ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「父子雲」「夜の明けるまで」「盗人」「百まいのドレス」「一年四組の窓から」

2013-12-19 14:10:05 | 
「父子雲」  藤原緋沙子  双葉文庫  2006.4.20

 藍染袴お匙帖 第三弾。

 桂千鶴は、かつて長崎でシーボルトの薫陶を受けていた。
 その際、ずいぶんと世話になった井端進作は、役目の上の不手際で自害した。
 おりしも、シーボルト一考が上府することになり・・・


「夜の明けるまで」 北原亞以子  講談社2004.1.26

 木戸番小屋シリーズ第4作目。
 これで、全部読んだことになる。

 お互い独り身を通し、目と鼻の先に住んでいながら訪ねることもせず
 相手を想い続けた「ぐず」・・・
 このシリーズには珍しい、はっきりしたハッピーエンドが暖かかった。

 人の不器用さ、思い違い、世間の風、他人の不幸は蜜の味・・・
 一つの経験で歪んで篭ってしまう思い、
 いろんな人間模様を包み込んでいる作品だったと、改めて思う。


「盗人」  田牧大和  新潮社  2012.11.20

 帯に
 侵食を忘れる悪党小説、
 と、あって
 はじめの方はなるほどと思ったが、どうもヌルイ感じ。

 黒幕に高野長英が居座ってたり、信長の子孫で神通力がある秀麗な若者がいたり、
 まあ、話を面白くするためだろうが、もうちょっとどうにかならなかったのかなぁ。

 普段は鈍重を装っている主人公・甲斐の、
 客観的な人間観察が、けっこう面白かった。


「百まいのドレス」  エレナー・エスティス 2006.11.10

 THE HUNDRED DRESSES  1944
  石井桃子:訳

 村岡花子さんや石井さんが翻訳した児童書は、安心して読める。
 ホーッと和む感じ。

 いつも同じ服を着ているワンダが「ドレスを百まいもっている」と言っても
 だれも信じなかった。
 まずしいポーランド移民のワンダは、この言葉をもとにからかわれる。
 マデラインは、からかいを良くないと感じながらだまっていたが・・・

 ワンダが持っていたのは、自分で書いたデザイン画だった。

 第2次世界大戦中の作品だ。
 ポーランドからの移民といえば、着の身着のまま逃げ出したユダヤ系だったのかもしれない。

 そんな年でも、こんな児童書が書かれていたんだなぁ。


「一年四組の窓から」  あさのあつこ  光文社  2012.3.12

 図書館でサラッと読んだ。
 一応、読んだ事実だけをメモっておく(笑)
コメント
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