ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「翼がなくても」

2017-09-29 22:01:51 | 

 

「翼がなくても」   中山七里     双葉社     2017.1.22

 

陸上200m走でオリンピックを狙う

アスリート・市ノ瀬沙良を悲劇が襲った。

交通事故に巻き込まれ、左足を切断したのだ。

加害者である相楽泰輔は幼馴染みであり、

沙良は憎悪とやりきれなさでもがき苦しむ。

ところが泰輔は何者かに殺害され、

5000万円もの保険金が支払われた。

動機を持つ沙良には犯行が不可能であり、

捜査にあたる犬養刑事は頭を抱える。

事件の陰には悪名高い御子柴弁護士の姿が

ちらつくがーー。

 

沙良は、パラリンピックを目指そうと

気持ちを切り換え、

持ち前の一直線な性格で、前に進む。

義足を調え、

研究データを提供するということで

大学の研究所と共にチームをつくる。

 

義足は何百万円もする。

そのお金の出どころは……。

 

1位かそれ以外かーー

沙良の無茶とも言える潔さや気持ちの強さ、

それに向かって努力する姿が、

いっそ清々しい。

 

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「剣客商売 庖丁ごよみ」「池波正太郎 鬼平料理帳」

2017-09-28 22:02:30 | 

 

「剣客商売 庖丁ごよみ」  池波正太郎     新潮社

  1991.4.20

 

        

 

1月~12月ごとに、池波さんの小文と

池波さんご自身が描かれた絵がある。

正月は『蕪』、如月は『猪』など。

 

ホテルのシェフ・近藤文夫さんが

実際に料理をつくり、

その写真と、レシピもある。

 

そして、

剣客商売の、その料理が出てくるシーンも。

 

目で見て納得。

 

総じて、味噌や醤油の色が濃く見えた。

味の濃さとは別物と思うが……。

 

 

「池波正太郎 鬼平料理帳」   編者 : 佐藤隆介   

  文藝春秋     昭和57.4.25

 

池波正太郎による語り下ろし「江戸の味」

と併せて、

鬼平犯科帳シリーズから"美味しいもの"だけを

抜き出し、平蔵の食の世界とその料理法を再現。

 

同じ料理が味わえる店の紹介もあって、

これは!と思うところをチェック。

 

 

鬼平と剣客商売を、また読みたくなった。

 

 

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「別冊 図書館戦争 Ⅰ 」「別冊 図書館戦争 Ⅱ」

2017-09-27 23:02:53 | 

 

「別冊 図書館戦争 Ⅰ 」  有川浩

  アスキー・メディアワークス    2008.4.10

 

「当麻亡命」事件の折、

ついに堂上篤に告白した笠原郁。

武闘派バカップル恋人期間のあれこれ。

 

相変わらずのテンポで、楽しく一気読み。

「当麻亡命事件」の後半を読み返してみた。

そうか、偉いさんが

「大阪のオバチャン」に変身して、

無事に領事館に逃げ込んだのだった。

あれほ笑えたなぁ。

 

 

「別冊 図書館戦争 Ⅱ」  2008.8.9

 

郁と堂上が結婚してからのあれこれ。

 

そうか~、手塚と、coolでデキル女の柴崎の

結婚で話を締めたか。

 

ラスト、ストーカーの話にゾッとした

話しかけた時に返答があったというだけで

相手は自分に関心があると思い込む……

他の人と親しげなのはやむを得ないからで

そうさせる他人が図々しいだけだと

思い込む……。

 

恐らく、一見は普通で、

日常的には控えめタイプが多いようだ。

 

不気味。

 

 

 

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道端の秋

2017-09-26 06:01:26 | 日記

 

道端でススキが揺れる。

陽があたると穂がキラキラ光る。

大型のダンプやトラックが通り過ぎると

嵐のようにワサワサ揺れる。

 

久しぶりの山道には

一面にススキの原が広がっていた。

 

 

上から見下ろすと見事だろうな。

 

この近くには7月の大雨の爪跡が残っている。

 

       

 

崩れ落ちた時に走っていた車がなかったのが

不幸中の幸い。

 

大自然のエネルギーを思う。。

 

 

 

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「嵯峨野花譜」

2017-09-25 19:38:59 | 

 

「嵯峨野花譜」   葉室麟     文藝春秋     2017.7.15

 

舞台は文政13(1830)年の京都。

年若くして活花の名手と評判の高い

少年僧・胤舜は、ある理由から父母と別れ、

大覚寺で修行に励む。

「昔を忘れる花を活けてほしい」

「亡くなった弟のような花を」

「闇の中で花を活けよ」……

次から次に出される難題に、

胤舜は、まっすぐな心で挑んでいく。

歴史、能、和歌にまつわる、様々な花の姿を

追い求め、繊細な感受性を持つ少年僧が、

母を想い、父と対決しながら成長をとげていく。

 

寺男・源助は言う。

 

「胤舜様の活ける花はどれひとつとして同じものは無く、常に新しゅうござる。そのような花を見ておりますと、いのちといものは、かようにそれぞれが違って、しかも新しいのか、と思えば、おのれが生きてきた道も無駄ではない、と思えて嬉しいのでございます」

 

蓮月尼が、つきまとう元夫に言う。

 

「ひととひととの関わりは一度、それてしまえば、二度と交わりはいたしません。だからこそ一期一会の交わりが大切なのでございます」

 

胤舜のひた向きさが清々しい物語。

 

 

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