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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

BBCドラマ ホーキング その6

2013-10-04 11:37:16 | BBC ホーキング
原題:Hawking


その5の続きです。
これで終わります。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。


ペンローズにお見送りされながら電車に乗るスティーヴン。
握手をして「ケンブリッジで会おう」とペンローズさんが言います。

座席に座ると隣の電車が動き出したのを見て向かいに座っている女性が「この電車が動き出したのかと思ったわ」
そして電車の連結部分がぶつかった衝撃を受けて
「後退したわ。私たちはその時間にいるのね。このプラットホームの時間に」

女性が次々と話し出すとスティーヴンは突然閃いたように「時間を後退させるんだ」と言うと
「あなたをずっと慕います。」と女性に言って電車を降り、急いで帰りかけたペンローズを呼び戻します。


「どうしたの?大丈夫?」戻ってきたペンローズが心配しますが、
「アインシュタインが正しいかったら?」スティーヴンはそう言うと紙と鉛筆を探します。

ペンローズはチョークを持っていたので地面に書き出すスティーヴン。
図を描きながら一生懸命説明するスティーヴン。

難しいので内容は省きます(笑)
ペンローズが講義で説明した位相幾何学と特異点、そして相対性理論からビッグバンの可能性を見出します。
会心の笑顔です。

ペンローズも嬉しそう。


スティーヴンはタクシーに乗ろうと運転手に行先を告げますがうまく話せず運転手が聞き取れません。
そこにジェーンがやってきて「トリニティホール」だと伝えてあげます。

楽しそうに話す二人ですが突然スティーヴンは真顔になり、ジェーンに言います。
「僕との結婚を考えてほしい」
でもジェーンは即答できませんでした。
少し考えてね。スティーヴンはそう言うとその場を離れます。


そして自分の研究に打ち込むスティーヴン。
デニスさんが言った通りまさしく死に物狂いで頑張ります。

そして最後に説明文と名前を署名した後、出かけます。


外出先はデニスさんの家でした。
ドアが開いた途端「時間が反対方向に進むと考えてください」と話し出します。

「は?」とデニスさんですがスティーヴンは一通り説明した後、研究論文を渡します。


デニスさんをひたすら待ち続けるスティーヴンですが、やっとお呼び出しがかかりました。


デニスさんのお家にはペンローズさんもいました。
デニスさんが言います。
「第3章までは大したことなかった。第4章は・・・」
そしてペンローズが一言

「モーツァルト」
この言葉に満面の笑みで返すスティーヴンでした。



部屋に戻るとジェーンが来ていました。
続けて入ってきたジョージが驚いて「俺・・行くわ」とそそくさと部屋を出ます。

「僕これからカイウスカレッジの会計に会うんだ。君も来る?」

会計の人が説明します。
「カイウスでは誰も特別扱いしない。住宅も同じだ。」
それを聞いたスティーヴンは「僕はみんなと同じようにはできないんです」と言いますが、
「みんな同じことを言うんだ」と取り合わないのでそれを聞いていたジェーンが抗議します。
「彼は階段を上がれないんです。彼の病気がそうさせてるんです。出入りしやすい住宅が必要なので見つけてください」
「さもなくばあらゆる新聞がこのカレッジの行動を嗅ぎ付けるでしょうね」
「いかに大きな勇気や立派な覚悟、信頼を想像する能力を持つこの男性を何でもないかのように扱ったことを」

ジェーンの脅し(笑)を黙って聞いているスティーヴン。
そしてジェーンは言います。
「それに彼は私の夫になります」
それを聞いたスティーヴンは喜びと共に「へへん」と言いたげな表情を会計のおじさんに向けます。


デニスさんはスティーヴンのパパに言います。
「彼はアインシュタインの研究を美しくした」
パパが「彼は何をしたと言うんですか?」と聞くとデニスさんはこう答えます。
「彼は私たちが閉まっていると思っていたもを開けたんです。宇宙は常に存在しているわけではないのかもしれません」

それはホイル教授の「定常宇宙論」を否定する言葉でした。

そうしてホイル教授がスティーヴンのところにやってきます。
「もし君が正しかったとしたら、ビッグバンによる放射の余熱があるはずだ。しかし誰もそのノイズを聞き取っていない。
そうだろう?なぜ誰も聞き取ってないのか?もしかしてビッグバンの余熱がないからか?」


そしてストックホルム。

アーノさんが言います。
「この音はつながっているんだよ。私の子供時代に」
「このノイズは、この美しい音は、時間の始まりの音だ」

「ビッグバンの余熱だ」

スティーヴンの理論とふたりの観測がつながった瞬間でした。

ジェーンが聞きます。
「ビッグバンの前には何があったの?」
スティーヴンが答えます。
「それが何であれ、そこには時間でも空間でも物資でもないよ」

そしてスティーヴンが言います。
「僕たちがどんなに小さな存在であってもいつか宇宙の全てを知り尽くすと信じているんだ」


スティーヴン・ホーキングは現在ケンブリッジ大学、ルーカス教授職のかつてニュートンに守られた地位に就いています。
ちなみにホイル教授は最期まで定常宇宙論を捨てることはありませんでした。

このドラマ、音楽がすごくステキでした。
最後のアーノさんたちが発見したのはノイズだったあたりはゾクゾクしました。
年末に「Third Star」の日本版DVDが発売されるようですしついでにこれも出してくれないかなあ。


6 コメント

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ノイズ (アガサおばさん)
2014-07-20 12:36:31
dicoさん、アガサでーす。やっとここにたどり着きましたよ・・・遠くほの暗いチウレから(何のこっちゃ)
DVD、そのまま追体験しちゃいましたありがとうございます!
ほんとにこのときべネさん28歳だったんですね~大体東洋人は年齢より若く見えるといわれていますが(懐かしいところではレスリー・チャンとか)、無垢さを表現してあまりある28歳!まだベイビーと呼んでも良いような・・・
ヨーロッパの方々は大体親戚と言われていますが、ベネさんには、お母さんからのスカンジナヴィア系も少し入っていると思いませんか?(お母さんの若い頃の写真を見ると、往年のマリナ・ブラディみたいと思ってしまいまして。実際はあんまり似てないかもしれないけど。ブラディはかしか北欧系ですよね?あ、お母さんに北欧の血が入っているかどうかは全くしりません
アーリア系とかモンゴル系とかあんまりよくわかってないですが、べネさんはザ・アングロサクソン!というタイプではないと思うし、もっとハイブリットな雰囲気がしますね。だから世界中で好かれるのかな・・・。

最初の燕尾服着た二人のおっさんの登場で、あー何となくこっちがサイドストーリー的な流れになるのかなとは思いましたが、なかなかメインと絡まず、忘れかけたころ、またバカなインタビューアーのドイツ引っ掛かりの質問でいらいらさせられ、だから何なの!と爆発しかけた頃、この受賞の遠因となった研究と突然繋がるという・・・
二つの時間軸の魅せ方がうまい!またこの二人のおっさんがホーキングに会ったこともないというのが良かった。「彼?あ?イギリスにいたし?」って。自分の研究の根拠となった本人に対してあっさりした態度というのがなんともドライで爽快ですね。
(ナチスドイツ下から亡命してきたというこの左のおっさん
、好演です)
ジェーン役の女優さんの中流家庭の育ちらしい慎ましやかさも良かったし、ビートルズの時代なんですよね。でもやはりあのマッシュルームカットは衝撃的だったろうなあ・・・ペンローズ役の人も時代を表現していて良かったなあ・・・
実際にはジェーンは子育て・介護でくたくたになり、何十年後かには離婚してしまうんですよね?ここでは未来への希望のみを描いていて、ほんとに「ホーキングの青春」映画になってますね・・・

シャーロックを知らなかったら、ホーキングを観る事も無かったと思うので、(ほかに観てないのも山ほどありますが)dicoさんありがとうございます!

あー最初のチウレは、ポーの「幻の郷」からです。好きなんでつい。失礼しました
ではまた~
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Re.ノイズ (dico360)
2014-07-21 15:26:34
アガサさん、
早速ありがとうございます~
チウレ??でしたがエドガーさんの詩集だったんですね。
それにしてもアガサさん、よくご存知です~。

無垢さを表現、確かにそうですよね。
あの笑顔なんて、恐ろしいくらい無垢ですよ!!
ベネディクトのルーツは私もあまりよく知らないのですが、多少アングロサクソン系ではあるけど、ハイブリッドなんでしょうね。
お父さんのほうの家系はかなり遡れるようなんですけど、欧州の血統は複雑でよく理解できてません(笑)

あのドラマは時間軸は魅力なんですよね。見せ方が本当にうまいです。
左側のおっさん(笑)アーノさんは役者さんが素晴らしいのか、魅力のある人物になっていました。
ペンローズさん、ステキでしたね~。
ビートルズの場面もかわいくて好きです。

そうなんですよね、実際のホーキング博士はジェーンとも離婚し、今は3人目だったかな?なんですよね。
2人目が看護師だったような・・・
介護はやはり大変だと思いますよ。身心ともにかなり消耗しますし。
博士自身も後天性なだけに、自由に動かすことにできない身体に苛立つことも少なくないでしょうし。

私もベネディクトを知らなかったらこんなに英国の映画やドラマに触れることもなかったと思うので、
いろいろ知ることができて世界が広がったような気がします。

いえいえー、こちらこそ感想をありがとうございます!!
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Unknown (佳音)
2014-10-20 19:09:55
こんばんは^^

先日録画しておいたこの作品をようやく観て、感想もUPしたところです♪

表情が…ベネさんとはまるで違っていて、改めてびっくりです。さすがですね。

ベネさんの演じるホーキングは、病気の苦悩よりも、新理論を発見した喜びの方が前面に出ていて、見終わって前向きな気持ちになれました^^

ノーベル賞受賞の博士達とあのノイズ、ホーキングとなんの関係があるんだろう…と思いながら観ていましたが、こういう風につながるなんて!感動です

ベネさんが出ていなかったら観ていない映画ですが、ストーリー的にも素晴らしく、誰にでもお勧めできる映画だと思いました^^
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Re.Unknown (dico360)
2014-10-20 23:24:45
佳音さん
こんばんは~
こんなところまで、本当にありがとうございます!
ホーキングご覧になったのですね~。
感想、後ほどぜひ遊びにいかせていただきますね~

ホーキングのベネさん、初めて見たときは本当に「誰??」とか思うくらい別人でしたよ。
本当に、さすがというか、恐ろしいですね(笑)

そして、うんうん、前向きですよね!
身体が不自由になってきていても、卑屈にならずにやる抜き通していて、ステキだなーと思いました。

最後は感動ですよ~。
私は本当にトリハダたちましたもん。
ステキな映画に出会えるのもベネさんのおかげですね♪
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huluで見れますよ (kaz)
2016-04-29 14:37:38
huluで視聴後に皆さんの感想巡りをしていて辿り着きました。ストーリーを改めて振り返る事が出来て楽しかったです。
字幕バージョン・HD画質で視聴出来るので、もう一度見たいのであればお勧めします。
僕はPS3経由でTVで見ました。2週間の無料視聴期間もあるので、お試しあれ。
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Re.huluで見れますよ (dico)
2016-04-29 21:47:31
kazさん
このような拙い記事にコメントいただいて嬉しいです。
現在はHuluでも配信されているそうですね。
このドラマは本当に大好きでもう一度ちゃんと感想を書きたいと思っているので、ぜひまたあらためて観たいですね。
ご丁寧にありがとうございます。
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