楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

コロナ禍とプロオーケストラの運営危機

2020年04月18日 | 日記

プロオーケストラは公益財団法人組織で運営されている。このため「収支相償」の原則により利益を蓄積しておくことが出来ないので財政基盤は脆弱だ。

演奏は音によるその時の一つの作品であり、工業製品のように需要に応じて生産するという経済原理が当てはまらない芸術文化であるが故に、演奏会収入の他に多方面からの補助金、寄附金等の支援を受けて運営されている実体にある。

九州交響楽団もコロナウイルス感染拡大防止のために、2月末から全ての演奏会が中止又は延期を余儀なくされ、活動の継続、ひいては演奏団体としての存 続そのものが危機に晒される状況を迎えつつある。

楽団員はオーケストラとの雇⽤契約の下で演奏に従事しており、 所属楽団の存続が危うくなれば仕事を失うリスクに直⾯する。

 

このようなことから、九州交響楽団理事長より、音楽ファンの皆さまや支援、応援を頂いているすべての皆さまに向けて、この度、メッセージが出されました。

このBlogでもお伝えし、皆さまのご理解とご支援をお願いする次第です。

なお、クラッシック音楽の公演は換気装置の整った専用ホールで行うことが多く、又、演奏中の会話も無いので、一律の公演自粛を見直し、3密をクリアする条件付で公演が可能となるような柔軟な措置が必要と思っています。

九州交響楽団理事長からのお詫びとメッセージ


九響演奏動画配信 -つづき-

2020年04月17日 | 日記

コロナウイルスの感染拡大でオーケストラの演奏会も2月末から中止・延期が続いて大きな損失を生じている。

しかしながら、各地のプロオーケストラでは生演奏から遠ざかっているファンの皆さまへのサービスとして、「無観客演奏会」や過去の演奏会の無料動画配信に努めている。

 

4月16日のブログで息子の所属する九州交響楽団(九響)の記録映像の「マーラー交響曲第3番」 第1楽章 (2019年7月27日定期演奏会)をアップしましたが、この度、第5楽章と第6楽章が提供されましたので続編としてアップします。

なお、「交響曲第3番」は6楽章からなる100分を超す大曲で、自然と関わりの深い作品で、構成は次の通りです。

第一部
序奏:牧神(パン)が目覚める
第1楽章:夏が行進してくる(バッカスの行進) 
第二部
第2楽章:牧場で花が私に語ること
第3楽章:森の動物たちが私に語ること
第4楽章:夜が私に語ること
第5楽章:天使が私に語ること
第6楽章:愛が私に語ること

 

“コロナウイルス非常事態宣言”で在宅を余儀なくされている皆さまが息抜きに聴いていただければ幸いです。

音楽芸術は閉塞感が漂っている時こそ、心の栄養として大切な文化であり、無くすと取り戻すのが大変なことです。

一日も早い終息を願っています。

※ユーチューブで「九響 マーラー3番 動画配信」で検索すると出てきます。

 


全国緊急事態宣言へ

2020年04月16日 | 日記

コロナウイルスによる感染爆発、医療崩壊が迫ってきている。いや、生死にかかる緊急搬送患者に対応出来ないなど、医療崩壊が始まっている。

しかし、安倍首相は専門家に何度言われても「緊急事態では無い。」と頑なだった。

国民から何度要望されても「休業補償をしている国は無い。」と減収補填に拘った。

それが一転、「緊急事態を全国に拡大」、「一律10  万円支給を検討」に切り変わった。

支持率下落、マスク配布の愚策、30万円支給の不評、唖然寛ぎ動画、昭恵夫人の暇つぶし宇佐神宮旅行。虚しくさえなる。

これらの一挙挽回を狙ったのだろうけれど与党公明党からの〝補正予算のやり直し〟要求に屈したのが今回の方針転換の最大のマグニチュードだ。最近はめっきり枝野立民党首の顔が見えないのが気になる。

政府が緊急にとり組むべきは壮大な責任の丸投げではなく、医療崩壊の阻止と検査の拡大による収束対策の練り直し。

“全国宣言”をしても、お願いベースの行動変容に何も違いは無い。今までどおり粛々と徹し、リーダー交代も含めて“事態の好転”を待つだけだ。

 

 


オーケストラも大きな影響

2020年04月16日 | 日記

新型コロナウイルスの感染拡大でオーケストラの演奏会も中止・延期が続いていて大きな損失を生じています。

しかしながら、各地のプロオーケストラでは生演奏から遠ざかっているファンの皆さまへのサービスとして、「無観客演奏会」を動画配信したり、過去の演奏会動画を無料でストリーミング提供に努めています。

2月末から全演奏会を中止、延期している九州交響楽団(九響)も昨年の定期演奏会を記録撮影した動画の一部を配信していますので宜しければご覧下さい。(マーラー#3 第1楽章 2019.7)

音楽芸術活動も大きな影響を受けており、一日も早い終息を願っています。

 

※今後、他の楽章も配信する予定とのことです。

 


2020農作業支援スタート -イネ苗づくり-

2020年04月13日 | 農作業ヘルパーの記

《育苗ハウス》

 

農協から連絡が来て、先ずは4/13-14の二日間、今シーズン初の農作業支援に出掛けた。天気は快晴、家を出た午前7時30分の気温は3℃程度か。

向かった先は車で10分程度のコメを中心とするT農場。20ha程にゆめぴりか、ほしのゆめ、おぼろづき、の3銘柄を栽培していた。恵庭では大規模だ。

作業は苗用のプレートの穴に籾3~4粒と加熱殺菌した特性土、少量の肥料を機械で投入したものをハウスに運搬し、敷き詰めるというもの。

昔は手作業でプレートも重く、大変だったらしいが、今は機械化されていてプレートも軽く、台車で搬入される。

35日後の連休明けに田植えが始まる。温度管理に気を使い、ハウス内が50℃を超えると焼けて使い物にならなくなるという。

どれもこれも初めての作業だったが、昨年から始めた農作業支援で農作物の有り難さを知る。

世の中コロナウイルスが猛威を奮っているが豊作であって欲しい。

 

《籾と土を投入》

 

《レールが出来て苗運労働が大きく軽減》

 

《ひと棟完成!  プレート840枚》

 

 

 

 


“くつろぎ映像”に緊急事態を再確認

2020年04月12日 | 日記

外出自粛を訴えるつもりなのだろう、安倍首相が家で寛ぐ動画が本人のツイッターにアップされていて話題になっているので観てみた。

・ソファでコーヒーらしき飲み物を飲む。

・本を読む。

・TVリモコンを操作する。

・ペットの犬を抱く。

どこかぎこちなく、目が死んでいる。

「くつろぎ」も「原稿」頼みだからか。

今このタイミングでこの手の映像制作を企画する側近がいて、そのことに疑問を持たない首相がいる。まさに“緊急事態”であることを再確認させてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


赤木俊夫さん手記を巡って -文春第2弾-

2020年04月11日 | 日記

「森友事件」がコロナ雲に覆い隠されている。日本は様々な安倍政権疑惑と消費増税による景気低迷に加えてパンデミックの発生で、まさに取り込み中だ。

しかし、文書改竄の経過を手記に残して自死した元・財務省近畿財務局職員の赤木俊夫さんの遺志に報いるために再調査し、真実を解明するのは国民の務めと思う。

4月9日発売の『文春』で大阪日日新聞の相澤冬樹記者が、「私や妻が関わっていたら議員も総理も辞める。」という安倍首相の国会答弁が一連の公文書改竄に「関係がなかった、ということもない、と思いますね。」と当時の財務省秘書課長だった伊藤豊氏(現・金融庁監督局審議官)が奥さんに述べていることを報じた。

赤木さんが自死して7ヶ月後の2018年10月28日のことだ。「私がご説明したい内容を申し上げることで区切りになるかどうか分かりませんけども、知っていることは全部お話しさせていただきます」と述べた上でのことで、奥さんが録音していた。「夫は何故死んだのか、」それを知りたい一心が伝わってくる。

伊藤氏は財務省の報告書を取りまとめた中心人物であり、国会は発言の趣旨を確認する必要があると思う。

気になることがあった。伊藤氏が「安倍さん」と呼んでいることだ。事務次官候補の官房三課長(所謂、文書・予算・人事)の一角であり、日頃、官邸に頻繁に出入りする立場なので、組織内部でさん付けすることはあっても対外的には極めて奇異に感じる。

親密さをアピールしたというよりは文書改竄で官邸と相当やり取りをしていた舞台裏がさん付けでつい口を突いたのではないか。何かが潜んでいる気がした。

安倍晋三首相も麻生太郎財務大臣も「手記に新事実は無い。」と再調査に否定的な答弁を国会などで繰り返しているが、手記が全てではない。ネットの要求は30万人に達している。(Change Org)

コロナも大事だが、我々も国会も報道も忘れてはならない国の根幹に関わる重要事項ではないか。

 

【録音の内容】-週刊文春4/16号より-

「国会が、まぁある意味延長したのは、あの発言があったから。野党は安倍さんの首を取りたくて。いろんなネタを、これだけじゃなくて加計学園とかですね、いろんなネタで安倍さんの首を取ろうとしているわけですけど。(略)安倍さんが首相じゃなくなったらだいぶ変わるとは思います。(略)安倍さんがああやって『関知してたら辞めてやる』っておっしゃったのが二月十七日なんですけれど、あれでまぁ炎上してしまって。で、理財局に対する野党の『あれ出せ、これ出せ』っていうのもワーっと増えているので、そういう意味では関係があったとは思います。炎上しなければ別にそんなに、何か無理しなくてもですね、理財局は普通に淡々としていれば、別に(改ざん前の文書を)出しても炎上しませんし。まぁそういう意味では、ちょっと間接的ですけども、関係がなかった、ということもない、と思いますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


オーケストラのご理解、ご支援を宜しくお願いします。

2020年04月10日 | 日記

数万人が集まるプロ野球やサッカーと違って、オーケストラの収入規模は桁が違う。ホールの大きさは満席で1,000~2,000人、年間の公演回数は150回程度だから、その入場料収入だけで人件費、広告宣伝費、会場費、指揮者、ソリストの招聘ギャラ、運営諸費を賄うことは難しいという。

通常公演の他に学校巡回などの音楽教育活動も行い、公的な支援と企業からの協賛金などで運営している実態にある。これまでも存続の危機に陥ったオーケストラが複数ある。

以上は子供がその世界に行くまで知らなかったことである。

オーケストラも新型コロナ感染の拡大で3月から公演は軒並み中止・延期となっている。現行の公益法人制度では、「収支相償」(利益追求は出来ない。)が義務付けされているので内部留保を持ち得ず財政基盤が弱い。

今回の新型コロナウイルスはクラッシック音楽という芸術活動をも襲っており、一度失うと再建は至難の業だ。

 

この度、公益社団法人 日本オーケストラ連盟の会員37団体(準会員を含む)の総意として緊急メッセージが発出されましたので、お時間のある時に読んで頂ければ幸いです。

“関係者”としてご理解、ご支援を宜しくお願いします。

 

日本オーケストラ連盟からのメッセージ


国民の信頼を得たリーダが必要  -コロナ禍-

2020年04月09日 | 日記

コロナ対策で何故国民に一律現金給付しないのか、何故営業自粛要請と休業補償金がセットになっていないのか、さらには飲食業等の減収給付金の受給要件が複雑すぎて分からない、といった意見が溢れている。

大昔の経験で考えると、役所は前例の無いことには消極的であり、“マスク2枚”以外は官邸が霞ヶ関に丸投げした結果、財務省は役所的な「減収補填」に拘り、且ついつものように鉋をかけた結果に終わったように思う。

リーダーが号令をかければPCR検査の拡大、ベッド数の増強、隔離施設の確保など、コロナウイルス感染を巡る様々な問題も含めて事態は相当改善されていたであろう。

発表された対策は寄せ集めの断片的なものであり、昨年12月に決定している経済対策の未執行分、いつかも分からないコロナ収束後の対策までが総額108億円に含まれている。数字だけが躍っている。

つくづく安倍晋三『空虚な器』論が当てはまる姿だ。いろいろな政策が放り込まれ、優先度も無ければ統合もされない。多分、効果は薄いだろう。

実態を理解しようとしないし、自らの考えも無いので心に響く呼びかけが出来ない。

最近は「専門家が専門家が。」と繰り返し、責任逃れに徹し始めている。自ら連呼する“世界の中心で輝く”リーダーの姿とはほど遠い。

安倍首相は官邸を財政出動型の経産省で固めている。にも拘わらずプライマリーバランスを金科玉条とする麻生財務省に頭が上がらない。何か重大なワケでもあるのだろうかと勘ぐりたくなる。

日本の新型コロナ感染対応が手遅れになっているとの国内外の専門家の意見が多い。長丁場になりそうな国家の重大な危機であるが、今の政権で本当に乗り切れるのだろうか。

コロナ禍を契機に、党派を超えて国民の信頼を得たリーダが役所組織を質、量ともに整備し直す局面ではないか。


コロナ対策を利用した国家の権限強化の動き

2020年04月08日 | 日記

ヨーロッパなどでコロナ対策を利用して国家の権限を強化する動きが広がっているという。“ナチの手口”を平然と言う副総理がいる国である。警戒しなければならないことだ。

EU加盟国のハンガリーでは、「非常事態宣言」で市民の移動制限やフェイクニュースの発信に対して禁固刑を課している。強権的なオルバン首相のもとで3月に議会の承認無しで無期限延長出来る法案に改正された。フェイクかどうかは首相の判断一つ。言論統制に繋がりかねない。

ロシア、韓国、中国でもコロナ対策と称してGPS位置情報、テロ対策用顔認証カメラ、クレジットカードの買い物情報を活用した市民の行動監視が強化されているという。知らないうちにというのが恐ろしい。

我が国はどうか。共同通信が昨日(4/7)の衆院議院運営委員会で安倍首相が緊急事態に対応する憲法改正に関し、「新型コロナウイルス感染症への対応も踏まえつつ、国会の憲法審査会の場で与野党の枠を超えた活発な議論を期待したい」と述べたことを伝えている。

安倍首相はコロナ特措法が不十分であれば法案の強化も視野に入るとの考えであり、管官房長官も警察権力の行使を全く否定していない。

早くも特措法による緊急事態宣言の限界をバネに憲法改正の「緊急事態条項」の必要性を小出しにする作戦に出てきたように思う。鎧がチラチラする。

「集団的自衛権の行使」、「検事の定年制変更」を恣意的に閣議決定でやってしまう政府である。コロナ禍も後々、「あの時・・・」と改憲に利用されるだろう。まさか、ということが数の力でゴリ押しされることを目の当たりにしてきた。

コロナウイルスも注意しなければならないが、報道は民主主義を衰退させる兆候に敏感であって欲しい。