「誰もが知ってる小さな国」 有川浩 講談社 2015.10.27
「誰も知らない小さな国」は1965年だったか!
佐藤さとるさんの後書きがある。
この本がでてから1年と少し、2017年2月に佐藤さんは亡くなられた。
こどもの頃から大好きな、コロボックルの世界が再現されている。
村上勉さんのイラストにニッコリ。
有川さん、ありがとう。
「誰もが知ってる小さな国」 有川浩 講談社 2015.10.27
「誰も知らない小さな国」は1965年だったか!
佐藤さとるさんの後書きがある。
この本がでてから1年と少し、2017年2月に佐藤さんは亡くなられた。
こどもの頃から大好きな、コロボックルの世界が再現されている。
村上勉さんのイラストにニッコリ。
有川さん、ありがとう。
「江戸一新」 門井慶喜 中央公論新社 2022.12.25
明暦3年(1657)1月、江戸が燃え尽きた。
のちに言う「明暦の大火」である。
日本史上最大、世界史的に見ても有数の焼失面積と死者数を出したこの大惨事に立ち上がった男がいた。
代官の息子に生まれながら、先代将軍・家光の小姓から立身出世を遂げた老中・松平伊豆守信綱。
その切れ者ぶりから「知恵出づ(伊豆)」と呼ばれた信綱は、町奴・花川戸の長兵衛を「斥候(ものみ)」として使いながら、「江戸一新」に乗り出す。
そうか、松平信綱は、天草の乱を平定した人でもあった。
歴史小説は、どこまでが史実かわからない……
長兵衛を使ったのは史実だろうか。
大火後の「粥施行」時の大名の配置について、
「日本橋より南は内藤忠興(陸奥国磐城平城七万石)および石川憲之(伊勢国亀山城五万石)にまかせることとし、北は六郷政勝(出羽国本荘城二万石)と松浦重信(肥前国平戸城六万三千五万)におこなわせる。」
↑
これは史実だろうな。知ってる地域・大名に親しみを感じた。
長兵衛が言う。
「誰も彼も引け目があるのさ。いきのこっちまって申し訳ねえってな。だから笑う。すかっとした顔をする。死んだやつは笑えねえんだ。あいつらのぶんまで笑って先へ進んでやらにゃあ」
「海を抱く」 村山由佳 集英社 2022.11.22
再編集の集英社文庫。
初出は「小説すばる」1998~1999。
単行本は1999年9月。
どうしても必要だった、彼の体が。
決して恋ではないけれどーー。
校内一の優等生・恵理は、ある"現場"を同級生の光秀に目撃されてしまう。
以来、超高校級サーファーで誰とでも寝ると噂される彼と、体を重ねるようになる。
それは互いの欲望を満たすだけの関係、のはずだった。
ままならない体と心、厳しい現実……。
P324
「死ぬってのは……時間がかかるもんなんだな」
たまらないのは、「死」そのものよりも、死へと近づいていく過程で向き合わなければならないこういことの一つひとつなんだろうなと僕は思った。いくつもの落胆や失望。その蓄積が、病人の気力わどんどん萎えさせていくのだ。
「あきない世傳 金と銀十三」 髙田郁 角川春樹事務所 2022.8.18
時代は宝暦から明和へ、
「買うての幸い、売っての幸せ」を掲げて商いの大海へと漕ぎ進む五十鈴屋の物語、完結。
宝暦元年に浅草田原町に江戸店を開いた五十鈴屋は、仲間の尽力を得て、一度は断たれた呉服商いに復帰、身分の高い武家を顧客に持つことで豪奢な絹織も扱うようになっていた。
だが、もとは手頃な品々で人気を博しただけに、次第に葛藤が生まれていく。
吉原での衣装競べ、新店開業、まさかの裏切りや災禍をのりこえ、店主の幸や奉公人たちは「衣裳とは何か」「商いとは何か」、五十鈴屋なりの答えをみいだしていく。
ーーおあしにはな、金と銀と銭がある。銭は日々の暮らしを支えるもの。お前はんがこれから生きる商いの世界で使われるんは、金と銀だす。金は銀より重うて、柔らかい。何より、いつまでも変わらんと光り続けることが出来ますのや。金と違うて、銀は曇ってしまう。けど、その曇りは、銀がひとからひとの手ぇに渡った証、仰山のひとの商いに役立った証だす。金と銀、両方揃わな、商いは出来ませんのや。ーー
突然、
クサンティッペ、という言葉が浮かんだ。
なんだったっけ……
誰かのなまえだったような……
響きからするとラテン系?
スマホって便利。
すぐに答えが見つかる。
そうか、、、
ソクラテスの妻だった。
悪妻として有名だけど、実のところはわからない。
ソクラテスだって、
哲学者としては偉大かもしれないが、
夫としてはどんなもんだったかーー
まあ、こんな、どうでもいいけど気持ちに引っ掛かることを
辞書や事典を引かずとも、図書館に行かずとも
すぐに調べられるのは本当に有難い。