艦長日誌 補足(仮) 

タイトルは仮。そのときに思ったことを飲みながら書いたブログです。

生きるということはきっと思い出を作るということなのだ

2010年09月25日 23時24分06秒 | 個人日誌
 ぐっと秋らしくなったな~。空気は程よく乾いていて風も気持ちいいから、布団や座椅子を外に干しておくにはいい時期です。
 ここから11月後半くらいまでは台風さえなければ、とてもすがすがしく歌のひとつでも歌いたい気分だ~って日が続く。昼間は半袖、夜は一枚羽織る。あれ?なんか前の日記でも同じようなこと書いたな。
 まぁ、まだ9月のうちは「なにこの暑さ?夏?」って日もたまにあるんだろうけど。

 昨日で歯の治療が無事に終わりました。といっても結局虫歯でもなんでもなく、なぜ痛かったのか不明。まだ若干痛いけど、ものが噛めないほどでもないし。

 歯医者ではいつも、ホワイトニングだかの歯についたタバコのヤニとかを取ってもらうのをしていただくのですが、これは保険が効かないからけっこう高い。8000円くらいする。
 飛行機代で相当へこんだので、今回はしない。

 パスタが好きでよく食べるのですが、このまえスーパーでみつけたコレ↓
 
 茹でる時間も2分なので、毎日一分一秒を争っている僕のような人間にはとても大助かりです(あと一分でいいから寝かせて~)。

 5食入りで300円ちょいくらいだったかな。一食120gと書いてあるが盛り付けてみるとそうでもない。乾麺だと、いつも茹でる量は100gですが逆に少なく感じます。ズビズバーと食べれるからかな。

 しかももっちもち。
 自分で作るときには乾燥パスタで充分!と思っていたのに、これ買って食べてみると「麺類はもしかして麺が命なのでは?」と当たり前のことなのに、今更ながら気がつかされました。

 いやね、ラーメンはよく食べる。「この店おいしい~」と考えるラーメンって、僕の場合はスープの味が第一だったんです。あまり麺にはこだわらないとうか、細麺が太麺か、そのくらいのことしか考えていなくて。

 そういえば札幌で「以前はそうでもなかったけど、最近は女性のお尻がすごく好き」みたいな会話をどこかでしたような気がする。年齢とともに見るものも趣向も変わっていくのかな~と。
 話逸れたけど、この生パスタはとてもオススメです。「生」といいながら冷蔵庫で一ヶ月くらいもつしね。
 もっちりしていて弾力もあり、ソースもからみつきやすい。(なんか俺がいうとイヤらしいんだよな~)

 今年はあまり服を買わなかったのですが、昨日靴を一足買い、今日はジーパンを一本買いました。

 
 ヌバックなかんじの靴。2990円。休日にさっくり履けそうなところが気に入った。

 
 UNIQROで500円。昼飯代でジーパンが買えてしまう。

 このUNIQROのカラージーンズは何本か持っていて、買ったはいいが履かないのもあるくらいの本数なんだけど(なんかそれって女性っぽいな。女性って「買ったけど一度も着ていない服」ってのをいっぱいもってるじゃん)、目が覚めるほどの赤のジーンズはとても気に入っていて、もしもまたどこかで見かけることがあればもう一本欲しいね。サイズ違いで。

 「こんな色、何に合わせるんだ?」って派手な色の服を買うことがたまにありますが、わりと黒とかグレーのような暗い色の服が多くなってきたので、たぶんバランスとろうとしているだけ。

 そう、ここんとこお腹周りがポコンとしてきてジーパンもワンサイズ大きいものじゃあないとキツくなってきました。

 札幌に帰省しているときに20歳のときに買ったリーバイスのジーンズを履いてみたのですが、お腹がパンパン。
 そんなに「太ったわ~」ってほどではないのかもしれないけど、なんつーか、お腹の筋肉が全部ぜい肉になって弛んでいるからキツイってかんじ。
 顔の肉は完全にたるんでいるな。

 実家に帰ると、半年振りに家の中をウロウロする。
 ここから先の話は、実家を遠く離れているかたや、たまにしか地元に戻らないひとにしかわからない話かもしれないけど。(そうでもないかも)

 うちのお風呂場の洗面所には「え?これ何年前に買ったの?」っていうくらいの自分の整髪料があったりして、それを手に取っておでかけの用意をするのですが。
 シャワーを浴びてドライヤーで髪を乾かしてるとき、そのとき鏡に映る自分の姿や顔って「半年前の自分」からイキナリ「今の自分」が映し出されるんですよ。

 なんか上手く伝わらないかもだけど、もう少し具体的に言うと、久しぶりに地下鉄の宮の沢駅で降りての地上までの道のりで「いつもならこのくらいの地下鉄の階段は二段飛び越えで上まで駆け上がれたのに、なぜ途中で息がこんなにハァハァするんだ?!」って感覚。

 いつもと同じ感覚で整髪料をつけていると「あれ?こんなにおでこ広かったかな?」とか、映る顔に「こんなところに傷なんかあったかな」。
 半年間ジャンプしたような気持ちになる。

 飲みに行って「生、人数分!」と注文していると「すみません、僕だけもう少しかるい飲み物いただけませんか?」というかんじ。

 そういえば尚ちゃんが以前に言っていたな。以前と言っても十年ほど前だけど。
 今日は大西が函館から札幌来るからどこかで飲もうぜ!ってときに。
 「大西と飲むのはいいけど。俺、しばらく札幌離れた人間と飲むのってめんどーなんですよね」
 「なんで?」
 「だって、会話が昔じゃあないですか。人間関係いろいろ話変わってるのに。こっちは時間動いているのに、向こうは以前のままの時間ですからね」
 「飲んでいるうちに関係なくなるって」
 そんな会話があって。(細かくはセリフも違うだろうけど、そんな意味の会話)

 このまえおざけんと飲んだときに「おざけん、札幌遊びに行けばいいじゃんか」
 「いや、だってもう何年も行ってないですし」
 「俺が札幌に帰ったとき、後輩たちの会話には必ずおざけんが出てくるよ。そのくらいおざけんは今でもみんな覚えてるよ。きっと歓迎してくれるぜ」
 「そうすか~?まぁ、時間があれば。からだがもてば」
 そんな話をして。

 感覚では、自分はあの頃と変わっていない。そりゃあ仕事でダメージも受けたり、面白くないこともあったりだけど、基本的にそのマイナスを差し引いても以前よりも少しは成長しているんじゃあないか。ちょいとした小旅行で、今までみたこともなかったものもみただろうし、新しい本だって読んだし。

 それでもたまに友人と会うと「僕どこか不自然なことはないかな?みんなに溶け込んでいるかな?実はみんな僕に気を使っていて、僕に話を合わせてくれていて、僕一人がそれに気がつかずにいるんじゃあないか?」ということを、この前の帰省では考えてしまうことがありました。

 誰もが「そんなことないでしょ」と言いそうだし、僕だってそんなことを本気に考えて悩んでいるわけでもないんだけど、チラリと思ったんだよ。

 おざけんに「札幌行ってみなよ」と行ったときに、おざけんが「う~ん、そうすか~」みたいな返事をしたのは、こういうことなのかな?と考える。

 たまに札幌に帰って思い出を作る。そしてまた半年くらいして札幌に帰る。その半年の間にそりゃあいろんなことがある。話せないことや、話してしまうことや、話す時間もなく、でもみんなして「わかった。じゃあ飲むか」となる。

 「生きるということはきっと思い出を作るということなのだ」(フー・ファイターズ)

 一人で飲んでいると「でもな~…久しぶりに会ったときの、そのときのお互いの気恥ずかしさがいいのかもな」とも思う。

 
 小太郎、おいしかった~。

飛行機だけは勘弁な

2010年09月21日 21時02分08秒 | 個人日誌
 遅めの夏休みでしたが、昨日まで札幌に帰省してまいりました。

 ちょうど一週間前にshowさんとおざけんと飲んでさ。showもその前の週に札幌にいたらしいから「札幌どう?もう寒いんじゃあないの?どんな服装で行けばいいかな~」と尋ねた瞬間に「ごめん、キミに聞いたの間違いだったわ」。

 札幌は思っていたよりも暖かかったです。昼間は半袖で充分。ハーフパンツもおっけー。夕方に陽が翳る頃からじょじょに気温が下がりますね。
 飲みに行ったりすると当然冷えたビールをぐいぐい飲むからかる~く寒いくらい。薄手でも羽織るものが一枚あったほうがいい。

 毎年夏休みは九日間もらって、社会に復帰できないくらいのんびりと休みを過ごすのですが、今回は五日間。
 一日目は飛行機なんかの移動で終わるし、最終日も移動で終わるから、ゆっくりできるのは三日しかない。

 今日仕事から帰ってきたらクレジットカードの支払いの明細が届いていました。帰省のために買った飛行機のチケットの代金が。はやいね。
 これと同じ支払いが、来月も来るんだろうな。

 知らないひとのために書いておきます。
 なぜコングは飛行機キライになったのか。 

 帰省の初日。朝九時に部屋を出てさ~。汗かきながら駅まで歩いて、そこから羽田までは一時間。
 お土産屋を冷やかしたのちに「さ~てチェックインしとくか~」と、自動チェックイン機にANAカードとかクレジットカードとかかざすけど、全然入れない。なんか「誠に恐れ入りますがカウンターまでお越しください」みたいに書かれたレシートが出てくるばかりで。

 あまり時間に余裕を持って空港に来ているわけじゃあないから(お土産買って、コーヒー飲みながらタバコ吸うくらいの時間)、こんなとこで時間食ってるわけにいかんよな~。
 カウンターのほうまで行くと、ひとがいっぱい並んでいる。この混雑じゃあカウンターにクロスカウンターしている時間ない。
 空港職員らしき女性の係員を捕まえて、チェックインできない旨を説明する。

 で、「確認したところお客様、本日の予約で千歳から羽田の便を取っていらっしゃいます」と、すごく済まなそうに。
 「え?なにが?」←まだよくわかっていない。

 初日のチケットが『千歳→羽田』、帰りのチケットが『羽田→千歳』。

 行きも帰りも逆の区間の飛行機を買っていたんですね~。
 やー、もういい加減にしてください自分。

 会社の女のコにこの話をしたところ「私なら泣いちゃうかも」と言ってました。僕は大人なので泣きません。
 でも、もうなんか「どうしたらいいの?!」って気が動転しちゃって、女性の係員の目を真っ直ぐ見ながら、でも焦点の合っていない目で「あー、そしたらどうやって帰ればいいですかねー」って、ものすごい棒読みの無表情になりました。(こういう困った客が多いんだろうな~空港って)

 しかもANAもJALも、本日の新千歳行きの便は全て満席だというじゃあないか。
 「とりあえず間違ったチケットはキャンセルする。本日分の当日券を購入し、キャンセル待ちにする」
 というのが一番最良の方法と教えていただいたので、その場で新しくチケットを購入。
 「帰りの便(千歳→羽田)はどうします?」
 「もう、なんか、テキトーに近い時間で」

 結果として4時間待って飛行機には乗れたのですが、いや~時間もお金も無駄にしたわ。

 まぁ、自分の不注意なんだからしょうがないです。
 ネットは怖いよ。ワンクリックで何万も吹っ飛ぶんだからねー。

 自分への戒めのために、いくらのお金を無駄にしたのか計算しておこう。

 え~と、最初に買った往復券が25200円でしょ~。で、キャンセルして戻ってきたのが11860円。この時点で払っているのが13340円か。そして新しく往復で買ってこの値段をきちんと覚えていなのでけど62000円弱だったかな。
 となると合計で75000円くらい払ってしまったわけか。時間も食って、冷や汗かいて、来月車検なのに。
 もともと25200円で往復できたのに。50000円余計に払ってしまって。

 うむー。50000円かー。
 これだけあれば何か贅沢できたな~。眺めのいいホテルの部屋を予約して高めのシャンパン飲みながら女のコを口説いたりできたんでないの?(←仮にお金あってもしないくせに。ねー。ねー。)
 だが、お金はしょうがない。

 「人が敗北する原因は…『恥』のためだ。人は『恥』のために死ぬ。あのときああすれば良かったとか、なぜ自分はあんな事をしてしまったのかと後悔する。『恥』のために人は弱り果て敗北していく」(プッチ神父)

 プッチ神父はこのセリフのあとに「だが、まだ敗北したわけではないッ!このことを勝利に変えればいいだけのことだッ!」みたいなすごく前向きなこと言うんだよね、たしか。

 帰省前にちょっぴり笑いをとれたことで良しとするか。
 (でもまた来月のカードの払いが来たときに失敗を再体験させられるんだよな~)

 「そんなわけで、大変だったんだよ」
 「わたしも行ってみたいです、北海道。行ったことないし」
 「そういえば○○ちゃんはこの前の夏休みどこいったの?」
 「わたしはセブ島行ってきました」
 「へぇー」
 「セブ島ったら、やっぱリゾートってカンジじゃあないですか?」
 「そうそう、セブ島ったらね」←じぇんじぇんわかってない

 五日間の帰省のうち印象深いのは、
 地下鉄の駅で会ったジューシーに「飛行機に乗ることがどれだけ大変なのか」を唾を飛ばしながら話しているときに、遠くから歩いてくるあべ夫妻と子供たちが見えたのだけど、なんだか気恥ずかしくて挨拶もそこそこにしてしまったこととか、居酒屋出たら雨だったのだけどお金惜しさに「タクシーで帰りなさい」と言えずに濡れたまま子供たちを歩かせたことと、マドモアゼル唯先生とジューシーと小太郎を食べて月寒から札幌駅まで歩きながら目に入る景色について徒然に話をしたことです。
 たぶんこの歩きながらのときは、三桁はなんらかの話題について話した。「こんな店あった?」「この立地のマンションどうなんだ?」とか「電気自動車ってさ~」とか、いっこいっこは他愛もない会話で、おそらく十年もすれば忘れてしまうかもしれないけど、きっと「なんかあのとき歩いたんだよな、ここを。マドモアゼル唯とジューシーと」ってことは覚えている。

 ドラッグストアの前で偶然よね3の奥様に出会ったこととか。
 シュークリームを食べてテーブルの上を散らかしたこととか。
 タクシーから降りた瞬間に吐いて、運転手から胃薬をもらって「これで飲め」と言われて野菜ジュースを手渡されたこととか。いや、無理でしょ、粉の胃薬を、野菜ジュースじゃあ。

 50000円あったら、もう一回札幌帰りたい。
 もっとみんなの話を聞いて、なるべくその姿を目に焼き付けておきたいね。なんでもないようなことでも。でも飛行機だけは勘弁な。 

三国日誌 補足(仮) その30~うわー、今すぐ俺を殺してくれ~

2010年09月05日 23時49分08秒 | 三国日誌 補足(仮)
 それにしても9月だというのに暑い日が続きます。ホント。
 夜でも会社から歩いて帰ってくるだけで汗ダラダラ。すぐに車でスーパーに行って買い物しててもダラダラ。そのあとラーメン食べに行ってダラダラ。ゴミを捨てに行っても汗をかいています。
 暑ければ暑いほどビールがうまいよな~。え~い!飲んじゃえ~!明日は人間ドックだけど。だめじゃん。まぁ、一本だけ。潤す程度に。

 張飛が、一人で徐州の城で留守をすることになったとき。
 「劉備さん、こいつ一人に城を任せるのは不安です」という関羽に張飛が、
 「それは兄貴、いくらなんでも失礼じゃあないですかッ?俺の何が不安だってんだ」と口ごたえ。
 「おまえは酒を口にすると見境がなくなるからな」
 「だったら!だったら酒を断ちますよ。これをみろッ!」と張飛はいつも懐に忍ばせ、大事にしていた杯を地面に投げつけて叩き割った。禁酒を誓うというのだ。

 「まぁまぁ、関羽。張飛もここまで酒をやめると言ってるんだし、留守を任せておこう」
 「おうおう、任せておいてくださいよッ!」
 大きな仕事を任されて張り切っている張飛をあとに、劉備と関羽は出陣するのですが…

 「兄貴たちから任された任務だ。絶対に城を守る」と意気込んだ張飛。「俺がこの城を守る以上、なんぴとたりとも城には近づけんぞ!」
 城に残っている兵士達を規律厳しく指導し、自分もそれ以上に厳しくあろうとします。張飛自ら寝ずの見張りをし、警護に当たっている兵士たちを見回っては、弛んでいるところがないか厳しくチェック。

 ところがある晩。
 「こうやって兵たちに厳しくしすぎるのもイケナイ。弓の弦もたまには緩めてやらんとプツンと切れてしまうからな」と、部下の兵士たちを労うことにしました。

 夜になり、張飛は城の蔵から酒樽を運び出し、外で見張りをし、城の警護で巡回している兵士達の前にニコニコ顔しながら持ってきました。
 「よしよし、みんなッ!いつもご苦労!今夜は一杯だけ酒を飲むことを許そう!」

 普段は部下に厳しい張飛将軍が、急にそんな労いの言葉を吐いたのでみんなびっくりしました。
 「え?!いいんですか?し、しかしまだ仕事中です!」
 「いいから飲め飲め」
 「いやいやいや」
 「いやいやいや」
 まさかこれを飲んだら途端に「たるんでるなッ!」と張飛が怒り出すのではないかと兵士達もドキドキですが、当の張飛は「よしよし、みんな樽の前に並べ並べ。これはけっこういい酒なんだぞ」と本気で飲ませたい様子です。
 「では一杯だけ…」

 兵士達は酒樽の周りに集まり始めました。

 「いや~しみるな~」
 「うまい!」
 「からだが暖まりますね~」
 「張将軍も話せるお方だ」
 兵士たちがおいしそうに酒を飲み、久々にリラックスする姿をみて、張飛も満足そうです。

 「うんうん、まさかこんなときに敵襲もないだろう。今夜だけはおおいに飲め。ゴクリ…ッ!」

 「張飛将軍も一杯いかがですか?」気のいい兵士が、遠くから眺めているだけの張飛に声をかけました。
 「そ、そうかァ?…いや、いかん!俺は兄貴たちと約束したんだ。酒は絶対に飲まんと」
 「でも張飛将軍にとって、一杯程度は酒とは言えんでしょう。一杯くらい水みたいなもんですよ」
 「そ、そうかァ!?…いや、だめだだめだだめだ」
 「そうですか。では我らは遠慮なく。ぐびぐびぐびぐび」
 「…」

 「この俺にも一杯注げィッ!!」
 「張飛将軍?!」
 「いや、うん、おまえの言うとおり一杯程度なら俺にとって酒ではない。これは水よ、水」

 ぐびぐびぐび。
 「うンまぁ~~~いッ!!か~!こんなうまい飲み物はないぜッ!」一息で一杯飲み干してしまった張飛。
 「おいおい、水のおかわりだ。もう一杯注げッ!そしておまえたちももっと飲めッ!」

 あ~あ、エンジンかかっちゃった。

 「なんだか城の周りが騒がしいな?兵士どもは何をしているのだ?」
 やたらとうるさくなってきた城外を気にして見にやってきたのは、城の中にいた文官の曹豹でした。

 「あー!張飛どの!なにをされているのですかッ?」
 曹豹が駆けつけたとき、すでに張飛は樽を両腕で抱えての張飛飲み。周りでは酔った兵士達がやんややんやの大騒ぎ。

 飲み干した樽をドーンを置いて、口の周りを袖でぬぐい、据わった目で張飛は「おう!曹豹ッ!おまえか?!おまえもこっちに来て飲めッ!」
 (『据わった目をした張飛』って、想像しただけでホント怖い)

 曹豹は目の前の光景が信じられません。
 「酒を断つと!劉備どのと関羽どのの前で誓ったではありませんか?!」
 「う~ん?そうだなァ~。でもこれは水なんだ。水。曹豹、おまえも飲めよ。水」
 「いけません!張飛どのッ!」
 「なんだと~!俺の酒が飲めないっつーのかよッ!」酒って言ってるし。

 酔っ払い張飛は曹豹をボコボコにしました。

 「うう、なんでわたしがこんな目に…」曹豹は、張飛にひっぱたかれ腫れ上がった顔をさすりながら城をあとにします。

 曹豹は呂布のもとに走り「城は今、兵士が皆酔っており、落とすのは容易いですよ」と密告。
 酔った張飛軍は呂布軍の襲撃に遭い、あえなく城を放棄。

 ここまではみなさんご存知の話ですね。

 劉備と関羽は、袁術軍と対峙していました。幾日も陣を張っての睨み合いが続いていました。
 そこに兵士が駆け込んできます。
 「張飛将軍らしき人物が、こちらの陣へ近づいてきます」

 「はて?張飛が?徐州を守っているはずだが?」
 「劉備どの。もしもそれが本当に張飛ならこれはエライことですぞ」
 「とりあえず会ってみよう」

 劉備と関羽が幕舎の外に出ると、やってきたのはたしかに張飛でした。しかしその姿はいつものような元気もなく、肩をがっくりと落とし、うなだれています。

 「なぜここへやってきたのだ?張飛。徐州の留守を任せてたただろう」劉備がそう問いかけると、張飛はイキナリ地面にひれ伏しました。
 「…本当は兄貴たちに合わせる顔などないが…恥を忍んでここまで来ました」
 「??」「張飛、一体どうしたんだ?」
 「…すまないッ!すまないッ!徐州は呂布に奪われたッ!俺のせいです!全部俺のせいですッ!」
 顔もあげずにそれだけを繰り返す張飛。
 「張飛、それだけではなにがなんだかわからん。きちんと説明せよ」

 張飛はしゃくりあげながら、事の顛末を話しました。
 「なんということだッ!…すると張飛、おまえは、劉備どのの家族を城に置いたままここまで来たのか?!」
 徐州には劉備の家族もいました。あろうことか、張飛はその安否も確認することなく城を飛び出していたのです。ベロンベロンに酔っていたとはいえ。

 「本当にすまないッ…すまない、兄貴。…もう殺してくれ。こんな失態をやらかして生きてはいけない。関羽ッ!この俺をこの場で殺してくれ」
 そう言うなり、関羽の刀を奪い自害しようとする張飛。すぐさま剣を跳ね上げ阻止する関羽。
 「う~う~う~、もう生きてられない…」

 そればかりを繰り返し、地に頭をついてうな垂れ泣きじゃくる張飛に、劉備はそっと近づいて肩に手を回します。
 「やってしまったものはしょうがない、張飛。城を奪った呂布には我々はことあるごとに援助もしてきたし、家族を害するようなことまではしないだろう。だから張飛、顔をあげるんだ」
 「でも、でも、でも」
 「いいか、張飛。やってしまったことを悔やんでも始まらない。問題はこれからどうするかだ。生きて、恥と汚名をそそげ。それでも自分を許せないというのなら、これからは償う気持ちをもって生きていくしかない」

 …
 
 先週、以前の同僚の結婚式にお呼ばれされまして。
 新婦側なんだけど、このひと二年前かな~会社辞めたの。寿退社でね。でも再就職して。

 当時、といってもたま~になんだけど、年に二回とか三回くらいかな、その女性プラス何人かで飲みに言ってたんだよね。部署も違うし「なんで俺なんかが呼ばれんのかな?」とは思いながらも、まぁ、飲むの好きな僕だから参加して。

 で、ここに来て結婚式の招待状。正直「???」でした。「僕なんかが呼ばれていいのかな?」
 結婚式にいってみると、新婦の元上司とかいて「いや、これやっぱ僕のところに招待状来たのはなにかの間違いなんじゃあないだろうか?」って。

 僕の他には、その頃の同僚の男二人。
 式場で会って三人して「なんで俺らなんだろう?他にも仲いいひといっぱいいただろーに」って三人ともなんだかピンとこない。

 今日になって、その男の一人からメールが来て「結婚式のときの写真です」と。メールに写真が添付されててさ。

 「明日は人間ドックか~。きっと今夜は酒飲んだらダメなんだよな~」とは思いながらもビールを空け。一本はあっという間。
 「もう一本くらい飲んだところで何が変わるわけでもないだろう」ともう一本。

 三本目を飲みながらメールに返信。
 「写真サンキュー。しかしなんで俺ら呼ばれてんの?感ありましたが、思い返しているといい結婚式だったね」と。

 ぐびぐび。

 …待てよ。さっき来てたメール。こう書いてなかったか?

 「皆で撮った写真と、いつのまにか撮られていたドッピオさんオンステージの写真です」

 …「皆でとった写真」?
 なぜ、わざわざ「皆で」なんて?
 しかも、なぜメールの最後に署名が?

 これ、もしかしてアレなんでないの?
 CCで送ってんじゃあないのかよ~ッ!新婦プラスもう一人の男、プラス俺のCCなんじゃあないか~!?

 CCで送られたメール、そこに返信したってことは、これまたCCになってんじゃあないか?
 『しかしなんで俺ら呼ばれてんの?感ありました』は、もしかして新婦さんとこの携帯にもご丁寧に届いてんじゃあ~ね~の?!って話ですよ。

 「うわ~、殺してくれ~。今すぐ俺を殺してくれ~」

いかんぞ歯科医

2010年09月03日 23時32分13秒 | 個人日誌
 二、三週間前ほどからかな~。奥歯が痛くてさ~。右側の奥の上下が。
 冷たいものが沁みるのはもちろん、ガッと噛んだときに覿面に痛む。

 以前にも何度か書いていますが、けっこう歯医者に行くほうです。虫歯が多いってわけじゃあなくて、何ヶ月かに一回定期的に歯石を取るようなメンテナンスをしてもらったり、着色汚れを取ってもらったり。
 虫歯になって手遅れになる前に予防しておきたいもんな~歯ってやつは。自分にしてはずいぶんといい心がけだと思っている。

 で、今日は歯医者に行ってきました。
 まずはレントゲンを撮るというので、歯科助手の方に案内していただく。
 「え~と、じゃあ、これを口の中に入れて、こうやって指で押さえていてください」
 「こうですか?」
 「いや、もっとこっち」

 つーかさ。ひとの口の中に手を入れて「違う、もう少しこっちです」とかって、俺からは口の中は見えないだからよ~、もうちっとわかり易く説明してくれよな~。

 そんなわけでレントゲン撮影も終わって、先生が「う~ん、虫歯になっている歯はないんですよねー。どのへんが痛みますか?」
 「だから、右の奥歯の上下です」
 「ここ痛いですか?」って尋ねてくるわけですよ。
 こちとら口の中にわけのわからない器具入れられてんのに、質問にはっきり答えられるわけない。
 「もう少し手前…そこです、そこ」

 「歯がぐらついているわけでもなく、虫歯でもなく…知覚過敏かもしれません」
 「知覚過敏ッ?!それって原因は何なんですか?」

 僕は性格はテキトーなんだけど、相手にテキトーに説明されるのってものすごくキライなんだよね。
 いや、酔っててテキトーな笑い話するのは好きだけど、そうじゃあなくってなんつーか「とりあえず長くなりそうだから、このへんで話きりあげておこう」って態度で話をされるのが。
 「こいつに話してもどうせ理解できないだろうから」ってカンジで説明されるのって、なんだかものすごくバカにされているような気がする。

 「虫歯でもない、異常もない。原因がわからずにそういうときに残った選択肢で知覚過敏なんです」
 よく歯ブラシのCMとかで聞く言葉だけど、知覚過敏。そんなテキトーな言葉だったのか。その言葉にどれだけの人間がCM見て踊らされてんのか。

 もしかしたら奥歯のセラミックの詰め物に目では見えないミクロのヒビが入って、噛んだときにそこが揺れるから痛むかもだとか、そんな話でした。
 「冷たいものは沁みますか?」
 「沁みますね」
 「熱いものを食べたときはどうですか?」

 この歯医者よ~。
 この記録的猛暑といわれるこの夏に。9月に入ったのに日中は35℃を超えるどころか、朝会社に行くときから30℃を超えるような、夜でも25℃を切らない熱帯夜が観測史上最長日数を記録しているのに、それなのに俺が熱々の鍋でも食ってそのつど「熱いもん沁みるわ~」とかわざわざ思うような人間だと思ってんのかい。なかなかひとを見る目あるな。昨日おでん食べたし。

 「クスリ塗っておきましょう。知覚過敏であれば、ほとんどのケースでクスリで症状は良くなりますから」
 「お願いします」

 でも全然痛み治まらない。

 「原因がわからないからと言って、まさか神経抜くわけにもいきませんしね。そんなことしたら歯をほとんど削ることになりますし。少し様子診ましょうか」
 なんか投げやりなんだよな~、この態度。

 いや、まぁ、いいよ。もうなんだかめんどくさいし。そんなモノを食べられないほどに痛むわけでもないし。

 なんつーか。
 やれ腰が痛いだの、歯が痛むだの、顔にできものできただの、僕ってよく病院にかかる。そのどれもがさ(腰はマジで痛むけど)、別にほうっておいてもそれほど日常の生活に支障はないんだよね。

 書いてなかったけどさ、先々月かな。手に発疹みたいなものがたくさんできて。アレルギーみたいなブツブツ。
 これがまた水ぶくれのようになって、割れて、治ったかと思ったらまた同じところにできるってカンジで、会社の女のコに「もうちょっとホント病院行ってくださいよ!」ってかる~く怒られた。

 「う~む、これは手湿疹です」
 「手湿疹ッ?!」
 「クスリ出しておきますので、それ塗って様子診てください」
 「膝のあたりにもできてるんですけど、これも『手』ですか?」
 「う~ん、様子診ましょうか」

 それが今では肘のあたりにもできて、痒くてたまりません。

 べつに医者を非難するつもりはないんだけどさ。時間もなく患者もいっぱいいて、いちいち調べているヒマないかもだけど、こっちだってヒマだからって病院来てるわけじゃあねーんすよ。放っておいて「どうしてもっと早く来なかったんですか?!」ってなる前に来てんだよな~。

 「歯と歯の間の汚れを磨くときは歯間ブラシよりもフロスのほうがいいんですよ」
 知ってんだよ~そんなことは。予防法よりも、今は治療をしてくれって話なんだよ!歯医者さんよ~。

 いいっすけどさ。
 痛いのもちろんイヤだけど、なにが本当にイヤかって例えば誰かと飲みにいったり、食事にいったりするじゃん。
 そのときに隠していても、相手が気がついてしまって「どうしたの?どこか痛いの?」って気にされんのが一番イヤなんだよな~。

 誰かと会うときのために、そのときの体調は万全にしておきたいじゃあないですか。大人になればなるほど、年齢を重ねれば重ねるほどに面倒なことを仕事で抱えたり、他人には話せないようなトラブルは増えるけど「でもだいじょうぶ」って答えるよりも、そんなことよりももっと楽しいお喋りをしていたい。

 気を遣われて「だいじょうぶ?」なんて、絶対に言われたくないもんですよ。男ってやつは。