スパニッシュ・オデッセイ

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姓を個人名として使う

2014-06-26 10:08:47 | トリビア
 英語圏では、有名人の姓を個人名として拝借することもよくあるようで、有名な例としては、“George Washington”の姓である“Washington”を男子の個人名として使った、アメリカの有名な作曲家に“Washington Irving”がいる。筆者の知り合いには、ボクシングの元ヘビー級チャンピオンの“Mike Tyson”の姓である“Tyson”を個人名として使っている男性がいる。
 こうなると、姓名しりとりのような遊びができる。
Ray Charles(今は亡き大物黒人歌手)
Charles Lloyd(ジャズ・フルート奏者)
Lloyd George(イギリスの宰相)
George Harrison(元ビートルズのメンバー)
Harrison Ford(米俳優)
 スペイン語圏では、このようなことは聞いたことはないが、スペイン語圏以外の姓を個人名にしている例も最近、メジャーリーグで見かける。
 Robinson Cano :

 ドミニカ共和国出身。Robinson は本来「Robin の息子」という意味の姓だが、Robinson Crusoe では、個人名になっている。
Yuniesky Betancourt
   
 この選手はキューバ出身である。Betancourt という姓はスペイン語っぽくない。どうもフランス語のようである。コスタリカにもこの姓はあるが、発音は「ベタンコート」ではなく、「ベタンクール」だそうだ。
 Yuniesky のほうが個人名として使われているわけだが、いかにもロシア語っぽい。ただ、「~スキー」はむしろ、ポーランドのユダヤ人に多い姓だとか。
 ところで、本来、ユダヤ人には姓がなかったらしい。ヨーロッパに住んでいるときも、姓を持つのを禁じられていたようが、あるとき、ドイツの領主が、ユダヤ人にも姓を与えた(ただではないので、「売る」と言った方がいい)。ただ、姓を見ただけで、ユダヤ系とわかるように工夫したのである。それは、植物や鉱物名に限ったことである。リリエンタール(百合の谷)、アインシュタイン(1個の石)などがその一例である。
 【参考文献】

 人名の世界地図 (文春新書)

 それはともかく、このベタンコート選手は、キューバ出身なので、そのファーストネームから、かつてのソ連とキューバの親密な関係がうかがわれる。
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 人名の世界地図 (文春新書)
 
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