ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「カプチーノ・コースト」

2023-04-24 16:31:41 | 

 

「カプチーノ・コースト」 片瀬チヲル 講談社 2022.12.6

 

休職中に、海岸のゴミ拾いを始めた。

自分を見つめ直すひと月ーー

 

 会社を休んだのは正当な理由があったからだった。働いていないというだけでズルいことをしている気分になる。仕事しないで生きることがどこか疚しい。

 

「元気は自然と湧き上がるもので、体力と根性は絞り出すものなんだよ。小学生は元気だけで動けるの。(略)今はもうほっといて湧き出る元気の量は減ってるんだけど、成長するにつれて根性がついたから、元気のかわりに根性わ体力に変換して使ってる感じ」

 

 ↑

なるほど……

でも、こんな科白も若さがあればこそ言えることだと、

高齢者は思う(笑)

 

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「宙ごはん」

2023-04-23 16:15:51 | 

 

「宙ごはん」 町田そのこ 小学館 2022.6.1

 

「あるべき家族」なんて……

 

「お母さんってすごく特別に描かれてるよね。包み込むようなやさしさとか、無償の愛とか、そういうな。子どものことを第一に考えて自分は二の次だし、子どものことは何でもお見通し、みたいないめない?」

「でもそれって、単なるイメージで、事じゃないんだよ」

「素敵な母親なんてのはどこにも転がってなくて、お母さんはただの『家族』なわけ」

「『母親』も『子ども』も、ひとつの条件のもとの集まりの中での名称に過ぎないの」

 

P201

頭の中で山を想像する。感動する景色が違う。いくら手を取り合って共に登っても。

 

P346

「『とにかく生きる』が最優先。そのあとはいろいろあるだろうけど、『笑って生きる』ができたら上等じゃないかなあとあたしは思ってる。なかなか難しいけどさ、寿命が尽きるまでに叶えられりゃいいじゃん?」

 

P348

「謝罪って、時には自分のためのものになってしまうんだよね」

 

すいすい、一気読み♪

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「朽ちるマンション 老いる住民」

2023-04-20 18:27:56 | 

 

「朽ちるマンション 老いる住民」 朝日新聞取材班 2023.1.30

 

正確な耐久年数がわからないままマンション分譲は進み、その帰趨は住む人に押し付けられた。

だがもう限界状態で、日本のあちこちで歪みが生じている。

集合住宅の"老い"をどう乗り越えていけばいいのかーー

 

防災などを進めるためにも、住民同士、ふだんのコミュニケーションは欠かせない。

「感情的な対立は禁物」

「ひとの批判はしない、政治の話をしない、宗教の話をしない」

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「うさぎ玉ほろほろ」

2023-04-17 08:52:57 | 

 

「うさぎ玉ほろほろ」 西條奈加 講談社 2022.12.2

 

「南星屋」シリーズ。

「まるまるの毬」「亥子(いのこ)ころころ」、、、

題名に記憶はあるが、内容は綺麗さっぱり忘れてる😅

 

親子三代で営み麹町の小さな菓子舗「南星屋」。

日替わりの諸国銘菓を求めて、今日もお客が列をなす。

麹町を大火が襲った夜半、店に急を告げに来たのは、菓子に目がなく気のいい渡り中間の鹿蔵だった。

それきり店に来なくなった鹿蔵を案ずる一家だったが、ある日、思わぬところから消息が届いて……。

 

P85 治兵衛の言葉

「職人てのは、そういうもんさ。おれも菓子より他は、まったく目端が利かなくて」

「てめえの拵えるもんには、気持ちを込めるだろ?そっちに精神(こころ)を使っちまうと、そのぶんどうしたって、世間や人さまへの心配りはおろそかになる」

 

P135

いわゆる上菓子と駄菓子を分けるのは砂糖である。白砂糖を用いれば上菓子、黒砂糖なら駄菓子と括られる。

 ↑

へぇぇ、そうだったんだ。

 

様々な菓子の作り方や見た目が、文章から容易に想像できるよう詳細に書かれている。

作家さんに脱帽だ。

 

 

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「タケノコごはん」

2023-04-16 20:04:30 | 

 

「タケノコごはん」 大島渚・文 伊藤秀男・絵 ポプラ社 2015.8

 

 

「お父さんかお母さんにたのんで、こども時代の思い出を作文に書いてもらってください」

大島渚の息子さんが小学3年のとき、担任の先生からこんな宿題を出され、恐る恐る父にたのんでみたら、

父は軽くうけあい、翌々日に作文を書いてくれた。

 

「むかしはこんなに悲惨だった」とか「戦争だけはぜったいにいけない!」と直接的に書くのではなく、

少年時代に起こったできごと、そのとき感じたことが淡々と書かれている。

 

最後のページ……

 

そして、パパは、それまでずっと

日本の国が戦争をすることが、

ただしいことだとおしえられてきたんだけど、

そのときはじめて、

やっぱり戦争はしないほうがいのかなぁ、

とおもったのでした。

 

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