翻訳者魂

人間は関係を持ちたい。人間は知られたい。人間は参加したい。人間は貢献したい。人間は自分に価値があると思いたい。

原油価格最高値更新

2008-06-30 23:15:42 | 国際
1990年8月。アトランタからコロンビアに向かうジェット機には一般乗客に混じってたくさんの若いアメリカ兵が乗っていた。同じ月の2日にイラクがクウェートに侵攻。アメリカはすぐにサウスカロライナに兵士を集め、戦争準備を始めていたというわけである。

クウェート侵攻の原因は原油安。イラン・イラク戦争によって疲弊した経済の建て直しに苦心するフセイン大統領は湾岸諸国に原油値上げを要請。しかし、サウジアラビアとクウェートはそれを無視。産出量の取り決めも破り、安値で大量に海外に売りさばいていた。このままではイラクはつぶれる。フセインは決死の覚悟でクウェートに攻め入る。

このときの原油価格は1バレル15ドル。それが今日は

Oil breaks new ground above $143

なんと143ドル。

原油価格急上昇の影響をモロに受けているのがアジアだ。

ベトナムなどアジアの新興国は安い労働力と燃料費をエンジンにして経済を発展させてきた。しかし、それらの国々の国際収支は赤字に転落。

オイルショックを原因とするアジア大混乱が始まろうとしている。

生存者28人発見 フィリピンフェリー遭難

2008-06-23 12:01:05 | 国際
明日から中学の期末試験なので、昨日は息子と英語を勉強した。

「survivalとremainは同じ意味?」と聞かれたので、
「survivalは災難にあっても、がんばって死なないこと。remainは状態が前と同じってこと」と教えた。

今日のBBC

Stricken ferry 'survivors found'Local radio reports that 28 survivors are found alive from a typhoon-hit ferry i
n the Philippines, but hundreds remain missing.

一人でも多くの人が救助されることを祈っています。

全米つづり方コンテスト、インド人が上位を独占

2008-06-17 23:58:04 | 国際



Indians top US spelling contests

MishrasがIndiana州の自宅からワシントン DCまで通うようになって7年がたつ。つづり方コンテストに参加する子供たちを見守るためだ。

最初に一家からコンテストに参加したのは娘のShrut。そして今回コンテストに参加し、見事に優勝したのが13歳の弟Sameer。

つづり方コンテストは合衆国の大きなイベントだ。子供たちは何ヶ月も一生懸命勉強し、コンテストに臨む。決勝大会に進出するには、地域コンテストを勝ち抜かなければならない。

今年の決勝は南アジア出身の両親を持つ子供たちがトップ10を独占した。

Balu Natarajan博士は、1985年のつづり方コンテストの優勝者であり、今年のコンテストのジャッジである。博士は、 家族の広範囲なサポートが成績上位者の共通項であると言う。

博士の両親は、何日も仕事を休み、単語リストを作り、定義と発音を調べて、博士に質問したという。

Mishra氏は、つづり方コンテストが英語を学ぶすばらしい方法であったと言う。

Sameerはどうやってコンテストに備えたのだろう?

「辞書縮小」

Sameerはウェブスターディクショナリーの第3版を26冊の本 (アルファベットごと) に分けて、単語を学ぶことに時間を費やした。

コンテストで参加者に出される45,000の語のリストは、Sameer本には入っていなかった。「Sameerは、ぜんぶ知っています」と、彼の父が誇りをもって言いきった。

Mishras家は、15年前、デリーから合衆国に移り住んだ。

娘Shrutiは、数学コンテストの成績が認められ、有名大学の奨学金を得ることができた。

Sameerは、コンテストの前に一生懸命勉強したことを認めている。「ぼくは、読書とテレビゲームが好きなんだけど、つづり方コンテストの勉強をしたいから時間をセーブしました。でも、それだけの価値がありました。頑張って、貫くことを学びました」と、Sameerは言う。

そして、将来のつづり手にこうアドバイスした。

「一生懸命に勉強してください。たとえ勝てなかったとしても、新しい何かを常に学べます」

Natarajan博士は、つづり手がコンテストから何かを学び取るかどうかは、子供次第であると言う。

「多くの参加者を観察しました。参加者たちの多くが単語の意味を研究していたことを確信しています」

参加者の多くが、意味の根幹を成す部分をから単語の意味を考えていたという事実に打たれたと言う。参加者たちは、丸暗記ではなく、語源を熟知していたのだ。

Natarajan博士は「綴り字競技への参加よって、目標を定めてそれに集中すれば、やればできるという自信を得ました。でも、成功の前には失敗が必要ですけどね。
私は1985年に優勝する前に、1983年と1984年の大会に出場し負けているのです。」



エコロジーに昆虫を食べる

2008-06-14 15:36:07 | 社会



群馬や長野などの内陸県では蛋白源としてイナゴなどを食べていた。現在ではあまり一般的ではないのかもしれないが、お土産として売られている。

今、北米で昆虫食が見直されている。

Eating Bugs

牛や豚などの恒温動物は体温を一定に保つために大量のエネルギーが必要だ。そのため、食べたうちの10%しか肉にならない。穀物価格もどんどん上昇している。

一方昆虫は食料の44%が肉になる。昆虫を食べると温室効果ガスの削減に大きな効果が見込めるという。

さて、もうすぐ洞爺湖サミット。晩餐会の料理はイナゴやタガメやゴキブリできまりだ。

The New York Timesはタイムマシン

2008-06-14 02:54:33 | 社会
The New York Timesの検索窓には、「1851年から1980年まで」という選択項目がある。



Perry Uraga と入力してみた。

検索結果はこうだ。



記事の内容は、なになに・・・


日本

アメリカの艦隊が日本に到着 - 日本人の習慣と製品
1854年3月31日金曜日 江戸湾

ペリー提督率いる艦隊が12日から巨大な江戸湾に留まっている。提督は、日本の権力者たちと何度も交渉を行っている。日本人は礼儀正しく、とても親切だ。ペリー提督には、林という人物が会う予定だ。・・・続く


これは、黒船の来航ではないか。

新聞を読んでいると、まるで昨日の出来事のように感じる。まだまだ、いろいろな記事があるのでどんどん探してみよう。

(ああ、時間がほしい)

牛肉輸入再開反対デモ - 韓国

2008-06-13 01:11:43 | 国際
牛肉輸入再開に講義して数万人がデモに参加。ソウルは大混乱に陥っている。

BBCのレポーターがデモに参加している人にインタビューを試みた。

人々が手にろうそくを持ち、歌をうたっています。アメリカに対する抗議です。

「アメリカの牛肉はきらいだ。アメリカの牛肉は身体に悪い。アメリカの牛肉はきらいだ」

「なぜアメリカの牛肉は危険なんですか?」

「ええと・・・つまり・・・わからない。わたしは科学は得意ではないが、つまり・・・それは身体にわるいからだ」


のどもとまで出掛かった言葉は忘れたほうがイイ

2008-06-13 00:24:05 | おもしろビデオ



「ああ、この同僚の名前、なんって言うんだっけ?ああ、ここまで出掛かってるのにっ!」
とか
「1192年に鎌倉幕府を開いた人は誰だっけ?」
とか、
のどもとまで出掛かったことばは、すぐ忘れてください。もがけばもがくほど、その記憶は消えやすくなるそうです。

忘れたら、すぐ答えをさがす。そうすれば、次の日の記憶に残ってるはず。


陪審員が法廷で数独

2008-06-12 23:45:02 | 社会
陪審員が法廷で数独をやっていた。

Sudoku-playing jurors halt trial

なぜ数独をやっていたのがばれたのだろう?

はじめ、弁護士は熱心にノートをとっている陪審員を見て、なんと熱心な人たちだろうと感心していた。

ところが、なんと陪審員が水平ではなく垂直にノートをとりだしたではないか!

裁判は中止になり、3ヶ月間の裁判費用945,000米ドルが水の泡になったということである。



安西徹雄の翻訳への想い

2008-06-08 16:48:01 | 翻訳
シェークスピアを原点に翻訳に熱い想いを抱き、若い翻訳者を鍛え、育ててきた安西徹雄氏が亡くなった。彼の文章には英語に対する愛、日本語に対する愛、翻訳に対する愛が溢れていた。今回は、ぼくがとても感銘を受けた部分を紹介することにする。


翻訳という仕事を愛すること。

翻訳というのは、決して楽な仕事ではない。今も言うように、英語についても並大抵ではない知識を必要とするし、日本語についてもまた、人並み以上の表現力がなければならない。けれども、皮肉なことに、英語がろくにわかっていない段階なら、逆に安易なところで満足もできるだろうが、英語がわかってくればくるほど、安易な翻訳ではとても満足できなくなるし、日本語の感覚が豊かになればなるほど、自分の文章の貧しさが腹立たしくなってくるものだ。「翻訳者は反逆者」などとよく言うけれども、経験をつみ、多少は事情がわかってくるほど、英語に対しても、日本語にたいしても、自分がどれほど大きな裏切りを犯しているか、痛切に思い知って、ひどく孤独な気分に落ち込んでしまったりもするのである。

それに、世間的な評価という点でも(そんなこと、どうでもいいといえばそれまでだが)、訳者は必ずしも正当な評価を与えられてはいない。ある意味では、創作をすることよりも大きな、多面的な能力や努力を必要とするというのに、翻訳者が原作者より褒められる - 少なくもと同等の評価を与えられることなど、まずない。というよりむしろ、それが翻訳というものの性質上、当然であるというべきかもしれない。原作より翻訳のほうが読者の注意を引いてしまっては、そもそも翻訳としては失敗かもしれぬからだ。

いずれにしても、世間的に、翻訳者はそれほど高い評価を与えれれてはいないし、自然、経済的な報酬の面でも、それほど恵まれていないのが一般と言っていいだろう。

それでもなお、大きな努力を払って翻訳の仕事を続けてゆくためには、結局、翻訳というもの自体にたいする熱い愛がなくてはならない。翻訳という仕事を愛すること - すべてはそこから始まり、そこに終わる。翻訳でもやってみようかとか、どうせ翻訳しかできないからといった安易な気持ちでは、それこそ、どうせつまらない翻訳しかできっこない。翻訳を愛すること - しかし、それは結局、もっと大きな愛に根ざしたものと言うべきかもしれない。言葉への愛である。言葉を愛することである。それがアルファでそれがオメガだ。

(出典: 翻訳英文法)