ある記憶

遥か遠くにいってしまった記憶たち

緑響く  東山魁夷も

2010-02-16 21:38:09 | 



この渋・辰野館は東山魁夷が奥様と1週間滞在し「緑響く」を制作した。
1972年のことだそうです。
そのリトグラフが玄関から2階に上る階段の途中に飾ってありました。
150枚のうちのひとつ、ナンバーが17と記されていました。

ついついこの絵に見入ってしまいました。
なんという静謐で美しい絵なのでしょうか…。
緑色の中に群青がひそむ色使いの見事さ、
森閑とした森の木々がそのまま湖面に鏡映され、
白い馬が幻想世界に見る者を誘います。

確かに何度か目にした絵ではありますがリトグラフとはいえ、
まざまざと直に眺めると心が洗われるようなとても清々しい気持ちになりました。
また何か不思議な世界に吸い込まれそうな感じもしました。
この絵が見られただけでも得した気分です。
思いがけない出会いでしたが来た甲斐があったというものです。


ここに至る県道の途中に小さな湖があります。
東山魁夷はそこにキャンバスを広げスケッチに勤しんだようです。

帰りのバスからその小さな湖を再度確認しました。


彼の絵の中で好きな作品に「道」があります。






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2 コメント

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絵に癒され (亜衣)
2010-02-17 20:17:29
あらぁ~

この二枚の絵、大好きですよ

東山魁夷の絵はどれもシ~ンとしていて清々しく
絵に向かって深呼吸したなら、心がフンワリと軽くなって癒されます

この「道」を初めて見たとき、新聞か雑誌上での
写真だったかと記憶していますが、何かに悩んでいた時で(その内容は忘却ですが~)道の向こうを静かに見ているうちに心が軽くなったということを思い出しました~。
・・・・・何を悩んでいたのかなあ~
この道の不思議さ (dragon21)
2010-02-17 21:27:27
こんばんは、亜衣さん。

不思議な絵ですよね。
実は何の変哲もない一本の道の絵です。
その道の先、何が控えているのでしょう。
見ていると思わず想像をめぐらせてしまいたくなります。

そして気付かせてくれます。
僕たち誰もの希望や期待、無限の可能性のようなもの。
千差万別だれ一人として同じもののないその先のことを。

元気が出る絵ですよね。