「外国人が熱狂するクールな田舎の作り方」 山田拓
新潮新書 2018.1.20
なにもない飛騨の里山を、毎年数千人の外国人旅行者が訪れる「宝の山」に変えた逆転の戦略。
ツアーの8割が外国人、それも
中国人ではなく、欧米豪の個人旅行客だ。
その最大の売りは「何気ない里山の日常」だ。
「暮らしを旅する」というコンセプト。
小学生のランドセル姿に、カエルの鳴き声の拡がる田んぼに、蕎麦畑の中に立つ古民家に、外国人は感動する。
ヨソ者の力でSATOYAMAを守り、
協力して地域全体の価値を上げる。
そして「やり続ける」。
『少なすぎるプレーヤー、多すぎる支援者』
と、あった。
なるほど。
ーー現代の日本では、今の世代のことだけでなく数世代先までのことを考えなければ「危機感」という概念を持ちにくい。
支援慣れした地方部を作ってしまった社会構造と、その環境に長らく身を置いた人々が今は豊かに生きられていること。これこそが、SATOYAMA EXPERIENCEのような事業が地方部からなかなか生まれてこない根幹の理由ではないだろうか。ーー
同感。
支援を前提とした既得権を守ることが最優先となっていることが多いと思う。
そこに、新しい流れは出てこない。
って、何も行動していない自分が言うのは
ちょっと気恥ずかしいが。