのだけれど、自分勝手な訳にのぼせ上がってしまう。これがこわい。

ん?さん、ありがとうございました。ぼくは頻繁に暴走してしまいます。これからも変な箇所があれば、ビシバシとご指摘よろしくお願いします。

著作権について

2007-12-17 13:51:38 | インターネット
ある人や人々が作りだした作品には著作権が与えられる。詩や小説にも著作権はあるし、ここで翻訳しているニュースの元記事にも著作権はある。事実だけをのべた箇所に著作権はないという見解もあるけれども、その記事を構成する文章の組み合わせにも著作権があるという考え方もある。

産業革命前だったか、宗教改革前だったか、ルネッサンス前だったか、定かではないけれど、ヨーロッパにおいては、著作物やアイディアは、人類共通の財産と考えられ、その所有者は神のみととらえられていたこともあるそうだ。一人が作り出したアイディアをみんなで共有し、発展させ、社会全体を文化的に、経済的に豊かにするために人々に還元していたのだろう。

現在は詩や小説や音楽や物理や化学や、そんなものを権利で縛り、それを作り出した人や団体やその子孫だけを経済的に潤しているが、それはとても僕にとっては不便。そういったものを引用したい欲求が抑えられない。

デジタル機器とインターネットが発達し、デジタルものは完璧にコピーできる世の中だ。著作権でがんじがらめにしても、流通は抑えられない。どうだろう、もう新聞社なんかは記事の著作権を放棄してくれないだろうか。

と思って、新聞協会の著作権に関する意見というのを読んだ。その中に、新聞社の使命とは、ニュースを社会全体のものとし、意見を自由にいうための広場をつくることだ、という記述があった。それなら、ニュースに著作権はいらない。そうすれば、もっともっとブログなどで意見を活発に言えるようになり、新聞協会の言う広場が実現する。ぜひ、ぼくらにニュースを自由に引用できる権利をください。お願いします。

あなたの抗議のスローガンは何ですか?

2007-12-16 15:38:50 | 社会
Your protest slogans

スローガンを掲げてデモに参加したことはありますか?好きなスローガンはありますか?

BBCでは、BBC World Serviceの75周年記念「言論の自由」で、あなたの大好きな抗議スローガンを募集しています。

「ネルソン・マンデラを解放しろ」、「鯨を救え」、「説明なしの増税は認めない」、「核はごめんだ」、などなど、どんなものでもかまいません。

送り先アドレスは outlook@bbc.co.uk です。どうしてそのスローガンが好きなのかも合わせて書いてください。

スローガンを持ったあなたの写真を添付してくれればなおいいですね。その写真はギャラリーに展示します。

送る前には必ず注意書きを読んでください。

パンダを殺したのは誰だ!連続射殺事件発生で中国政府が徹底捜査指示―四川省

2007-12-16 14:02:11 | 国際
パンダを殺したのは誰だ!連続射殺事件発生で中国政府が徹底捜査指示―四川省

中国でパンダ連続射殺事件が発生している。犯人は捕まっていないらしい。

ニューズウィークは、コンゴでのゴリラ連続射殺事件を特集していた。(今、部屋の中を探したのだが、どこかに埋もれているらしく見つからない。)

コンゴでは民族対立が原因でいやがらせのためにゴリラを殺していたといった内容だったと思う (該当号を見つけたら詳しく書きます)。

犯人たちにはパンダやゴリラが絶滅危惧種という認識がなく、ただ殺して愉快に思っているのか、それとも、それらの動物を保護する人々や国際社会を挑発しているのか、どちらにしても怖い事件だ。

GoogleがWikipediaに対抗

2007-12-15 17:53:34 | グーグルやアマゾン
GoogleがWikipediaに対抗する知識データベースの構築を宣言した。

現在、Wikipediaはウェブ上の百貨辞典として広く利用されているが、情報の真贋には疑問をもたれている。また、項目が体系的に分類されているわけでもない。

Googleは、すでに各方面の専門家に執筆を依頼している。情報は、knolという単位にまとめられる。専門家がトピックを書き、読んだ人は、その項目を評価したり、その項目について意見を書き込んだりできる。

knolには広告がつき、広告料は執筆者に支払われる。

さて、広告なしWikipediaと広告付きknolのどちらに軍配は上がるのだろうか?

Google debuts knowledge project

"a"にするか"the"にするか何もつけないか? 冠詞はほんとにむずかしい

2007-12-15 15:16:25 | 翻訳
BBCの記事を見ても、アルジャジーラの記事を見ても、MLBの記事を見ても、冠詞ばかりを気にしている。

二酸化炭素排出規制に関する"a document on cutting greenhouse gas emissions"、松井のトレードの関する "a five-year, $60-million deal"、韓国軍のアフガン撤退に関する "part of a pledge South Korea gave to the Taliban"など、冠詞部分だけに注意して読んでいる。

そんなことばかりやってると、だんだんと冠詞の感覚が掴めてくる。「初出の文書、おっと内容を説明しなきゃ」とか「総額6000万ドルの5年契約だが、内容はまだはっきりしていないのだな」とか、「韓国はタリバンにほかにも何かを供与しているのだな」とかおぼろげに伝わってくる。

なにかひとつに集中してものごとをすすめると、ちょっとは進歩するのかも。まちがってるかもしれないけどね。

コンピュータのスキルは過小評価されすぎている

2007-12-14 23:04:50 | PC
過去30年、情報技術は革命的に進歩した。今では、スーパーの在庫係はスキャナーを持って商品の棚卸をし、経済研究所の研究員は最新のソフトウェアを使って株価を追跡する。誰もがコンピューターと接しながら仕事をしている。

しかし、コンピュータのスキルは過小評価されている。

マイクロソフトが英国のビジネスリーダー500人に「ビジネスで重要なスキルは何か?」というインタビューをおこなった。その結果を次に示す。

1 チームワークと対人能力
2 イニシアティブ
3 問題分析能力と問題解決能力
4 口頭コミュニケーション
5 個人的な計画性
6 柔軟性
7 ITスキル

ソース:マイクロソフト

Computer knowledge 'undervalued'

海に飛び込んだカンガルーがサメに食べられる

2007-12-14 22:44:27 | 国際
オーストラリアのビクトリアの海岸。犬と散歩をしていた男性が、浜辺でカンガルーを発見した。ひとしきり物思いにふけっていたカンガルーは、おもむろに海に飛び込んだ。頭を波の上に出したり、沈めたりしながら泳いでいたカンガルーが突然サメに襲われた。

人々は、目撃者を酒に酔っていたんだろう、とか、麻薬をやっていたんだろうと責めた。しかし、警察がカンガルーの死体を発見し、新たな目撃者も現れた。どうも、この不思議な出来事は事実だったらしい。

Shark 'kills swimming kangaroo'

メジャーリーグの薬物汚染 ミッチェルレポート アレックス・カブレラ

2007-12-14 10:13:48 | メジャーリーグ
早速ミッチェルレポートを読んだ。日本球界は薬物汚染を対岸の火事と思ってはいけない。レポートには次のように記述があった。

薬物をだれが摂取していたかということに関心が集まるだろうが、メディアには、レポート全体の報道を希望する。個人を中心に据えた報道は控えてほしい。

大リーグではステロイドは広く使用されていた。大リーグがこの問題に対処する速度は遅く、効果も小さかった。何年もの間、選手のプライバシーが問題解決の足かせになっていた。

国の法律に従いステロイドを使用しなかった選手もいた。フェアな選手たちは、アンフェアな選手たちと不公平な立場で競争しなければならなかったのだ。

2000年9月アナボリック・ステロイドの瓶がフェニックスにあるダイヤモンドバックスのクラブハウスに届けられた。受取人はアレックス・カブレラ。クラブハウスのスタッフは、ステロイドをカブレラには渡さずに、チームのトレーナーに渡した。そしてトレーナーはコミッショナーに報告した。コミッショナーは薬物を検査し、それが注射用のアナボリック・ステロイドだと確認した。

* カブレラに送られた薬物がアナボリック・ステロイドだと確認された。その後、球団は、なんとカブレラとの契約を西武ライオンズに売り払った。

* の部分、ん?さんが間違いを指摘してくださいました。球団は確認前にすでにカブレラとの契約を西武に売却していました。

携帯電話の料金が937万円!

2007-12-14 03:39:18 | 国際
携帯電話の料金体系はわかりづらい。カナダでも状況は同じ。ある若者が10ドルの無制限モバイルブラウザプランという契約をした。彼は、インターネットに時間制限なしに接続できるのだから、PCにつなげてモデム代わりにしてもいいんだと自分で解釈した。そして、その端末をPCに接続し、大きなファイルをダウンロードしまくった。請求書を見て驚いた。なんと8万5千カナダドル。そんな金は支払えない。この男性、なぜ警告してくれなかったんだと電話会社と争うとのことだ。

Shock at $85k mobile phone bill

辞書のおもし

2007-12-13 16:27:23 | 翻訳
20年くらい前は紙の原稿や資料が結構あったので机の上はぐちゃぐちゃだった。今は、バイナリの原稿や資料を渡され、さらに辞書も電子辞書なので作業中はモニター画面ばかり見ている。

それでも、たまに紙の辞典を開くことがある。「ふむふむ」とわかったつもりになってモニターにむかい、キーを打とうとしたそのときは、辞書の内容を忘れている。もう閉じちゃってるし、あ~あ開くのがめんどう。

男のグッズにいいものを見つけた。この洗濯バサミのようなブックストッパーを自分で作ればいいんじゃないかな。