ある記憶

遥か遠くにいってしまった記憶たち

種田山頭火と言う人

2010-02-04 21:39:27 | 
   酔うて こほろぎと寝ていたよ

   ふりかへらない 道をいそぐ

   また見ることもない 山が遠ざかる

   分け入つても 分け入つても 青い山

   雨ふる ふるさとは はだしで歩く


親しみやすくわかりやすい俳句ですよね。
僕は俳句のたしなみなど全くといっていいほど無いに等しいのですが、それでもなにかしみじみと感じるものがあります。

これは「種田山頭火」という放浪の俳人の代表的な句の一部です。



山頭火は季語や五七五など形式にこだわることなく感じたことをありのまま俳句にしました。
世間から脱し自由と酒を愛し、行脚の旅を続けながら俳句を作り続けました。


ずっと気になっていた人物の一人です。

いつも行く書店に彼の随筆集が文庫で並んでおり今日、買いました。
買うつもりは全然なくて実はこの講談社文芸文庫の「谷崎潤一郎大正期短篇集
〝金色の死〟」に興味を持っていました。



文庫本の割にこのシリーズは値段が高い。谷崎のそれは1,365円もします。
新潮、角川なら400円くらいでしょう。ためらっているうちに目にしたのが山頭火でした。
こちらも998円しましたが「えいやっ!」と山頭火を買った次第です。
(谷崎は次回「えいやっ!」かな…)
講談社文芸文庫はマニアックな作品が多いのでお値段もそこそこするんでしょうかね。




世間や家族ばかりか自分さえも捨て放浪の旅を過ごした山頭火の人生。
句と随筆の一遍ですがよくよく味わって読んでみたいと思います。


ついでに谷崎のはこんな感じです。






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