翻訳者魂

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双方向教育ソフトは役に立たない

2006-01-10 10:15:09 | 社会
双方向コンピュータプログラムによる国語の学習は、小学生の勉強の役には立たない、という調査結果が英国で発表された。

英国では、政府が約4億円を費やし、コンピュータソフトウェアによる授業を増やしている。親たちも双方向教育ソフトに夢中になっている。

しかし、先ごろ発行された「三歳から十三才までの教育」に、双方向教育ソフトを使った場合、クリックに反応するイラストや音が話の内容の理解を妨げるという調査結果が掲載された。

双方向教育ソフトは、教育ソフトというよりもエンターティメントソフトのようだ。

この調査は、英国北東部のある小学校で実施された。20人の一年生に「Little Monsters at School」というソフトで授業を行った。

10人は、このプログラムを片方向で利用した。ソフトは、人の声でストーリーを語る。児童は、話し声に合わせて画面上に表示される文章を目で追う。

もう10人は、このプログラムを双方向で利用した。ソフトは、片方向ソフトの場合と同じように、人の声でストーリーを語る。しかし、児童は、マウスを使って、画面上のイラストをクリックする。クリックに合わせて画面上のイラストが動き、音が鳴る。このうちの3分の1は、ストーリーに無関係なイベントである。

次の日、物語を覚えているかどうかを児童に尋ねた。片方向で授業を行ったグループの場合、90%の児童が物語をよく覚えていた。双方向で授業を行ったグループの場合、内容を覚えていた児童は30%にすぎなかった。

この調査を行ったマイケル・ドネリーは、双方向教育ソフトの導入に疑問を感じている。

「先生も親も、双方向コンピュータソフトは、教育ソフトじゃなくって、エンターティメントだってことを理解する必要があるね。」

子供の能力を伸ばすには、伝統的な読書の方が、最先端のコンピュータよりも、適しているようだ。

Interactive learning fails reading test