艦長日誌 補足(仮) 

タイトルは仮。そのときに思ったことを飲みながら書いたブログです。

タバスコ

2007年12月01日 23時36分16秒 | 個人日誌
 今日は何を食べようかな~なんて考えられる時間があるって、とても幸せなことだよね。僕なんかは会社で毎日必ず20時頃になると、「帰ったら何を食べようかな~」ばっかり言って、仕事しません。

 自炊はほとんどしないので、帰り道にスーパーに寄り、適当にポンポンと籠に入れます。
 閉店間際に訪れることが多いので、食材っつーか、食べるものも品切れになっていてあまり数がありません。
 ほとんどの夜に、マグロもしくはびんちょうマグロのお刺身を半額で買ってきて、レンジで温めるご飯をどんぶりにあけて、酢をまぶして韓国海苔をちらして、刺身を乗せて、わさび醤油をかけて、納豆と一緒に食べます。
 半額のお寿司があれば、それを買う。

 部屋についたら、まずはシャワーを浴びてからストレッチして、ビールを二本くらい飲んでからおもむろに晩御飯なんだけど、この一ヶ月くらいは腰の痛みもあるので(言い訳)、シャワーとストレッチを飛ばしてすぐ飲みます。それからシャワー。

 一週間に三回はマグロをいただきます。そんなにマグロが好きかって尋ねられれば、そりゃあ、かわいい女のひとのほうが好きなんだけど、お刺身のなかではマグロが一番かな。赤身もネギトロもおいしいね。
 大トロはあれば食べるし、なんか高級そうだから食べるけど、中トロでも充分。

 札幌に帰省するときは、実家でご飯を食べる時間を一日以上は必ず設ける。
 僕なんかは、反抗期らしい反抗期もあまりなかったように自分では思ってるんだけど。それは逆に言うと、臆病で家族にも本気でぶつかっていけなかったからなのかもしれないし、自分のことを家族の前ではあまり出さない不器用さもあったってことなのかもしれないし。控えめにいってもそんなによくできた長男じゃあない。

 それでもたまに帰ると、母さんは晩御飯に、みんなで食べられる鍋を用意してくれて、食べきれないくらいの漬物や、裏の畑でとれた野菜なんかをこんもりと出してくる。
 そんな忙しく動く母さんを見て、父さんは「母さんも座って座って」と言って、僕のグラスにビールを注ぎ出す。
 上の妹はときに仕事でまだ帰ってきてなかったり、下の妹は大学はもう休みだし、さっきまで寝てたみたいな顔をしてテーブルにつく。
 ネコは僕らが食べ始める前に、イカ刺しなんかももらったので、もう満腹なのか、外ばかり見てる。

 そのとき父さんは酔って、ホントは酔ってないのかもしれないけど、同じ話をよくする。「お兄ちゃんはな(僕のこと)、小さい頃マグロなんかおいしくないって言うから無理矢理食べさせたんだぞ。それが今じゃあこんなに食べて。あのとき食べさせなければよかったかな」とか「酒をやめろとは言わないけど、タバコはやめろ。パパだってオマエの歳くらいのときにはやめてたぞ」なんて。

 母さんは、乾杯のあとも台所を行ったり来たりしながら、次々に新しい食事を運んでくる。妹たちは「その話何回も聞いたよ」「パパの声でテレビの音聞こえない!」と好き勝手言うが、「うむー、これが家族ってもんだよな~」ってビールを飲んでいるときが幸せだ。

 父のことは「お父さん」と僕も上の妹も呼んでいたのだけど、うちの家族は下の妹が僕よりも10コ下で生まれて、当然その妹が家族の関心の中心になったので、そのご下の妹が初めて言葉をしゃべり始める頃になると父のことを「パパ」と呼ぶようになったため、家族全員が父のことは「パパ」と呼ぶようになった。母のことはそのまま「お母さん」。
 自分のことを「ワタシワタシ」と「ワタシがする!」「ワタシが食べる!」とずっと言うので、いつのまにか僕らは下の妹になにか尋ねるときには「ワタシはどうする?ワタシこれ食べる?」と一人称の呼び方を三人称かのように使うようになった。
 今では大学も卒業する歳になった妹だから、さすがにもう今はそうは呼ばないが、僕はたまに帰省するとついつい妹に話しかけるときは「ワタシは今日休みだったの?」なんて言いそうになる。

 自分のことになるとなんでもネガティブに考えてしまう僕ですが、タクシーで到着して、実家のドアをガっと開けて「ただいまー」ってリビングに向かって声をかけた瞬間に、けっこう自分なんかはどうでもよくなります。

 「またそんな滑りやすい靴履いてきたの?雪積もってるんだから飲みに行ったら転んじゃうよ。こっちで靴買っていきなさい」といつも言う母さんに「だいじょうぶだよ、転んだりしないよ」といつも答える。
 別に僕は転んでもいいんだけど、あまり心配されなくても、長男なんだから、妹の分まで転んでもいいかなー。

 今日は「タバスコっておいしいよね」ってことについて書くつもりだったんですが、まったく変わってしまいました。

 いやね、晩御飯に久しぶりにピザトーストを買ってきて、ここ何年か封印していたタバスコも買って、かけたら「うまい!」。やっぱ辛いものって、からだが求めるよな~。
 大好きなにんにくも控えている。にんにくもおいしいよねー、とかそんな話を書くつもりだったんだけど、どこで脱線したんだろ?
 
 にんにくはさ~、とくにトマトソースと合わさるといいよね。パスタなんかで。ピザもいいし。あ!外でたまに食べるパスタはにんにく入ってるか。今食べている骨付きソーセージにもきっと少しのにんにくが入ってるんだろうな。
(ドイツに行って、明るめのバーでカウンターに陣取って、ソーセージをバリバリ食べながらドイツ式の乾杯でハイネケンとか飲んでみたい。もしくはニューヨークのどこか片隅で、マスタードとケチャップが手に滴り落ちるような、刻んだ玉ねぎ山盛りのホットドッグをビールでイッキに流し込みたい。もちろんホットドッグの包み紙は新聞紙で。)
 にんにくは少量だと香りがいい。大量だとヤバイよね。
 ずっと前に、何年か前に、その夜に女のコと食事に行くってわかっているのに、昼に食べたラーメンにどうしても耐え切れずににんにくの擦りおろしをがっつりと入れてしまって。自分で自分の息の臭さがわかるくらいのイキオイで飲みに行ったこともあったな。

 家族が幸せなら、自分なんかどうでもいいや~とか思うこともあるけど、それじゃあダメなんだよね。そんなのは覚悟でもなんでもなくて。そう思うことこそ、どこまでいっても自分自分なんだよな。

 自分のことを大切にしない人間は、自己犠牲っぽくってなんかかっこいく思われがちだけど。自分のことを大事にできない人間は、周りの人間、友人や家族を本当のところで尊敬できていないのかも。自分のことを侮辱しているのかもしれません。
 ない罪に怯えている必要なんかない。

 あ~もう。これだから冬ってやつは。早く暖かくならないかな。