ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「銀杏手ならい」「いかだ満月」

2018-04-06 23:22:59 | 

 

「銀杏手ならい」 西條奈加 祥伝社 H29.11.20

 

小日向水道町にある、いちょうの大樹が看板の『銀杏堂』は、嶋村夫妻が25年に亘って切り盛りしてきた手習指南所。

子を生せず、その家に出戻ることになった一人娘の萌は、隠居を決め込む父・承仙の跡を継ぎ、母・美津の手助けを得ながら筆子たちに読み書き算盤を教えることに。

だが、親たちは女師匠と侮り、子供がたちは反抗を繰り返す。

彼らのことを思って為すことも、願い通りに届かない。

そんなある日、手習所の前に捨てられていた赤ん坊を、萌は引き取ることにした。

 

子供たちに一対一で向き合い、寄り添う萌。

子供たちや美津をはじめ、近所の人々、指南仲間なども魅力的。

 

美津が萌に言う。

「子供というものは、現在(いま)だけを生きておりますからね。来し方に思いをめぐらせるのは、大人だけです」

 

 

「いかだ満月」 山本一力 角川春樹事務所 2008.9.8

 

何となくボーッとしてる時にも読める一冊を再読。

鼠小僧次郎吉の妻子を絡めている。

 

川並衆、商人たち、水戸藩の武士たちなど、

登場人物たちの気っ風が心地好い。

 

 

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か「」く「」し「」ご「」と「

2018-04-06 16:28:03 | 

 

「か「」く「」し「」ご「」と「 」  住野よる

新潮社 2017.3.20

 

書名は か「」く「」し「」ご「」と「

で、目次が、

か、く。し!ご?と

か/く\し=ご※と 

か1く2し3ご4と

か♠く◇し♣ご♡と 

か↓く←し↑ご→と

と、なっている。

 

ベストセラーになった「君の膵臓をたべたい」を読む気にはならないが、

この著者の作品というので、読んでみた。

五人の高校生の、まさに青春小説。

 

「皆、何を知って色んな人を好きになるんだろう」

 

内気で控えめな宮里が、地味な京に手紙を書く。

ーー(あなたは)人と関わる時、「僕なんか」「僕なんて」が付きまとう。私もそうだから、分かります。それてわも、あなたは、自分がここにいてもいなくてもいい存在だなんて思ってしまっている気がします。それは私とは違います。私のは、嫌われたらどうしよう。あなたのは、僕なんてどうでもいい、これは、全く違うものです。ーー


そして、宮里は思う。

暴かれる度にどんどん馬鹿らしくなっていく隠し事、どれも私達が勝手に複雑なものだと勘違いをしていた。

と。

 

5人それぞれの語りと、会話で構成されていて

テンポがいい。

いまどきの高校生を、直接は知らない。

こんな感じなのかなぁ、、、

 

 

 

 



 

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