楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

言は水に流れ  聞は石に刻む -国会を見ていて-

2021年03月16日 | 日記

話した方は覚えていなくても聞いた方は覚えている

東北新社木田シニアマネージャーか。総務省情報流通局鈴木電波部長(前・総務課長)か。どちらかが嘘を言っている。 

コロナ禍の冬眠生活、今日(16日)は国会衆院予算集中審議を見ていた。

 

参考人の東北新社の中島社長によると、衛星放送事業者の認定要件である「外資比率20パーセント未満」をクリアしていないことに気付いて総務省に報告に行ったのは木田氏だったが、当初面会しようとしていたイダ・衛星地域放送課長が休暇中とのことで鈴木総務課長(当時)に報告したという。

ところが、参考人の鈴木氏は「着任したばかりで来訪者が多く、そのような報告があったことは覚えていない」と繰り返すばかり。

重要な認定要件を欠いたまま放置され、その後、東北新社から子会社へ認定事業の承継が行われたという経過が明らかにった。

絶対にここは「覚えていない」で押し通すという鈴木氏を見ていると森友事件の財務省佐川氏が重なる。成功体験である。

 

一般的に面会しようとしている人が休んで不在なのであれば居る日に予定を組み直すのではないか。簡単に鈴木氏にスイッチしたのは解せない。

鈴木氏から「覚えていません」と言われる程度の面識だったとすればなおのことである。アポはどのようなものだったのか、中島社長が調べて国会に報告することになった。

 

鈴木氏に報告後、総務省からは何の反応も無く、中島社長は「子会社への事業承継が認められたのだから欠格事項はクリアされたものと理解していた」という。

鈴木氏は木田氏に何を話し、木田氏は何を書き残しているのか。

両人の証人喚問でしか真実は明らかにならない。

 

 

 

 

 

 


いつか来た道

2021年03月16日 | 日記

予想通りの中身の無い15日の参院予算委集中審議だった。唯一のポイントは東北新社と総務省の言い分の違いが浮き彫りになったくらいか。

〝いつか来た道〟を見ているようだった。

 

東北新社の社長によれば、4年前に総務省から衛星放送事業の認定を受けた後に外資比率の要件(20パーセント未満)を欠いていたことに気づき、総務省に報告したが、総務省側は「担当者によれば、そんな重要なことはメモを取ったりしているはずだが、報告があったかどうか覚えていない」とのことだ。

モリカケ事件で財務省は「書類、メモは残っていない」と強弁して、実は不都合な文書を破棄したり改竄していたことが発覚した。悩んだ担当者に自殺者まで出てしまった。よく似た流れだ。

驚いたことに、総務省の審査は申請者の「チェックシート」のようなものを確認するだけだという。この件に限らず省庁が重要な書類の審査をそんな杜撰な方法で行うはずがない。

 

しかも不思議なことに、東北新社は適格要件を欠いていたことの報告を審査を行った担当課ではなく総務課に行っていることだ。

東北新社の社長は「どうして総務課だったのか、分かりません」と答えている。「子会社に事業を承継するアイディアは当社から出した」とも。

「どこに相談するか」を内々に総務省側に相談した上でのことだとすれば何らかの意図があったことが考えられる。

 

二つの課の事務分担がどのようなものか知らないが、この谷間に〝行政の歪み〟が潜んでいるのではないか。

これからの国会審議でどこまで詰められるか。