昼下がりのコーヒー豆のあくび アーリーアフタヌーンコーヒー日記

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コーヒー豆屋のちょっとだけゆっくり流れる時間

お仕事哀歌

2024-07-10 08:35:19 | 日記
1966年7月10日、ウルトラマン第1回放送。前夜祭と称し、円谷英二氏を始めとする製作者や実物ウルトラマン、怪獣がスタジオに登場、次週から始まる本放送の1部を紹介などしたそうで。

結構な視聴率があったそうですが、実はこれ苦肉の策。前シリーズのウルトラQのある1話の放送を見送られることになり、1週早くウルトラマンの放送開始決定。番組製作が間に合わずのやっつけ仕事だったようで、視界が悪く躓くウルトラマン、胴体の前後が逆の怪獣などトラブル続出・・・それでも何とか形にした昭和ビジネスマンのマンパワー、お疲れ様でした。

ところで前シリーズの却下された作品(再放送時は放送)のタイトルは「あけてくれ」。怪獣の出ない話です。
路上で倒れていた所を保護された酔払いのサラリーマン、遮断機の音に車中で目覚めると、突然「あけてくれー!降ろしてくれ!」と叫びます。

何処かで飲んでいた気がするがいつの間にか意識を失い、気が付くと見知らぬ電車に乗っていたサラリーマン。車掌に切符確認されるも持っていません。困惑する中、他の客から「行きたいと思っているところに行ける電車」と教えられます。

信じられないものの、家族関係や仕事が上手くいっておらず、全てを捨てて旅に出たいと思っていた彼。車窓には自分の過去が次々流れます。
と、自分を呼ぶ妻と娘の姿が。思わず「あけてくれー!」・・・保護された車の中でした。

迎えに来た妻に、酔っぱらって他人に迷惑を掛けたことを責められ、娘に泣かれ、いたたまれず「会社へ行く」とその場を離れます。
会社についたのは16時過ぎ。上司の厳しい𠮟責。

夜の街を1人彷徨うサラリーマン。ふと見上げた空に空飛ぶ電車。彼は叫びます。
「連れてってくれーー」

昭和ビジネスマンエレジー。子供番組です、一応。
令和でも通じるでしょうか。

因みに、彼に電車の正体を教えてくれたのは、現実生活ではネタに行き詰った著名作家さん。
空飛ぶ電車に住み、その中で書き上げた原稿を、自らの実態を置かない現実社会へと郵送し、生活しています。
こちらの方が令和の方々には馴染み易いかもしれません。




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