皐月賞・平成クラシック最後の死力戦!!

いやァー凄いレースだったね。有力馬が揃って好位に付けて、ちょっとしたミスも許されない雰囲気。特に久しぶりでも貫録さえ感じさせるサートゥルナーリアと、川田の期する気持ちが伝わってくるヴェロックスが凄かった。川田は普通ならなるべくためる所を、4角遠心力も利用して仕掛けた。明らかに意図した早仕掛け。先週の鬱憤も晴らすべく疾走する姿は感動的だった。しかしサートゥルもさすがにひと味違う能力でグイグイ伸びる。スッと内からダノンキングリーも懸命に脚を使う。これも無敗馬だ。なんだろう、何を見せられているのだ。サートゥルが抜けかけてもヴェロックスも決してあきらめない。それは川田の神がかった意地でもある。勝つつもりです、と云った戸崎も迫る。何を見ているのだ、我々は。斜行で審議になったのは残念だが、死力を尽くしてのクラシック。単なる斜行審議とは別物と思う。結果、サートゥルナーリアが断然人気に応えたが、ゴールの瞬間馬にへばりつくように走り抜けた川田ヴェロックスを責められようか。そのスピリットは賞賛という言葉では尽くせない。競馬ファンで良かったな、オレ。
　これで2冠、あるいは3冠を目指すサートゥルナーリア。叩いての府中二四は条件もいい。やはり大本命になりそうだ。エピファやリオンより操縦性は高く、安心して見ていられるね。ヴェロックスは渾身の一戦だっただけに、ダービーでよりいいとは…。でもあの汲めども尽きぬエネルギーは凄い。ジャスタウェイなのか?　いやMonsunの底力だ(笑)。
　平成最後のクラシックレースは、すべてを引っくり返すとんでもない死力の戦いだった。