シーズン中に一度は本格的にお花見したくて、先週後半、大潟村に。
いつもながら見事だ。
十数キロ、菜の花の香りが漂う。
まるでモップのように、花が咲いている枝もあった。
このところ、桜はもう花吹雪だけど、
濃い色の花桃が目を楽しませてくれる♪
シドケ、アイコなどの山菜シーズンでもある。
シーズン中に一度は本格的にお花見したくて、先週後半、大潟村に。
いつもながら見事だ。
十数キロ、菜の花の香りが漂う。
まるでモップのように、花が咲いている枝もあった。
このところ、桜はもう花吹雪だけど、
濃い色の花桃が目を楽しませてくれる♪
シドケ、アイコなどの山菜シーズンでもある。
「消滅遺産」 ナショナルジオグラフィック 編
日経ナショナルジオグラフィック社 2018.2.26
もう見られない世界の偉大な建造物。
今では失われてしまったかつての姿を記録した写真でめぐる。
バーミヤンの大仏のように粉々になってしまったものから、都市計画の一貫で解体されたもの、紛争地帯に残されたために消滅の危機にさらされているものまで。
自然劣化や、自然災害で壊れたりするのは如何ともし難いし、
駅やホテルなど、時代のニーズのために建て替えられたり、都市計画のためというのも仕方ないと思うが、
戦争やISなどによる破壊行為は、残念この上ない。
素晴らしい遺跡や建造物を、しっかり保存していける社会であってほしいものだ。
「雨と詩人と落花と」 葉室麟 徳間書店 2018.3.31
表紙の絵は伊藤若冲。
天領の豊後・日田、私塾・咸宜園の塾主である広瀬旭荘は二度目の妻・松子を迎えた。
剛直で激情にかられ、暴力をふるうこともある旭荘。
だが、心優しき詩人である彼の本質を松子は理解し、支え続けた。
しかし、江戸で松子は病魔に倒れる。
時は大塩平八郎の決起など、各地が騒然としている激動期。
広瀬旭荘を全く知らなかったが、実在の人物だ。
菘圃葱畦(しゅうほそうけい)
路を取ること斜に
桃花多き処是れ君が家
晩来何者ぞ門を敲(たた)き至るは
雨と詩人と落花となり
旭荘の詩を斉藤松堂は、
ーー構想は泉が湧き、潮が打ち上げる様、字句は、球が坂をころげ、馬が駆け降りる様。雲が踊り、風が木の葉を舞上げる様だ
と評し、清国末期の儒者、兪曲園は
ーー東国詩人の冠
としている。
「武の前に文は無力だとは思わぬか」
という殺気を籠めた問いに旭荘は答える。
「たった今はさようでございましょう」
「しかし、百年後、二百年後、いや千年の後までもわたしを制することがおできになりますか」
才気煥発で女性ながら磊落な人柄の采蘋(さいひん)の言葉……味がある。
「ひとは自分が思わないところでひとを傷つけているかもしれません。(略)ひとは才において尊いのではない。ひとを慈しむ心において尊いのです」
「ひとはひとによって生かされている。そしてひとを生かすのは女」
「女が子を産むからだけではありません。(略)出会ったひとをいとしく思い、慈しむのが役目」
「ひとは誰かに慈しんでもらえなければ生きていくことができません。たとえ、血がつながらずとも、誰かに慈しんでもらえれば生きていけるのです」
病み衰える松子に付ききりになっている自分は小人なのかと考え込む旭荘に、松子は言う。
「多くのひとを助けるのも、ひとりを救うのも同じことなのではございますまいか」
「ひとりを懸命に救おうとするひとが本当に多くのひとを救えるのではないかと思います。ひとりを救わずに多くのひとを救うことはできないのではないでしょうか」
ああ、亡くなる直前の葉室さんは、こんな風に思っていたのだろうか……。
それとは別に、最近読んだ「必ずお返事書くからね」を連想した。
アメリカの一人の少女が、ジンバブエの貧しい一少年に救いの手を伸べたノンフィクションだ。
まずは、ご縁がある人との関わりを大切にして、手助けできることがあるなら行動する。
一歩ずつ積み重ねていかないと。
「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 上・下」
スティーグ・ラーソン 早川書房 2009.7.10
この第3部まで著したあと、スティーグ・ラーソンは三部作の成功を見ることなく、2004年11月、心筋梗塞で死去した。享年50。
ザラチェンコと対決したリスベットは、相手に重傷を負わせたものの、自らも傷つき、瀕死の状態に陥っていまった。現場に駆けつけたミカエルの手配で、リスベットとザラチェンコは病院に送られ、一命をとりとめる。だが、彼女の拉致を図っていた金髪の巨人ニーダーマンは逃走してしまう。
この事件は、公安警察特別分析班の元班長グルベリに衝撃を与えた。特別分析班は、政府でも知る人の少ない秘密の組織で、ソ連のスパイだったザラチェンコの亡命を極秘裡に受け入れ、彼を匿ってきた。今回の事件が明るみに出れば、特別分析班は糾弾されることになるからだ。グルベリは、秘密を守るための計画を立案する。その中には、リスベットの口を封じる卑劣な方策も含まれていた。
リスベットは回復しつつあったが、様々ないわれのない罪を着せられていた。旅行のを守るためミカエルは、彼女の弁護士になった妹のアニカ、警備会社のアルマンスキー、元後見人パルムグレンらを集めて、行動を開始する。だが、特別分析班は、班の秘密に関与する者たちの抹殺を始めた。更に彼らの過去の悪事を露見させる書類をミカエルたちから取り戻すべく、強硬策に出る。
一方ミカエルは、病院名井にいるリスベットと密かに連絡を取ることに成功。そして、特別分析班の実態を暴く捜査を開始した公安警察と手を組み、巨大な陰謀を解明しようとする。
やがてリスベットの裁判が始まり、特別分析班に繰られた検事とアニカ、リスベットが法廷での闘いを繰り広げる。
「この事件の核心部は結局のところ、スパイシーとか国の秘密組織とかじゃなくて、よくある女性への暴力と、それを可能にする男どもなんだ」
と、ミカエルが語る。
その被害者たる女性の象徴がリスベットであり、
このリスベットが単なる被害者にとどまらず、巨大な敵と戦う戦士であり、いかに孤独に力強く生きていかざるをえないかということが、これでもかというほど描かれている。
ここまで極端でなくても、女性蔑視や差別は、世界中どこでも厳然として存在している。
昨今ニュースを賑わわせているセクハラ、パワハラしかり、me-tooしかり。
腹が立つばかりだ。
著者が変わっての第4部を読んだのは数年前なのに、これも記憶の彼方 (^^;
っていうか、わりと最近読んだ第5部も大筋しか覚えてない。
まあ、何度でも楽しめるってことか (爆)
「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上・下」 スティーグ・ランソン 早川書房 2008.12.10
ミレニアム5を読んだ流れで、シリーズを再読することにした。
そうか、最初は十年前かぁ……。
大まかなストーリーは覚えているが、そもそも、リスベットとミカエルが出会ったきっかけなどは、記憶の彼方だったのだ。
孤島で起きた少女失踪事件。
謎を追うミカエルと、型破りなリスベットが富豪一族の闇に切り込んでゆく。
やはり、実に面白い♪
一気読みだ。
「ミレニアム2 火と戯れる女 上・下」
スティーグ・ラーソン 早川書房 2009.4.10
第一1作読了から、かなり間を空けて読んだ。
「1」のラストでミカエルに一方的に別れを告げたリスベットだったが、
事件が起きたことにより、再び接触することとなる。
もっとも、リスベットがハッキングしたミカエルのPCによってのみだが。
リスベットの過去が明らかになる。
預けられていた児童精神科病院院長テレボリアンが登場していた。
第5巻を読んだ後だから、「こいつめ!」と言いたくなる。
ザラチェンコと対峙して瀕死の状態になった
リスベットをミカエルが見つけたシーンで、この巻が終わる。