「東京プリズン」 赤坂真理 河出書房新社 2012.7.14
難しい~
まさに文学、という感じ。
過去の「わたし」と、今の「わたし」が交錯する。
家族とは、「わたし」とは・・・
そして国家とは、人々とは、神とは。。。
1980年、アメリカの高校で学ぶ真理は、
戦争のことも、自国のことも、ましてやアメリカのことも宗教のことも知らない。
そして、母のことも・・・
囲まれたような外の世界と、内なる世界が混沌と溶け合う。
第2次大戦だけではなく、南北戦争、ヴェトナム戦争、
戦争は終っても、戦後は終ることがない。
「炎路を行く者」 上橋菜穂子 偕成社 2012.2
守り人シリーズ、まだ続いていたんだ。。。
タルシュの鷹アラユタン・ヒュウゴの名前に記憶がない(^^;
「蒼路の旅人」でチャグムをさらった人というが。
チャグムも記憶も定かではない。
そのヒュウゴの思春期が語られる。
そして、バルサの思春期の1ページも。
時間があったら、いま一度「守り人」シリーズを読み返そうか。
「パンとバラ」 キャサリン・パターソン 2012.9.1
キャサリン・パターソンがまだ活躍していたとは!!
訳は岡本浜江。
お二方とも1932年生まれ、80歳だ!!
原題は Bread abd Roses,Too 2006年
1912年冬、アメリカ東部ローレンスの町で移民労働者たちのストライキがおこった。
その混乱のさなか、互いに名も知らなかったイタリア移民の娘ローザと、
貧しい少年ジェイクが出会った。
2人とも否応なく巻き込まれていく。
パンがほしい、でも、それだけじゃない。
心や魂にも食べものがいる。
本当の貧しさ、大変さを知らぬがゆえにストライキを悪とみなす教師、
飢えている子供たちを引き取ろうとする他地域の職人など
脇役の存在が心に残る。