エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

シリコンバレーでは「ドット・オルグ」により再生可能エネルギー等を支援する動きが顕著

2010-08-14 07:02:15 | Weblog
シリコンバレーでは、IT企業が「ドット・オルグ」という非営利組織を設立して、従来のフィランソロピー活動への支援ではなく、地球環境、再生可能エネルギー、医療などの分野における社会起業家に対する投資を行うという動きが顕著になっています。この典型は、グーグル財団のグーグル・ドット・オルグとイーベイのオミディア・ネットワークです。
このうちグーグル財団は、2005年にグーグルが設立したNPOで、9000万ドルの資金でスタートしました。設立当初は発明コンテスト(Innovate or Die)、大学の研究所に対する寄付などを行っていましたが、すぐさま方向転換して、営利組織に投資を行うグーグル・ドット・オルグをスタートさせました。グーグル・ドット・オルグは、非営利組織ながら、新興企業へ投資を行い、そこで得られたリターンはまたグーグル・ドット・オルグへ還元されるという仕組みです。グーグルがこのグーグル・ドット・オルグにつぎ込んでいる資金は、グーグル株300万株。一株684ドルとして換算すると20億5200万ドルです。これに加えて、グーグル自体の年間利益の1%もチャリティに回されています。
グーグル・ドット・オルグの投資先は、再生可能エネルギー、地球環境、医療、開発・貧困問題などの分野における社会起業家です。2003年以来元副大統領のアル・ゴアがアドバイザーに就任していますが、最近は特に地球環境問題に力を入れており、再生可能エネルギー分野に投資することを発表しています。すでに再生可能エネルギー関連の新興企業数社に投資を行っていますが、さらに風力、太陽光、地熱などによる発電に注力し、数年後にはそうした再生可能エネルギーが石炭な石油などによる電力よりも安く供給されることになることを目指しています。
このグーグルの活動を同様の試みを行っているのがインターネット・オークションのイーベイです。創業者であるピーエール・オミディアの個人資産によって財団であるオミディア・ネットワークを設立して、オープン・イノベーションを促進するという理念の下に社会起業家に対して投資を行っています。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿