エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

ニューメキシコ州での日米スマートグリッド実証事業推進体制決定

2010-03-01 00:04:26 | Weblog
 NEDOは、米ニューメキシコ州での日米スマートグリッド実証に関し事前調査の委託先31社を決定しました(こちらをご覧ください)。実証の総事業費は約30億円(2010年度は約18億円)、実証期間は2013年度末までの4年間です。
 今回の実験では、米ニューメキシコ州政府が州内5カ所で行うスマートグリッド実証プロジェクトのうち、ロスアラモス郡とアルバカーキー市の2カ所、3プロジェクトで連携し、実証を展開するものです。日本国内では実証研究が難しい技術(需要制御、通信など)を実証し、スマートグリッドの標準化活動への参画を目的としています。
 このうち、ロスアラモス郡におけるマイクログリッド実証(東芝とりまとめ)では、・2~5MW程度の配電線において、太陽光発電(PV)2MW程度(日本側1MW程度設置)、蓄電池1MW程度を集中的に導入し、配電線の系統構成を切換えることによりPV導入比率を変えることの可能な配電線にて、PV出力の変動吸収を可能とするEMSと情報通信技術を構築・実証します。また、スマート配電機器(情報通信機能を持った配電機器等)を導入し、高い信頼性を有する配電系統を構築・実証します。
 ロスアラモス郡におけるスマートハウス実証(京セラとりまとめ)では、PV(3kW程度)と蓄電池(20kWh程度)、蓄熱機器、IT家電といった需要家機器、スマートメータ技術とリアルタイムプライシングを組み合わせたEMS、宅内・宅外通信システムを有するスマートグリッドハウスを構築。一般住宅と比較し、効果を実証します。
 また、アルバカーキ市における商業地域マイクログリッド実証(清水建設・シャープ・明電舎とりまとめ)では、電力系統から切り離されても自立運転可能なビル(600kW程度)需要地システムを、蓄電池、ガスエンジンコージェネ、燃料電池、蓄熱槽、PV(100kW程度)等により構築し、高い信頼性を有する供給体制を実証します。さらに、配電系統内に設置されたPVの変動を、ビル側EMSと系統側EMSを連系することにより吸収できることを実証する予定です。
 なお、全体総括研究は、伊藤忠とアクセンチュアが担当します。

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