エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

ベター・プレイスのビジネスモデルとVehicle-To-Grid (V2G)

2010-02-28 00:09:33 | Weblog
 ベター・プレイスのビジネスモデルは「0円携帯」のように電気自動車の充電池を「0円」にするというものです。
 利用者は充電池をベター・プレイスから借り受け、月々の利用料を払います。毎月払う代わりに100万円以上もする充電池の金額を使い始めるときには払わなくてすむのです。これによって利用者はベター・プレイスの充電池交換所・充電所を使えることになります。
 この「0円充電池」は自動車のビジネス・モデルを大きく変えることになると思いますが、もう一つ重要だと思われるのがVehicle-To-Grid(V2G)という方式です。
 普通、電気は電力供給網から電気自動車に流れますが、電気自動車は電池のかたまりなので、そこで貯めた電気を逆にも流し、双方向の電気の流れを実現するというものです。V2Gは夢物語ではなく、アメリカでは2009年5月からデラウェア州のニューアークで実証実験が始まっています。
 電力会社からすれば、太陽光など再生可能エネルギーが大量に導入されると、そうした不安定電源に対する周波数調整などの点でメリットがあります。また、家庭にとっては、夜間のように電力料金が安いときに電気を買って、高いときに売れば差額で儲けることができます。
 現在、日本における個人所有の車両の多くは1日当たり1時間しか走行せず、残り23時間は駐車中です。また、電力使用ピーク時の15時から18時の時間帯には98%の車が駐車中です。
 家庭へのメリットですが、V2Gによる電気の売却代が月額300ドルという話もありますし、儲けが5千円~1万円だとしたら、日本の家庭のガソリン代の支出は一ヶ月約5千円ですので、ほぼトントンかプラスというることになります。しかも、電気自動車の燃費効率は約3倍であることを考えると、なんと利用者は燃料費を払うどころか毎月儲かることになるのです。
 実際には、インフラ投資・機器の購入など様々なお金がかかるため、このように単純ではありませんが、今後新しいビジネスモデルが成立する可能性は大いにあります。

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