楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
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さよならマエストロ

2024年03月18日 | 日記
日曜日(17日)は久しぶりにTVドラマを観た。
オーケストラを舞台にしたもので、午前中は『ベトナムのひびき』、夜は『さよならマエストロ(最終回)』だった。

『ベトナム・・・』は再放映だったかもしれない。戦争が終わって国の再建に取り組み始めた頃から日本との国交樹立50年の2023年までのベトナムの交響楽団を舞台にし、『さよなら・・・』は運営資金難で解散寸前の晴見交響楽団を舞台にしたものだった。

いずれも架空のドラマであるが、指揮者と楽員を取り巻く社会、家庭事情を絡ませながら音楽にかける情熱が楽団を見事に創り上げる展開で、久しぶりに面白い良いドラマを観た。

ベトナム交響楽団の日本人指揮者が最初は力任せにプロオケを作ろうとするが、「音楽は楽しくやるもの。そして人との繋がりだ。」という師匠の言葉に気持ちを改めてからの音楽づくりは、晴見交響楽団の指揮者がとかく萎えがちな楽員に「音楽が好きなんですよね。」と語り掛けながらメンバーを繋げて楽団を再建してゆく姿と重なった。


ベトナム国交樹立50年の記念式典の演奏をベトナムの若者が指揮を執る姿を客席から見守る初老の主人公の指揮者、「さよなら!マエストロ !!」と楽員に押し出されるようにヨーロッパのオーケストラへと旅立つ若き指揮者。

ドラマの仕立ては違っていてもオーケストラが人の心を和ませ繋げる〝交響楽〟を奏でるものであることの原点が描かれていたように思う。
クラッシック音楽に限ったことではないが。


明後日(20日)午後2時から東京サントリーホールで九州交響楽団の東京公演がある。20年ぶりという。

当初2013年3月に予定されていたがコロナで延びたことで、楽団創立70周年と11年務めた小泉音楽監督の勇退が重なるメモリアルコンサートになった。

思えば息子がOboe奏者で採用になったのは小泉マエストロが就任した翌年だった。
いつもとはまた違った感慨の演奏会になるだろう。

聴くことの少ない「ベートーベン交響曲第2番」と作曲したR.シュトラウスが自分の生涯を書いたのではとも言われている「英雄の生涯」を楽しみたい。