ある記憶

遥か遠くにいってしまった記憶たち

2010-04-15 19:53:37 | 
至誠にして動かざる者は、
未だこれ有らざるなり


最高の誠実さをもって事にあたれば、
世の中で解決出来ない事はない。
孟子の言葉です。
そして吉田松陰が好んで使い弟子たちにその思想を伝えました。

伊藤博文、高杉晋作、山縣有朋、木戸孝允など、
幕末維新を駆け抜けた多くの人々に、
彼は多大なる影響を与えました。


「誠」や「誠実」という意味を改めて考えます。
本当はとても重い言葉なのに何と軽々しく安易に使われているんだろう。

また僕のなかに「誠」はどれだけあるんだろうか。
胸に手を当て考えるたびに恥ずかしくなります。

もしかすると僕らは「誠」など必要のない時代に生まれ
生き長らえているのかも知れません。
朴訥に真実を語るより詭弁や三百代言を弄する者に、
世間は軍配を上げます。
何を言っても三倍がえしで言い包める能力を
みな有り難がっているかのよう。
それが“リーダー”?!

じっと耳を傾け沈思黙考する人は不要。
むしろ煙たがられます。
権謀術数に長け人の裏側ばかり気にして、
事実をねじ曲げ白を黒と言って恥じず、
大風呂敷を広げる割にちっちゃなことにびくびくする。

そんな人間に僕はなりたくない。
曲学阿世の徒。
断固拒否だ。

松陰にはなれなくても、多少は「誠」の分かる人になりたい。

そういう訳で未だに僕は“青い”んです・・・よね。