エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

フランスでは2011年11月よりカーボンフットプリントを全商品に義務付け

2010-03-26 05:53:16 | Weblog
 フランスでは、CO2排出量など環境負荷の表示であるカーボンフットプリントを2011年1月からすべての商品に義務付ける法案が、国民議会で審議中ですが、同法案は10年上半期中に成立する見通しです。
 フランス政府は、11年からの環境負荷表示の義務付け開始を見越し、環境負荷表示のルールと環境負荷の算定ガイドラインをまとめた「大量消費財に関する環境表示のための一般原則(BP X30-323)」を公表しています。
 これは、環境・エネルギー管理庁(ADEME)とフランス規格協会(AFNOR)が立ち上げた検討会での協議を基にしたもので、現在は製品カテゴリー別の算定方法に関する補足ガイドラインを策定中です。
 これと並行してADEMEは、製品ごとの負荷算定を容易にするため、素材別の負荷基準値をデータベース化し、各事業者が自由に利用できるシステムを構築中です。
 既に家具、化粧品、スポーツ用品、洗剤、衣類、食品、玩具をはじめとする20余りの製品カテゴリー別にワーキンググループが発足し、環境負荷のデータや算定方式について協議を行っています。また、これらのワーキンググループは、全産業に義務付けられるCO2排出量の表示以外に、製品カテゴリーごとに実施すべき個別の環境表示についても提案しています(例えば、洗剤に対する水汚染に関する表示など)。
 法案第85条は「それぞれの製品カテゴリーへの本条項の適用条件と様式、とりわけ消費者に開示すべき情報の詳細なリストなどを、製品ごとの流通形態や零細企業の特殊な状況などに応じて政令により決定する」としています。このため、義務付け開始時期は製品ごとに異なる可能性が高いとみられます。実際には、環境負荷表示の具体的な内容や様式、算定ルール、データベースの構築など、環境表示の準備ができた製品カテゴリーから順次政令が出されることになると見られています。
 企業は算定ルールやデータベースが整わない移行期間においては、「一般原則」に沿って自主的に環境表示のパイロットプロジェクトを実施することができます。国内では既に一部の企業が環境表示を実験しています。特に食品・小売り流通が先行しており、流通大手のカジノでは自社ブランド食品の一部にCO2排出量を記載しています。


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