(「雨中の京都マラソン #2」の続きです)
レース中は始終雨が降り続いた京都マラソン2023でしたが、そんなコンディションの中でも連続サブ3.5&自己ベストを更新しました。今回のレースで私がこだわったことや練習について記します。
Ⅰ.ウェアとシューズ類はすべてWORKMAN
「WORKMANでサブ3.5」が私のモットー。2年前からランニングに使うウェア類は全てWORKMANのオリジナルブランド・Find-Outを使っています。安くても侮るなかれ、機能は一流ブランド並です。今回の京都マラソンも、帽子、トップス、短パン、靴下、シューズ、手袋の全てがWORKMAN。用具へのこだわりと愛着が継続力と自信を生み、実力を押し上げてくれます。
Ⅱ.コースの熟知
長野県伊那市からは300kmも離れている京都市。おいそれと試走できるわけもありません。2ヶ月前からパノラマ地図を使ってコース図を作成し、過去の京都マラソンや試走されているランナーの動画を繰り返し見ながら、コースを徹底的に頭に叩き込みました。
折り込み広告に入っていたユーキャンのパノラマ地図を使って独自に作成したコース図
Ⅲ.1ヶ月以上前からの20km以上走
大会一ヶ月以上も前の1月8日から、日曜日には必ず20km以上のロング走を行いました。その際に必ず、本番の高低差をイメージしたコースを走るようにしました。
1月8日 22km
1月15日 23km
1月22日 21km
1月29日 22km
2月5日 37km
2月12日 14km(一週間前なので控え目に)
もちろん、日曜日以外も毎日約10kmは走るようにし、京都マラソンを申し込んだ11月1日から大会前日までの走行距離は988kmとなりました。1月の走行距離は310kmで、一日平均10kmを走ったことになります。
Ⅳ.脳ミソに栄養
自身2回目のフルマラソンとなった昨年4月の長野マラソンの際、26km地点を過ぎた辺りで「うわ、足が重くなってきた。もう走りたくない・・・」と感じ始めました。一度はその嫌な感じは消えましたが、35km付近で再び足が重くなり、数回立ち止まってしまい、結局、サブ3.5まで55秒足りませんでした。これがいわゆる「30kmの壁」ですね。ハーフまでなら何も感じないのに、なぜか。原因は次の3つです。
①練習不足
②オーバーペース
③栄養不足
①については、言わずもがなですね(苦笑)。サブ4を狙うのなら最低でも月間200kmは走っておきたいところです。
②について。フルマラソンではよく「前半の貯金は後半の借金」と言われます。前半のオーバーペースは後半に必ず足にきます。目標タイムと普段の練習量から、イーブンペースを心がけ、後半にタイムを上げていくネガティブスプリットが理想です。
③について。月間250~300kmを走るほど普段の練習から距離は踏めていて、オーバーペースでもないのに足が止まってしまう原因は、「これ以上連続で走り続けたら体が危ないから止めさせよう」と脳が指令を出してしまうんですね。ランニング時のエネルギー源は、体内のグリコーゲンです。そのグリコーゲンが25kmを過ぎて使い果たされてくると、脳の栄養源でもあるグリコーゲンが不足してくるわけですから、生命維持のために脳がそれ以上のエネルギー消費を止めさせようと指示するのは当然のことですね。だからこそ、糖質補給をきちんと行うことで防げます。長野マラソンの時は、ゼリーや塩羊羹を携帯して走っていましたが、摂取の仕方が不規則で、結局残してしまっていたから、やはり糖質不足だったと言えます。
今回の京都マラソンは、以下のことを心がけました。
・当日の朝食時に MAURTEN DRINK MIX 320 の半分を摂取
・スタート1時間前に、どら焼き、バナナ、amino VITAL を摂取
・5kmごとに塩分チャージタブレット
・7kmごとに塩羊羹(16g)一つ
・20kmで AMINO SAURUS 02、30kmで AMINO SAURUS 01 を摂取
レース前から積極的に炭水化物と糖分の摂取を心がけました。結果的に塩羊羹は中間点を過ぎた辺りで一つ食べただけでしたが、42.195kmを一回も歩かず、止まらずに走り切れました。
Ⅵ.大殿筋を使って走る
どのフルマラソンでも、25km過ぎから歩き始めるランナーが増え、30km過ぎると足が攣って動けなくなったり、歩いてしまうランナーを多く目にします。そのほとんどが腓腹筋(ふくらはぎ・calf)が攣ってしまっているからです。足攣り予防のために、練習で月間200kmは走り、普段の食事でカリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラル分を摂るのを前提条件として、私は上記の塩分チャージタブレットもその予防になっています。塩分チャージタブレットは市販されている同等品の中で、最もカリウムが多いんです(^^)v
ただ、これだけではダメで、ふくらはぎのような小さい筋肉を使って走っていると、いくらミネラルを補給していても攣ってくるのは時間の問題。そのため、お尻の大きな大殿筋を使って走れるようになると、足攣りは防げます。
「胸を張り、顎は引いて目線はまっすぐ。足首は返さず、足を後ろに流さない。背筋を伸ばし、肩甲骨と股関節を連動させ、前傾で重心を真下におろし、地面からの反発をもらう」
これが私が考える理想のフォーム。一言で表すのが難しいですが、このフォームをイメージしながら、普段から走っています。
(「雨中の京都マラソン #4」へ続く)