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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

THIRD STAR その5

2016-08-26 07:50:15 | 僕が星になる前に
Third Star

Directed by Hattie Dalton
Produced by Kelly Broad, Vaughan Sivell
Written by Vaughan Sivell
2010 UK


ジェイムズ→J マイルズ→M デイヴィー→D ビル→B
()内は原作より補足しています。


その夜はあまり眠れないジェームズでした。

(原作ではここで暗いバラファンドル湾が出てきます。
それはジェームズの夢の中で、まるでモルドールようだとありました。
波が足元から這い上がり暗黒の海に引きずり込まれる、
僕は星とダンスをするのではなく深海魚たちに食いちぎられるんだ。
そして魂は誰にも顧みられることもなく誰にも影響を与えることなく何も成し得ずに僕の魂は永遠にさまよう。)


翌朝。
ジェームズはテントから這い出すと、昨晩飲み忘れたモルヒネを飲みます。
そして吐き気を抑えるために大麻を吸い、フラフラになりながら紅茶を飲んでいるビルを見ます。
紅茶を持ってくるのを忘れたビルは出発時にポットに淹れてあった紅茶の残りをお湯で薄めて飲んでいました。


B:紅茶は最高に美味いな
J:最高に満足のいく紅茶を淹れてもお湯を足したら台無しだよ。
さっさと淹れなおしたらどうなんだ?

からんでくるジェームズに笑ってやり過ごすビル。
そんなビルが気に入らずジェームズは更に続けます。

J:ビル、お前はアマゾンで絶滅の危機に瀕したアマガエルを撮るんじゃなかったのか。
地球を救うためだって言ってたよな。
それなのにお前の撮った番組は昼メロみたいなくだらない番組ばっかりだ。
フラットのローンを支払うために好きでもない女と暮らして・・・・
見損なったよ。お前はこれからますます水で薄められた紅茶みたいになっていくんだ。


M:いいね。何かのリハーサル?
J:黙れよ、マイルズ。
D:ジム、ビルの仕事は誰もがうらやむ仕事だよ。それに恋人がいるだけマシじゃないか。
B:いいんだ、彼の言う通りだ。確かに俺は中途半端だしつい楽な方へいってしまう。
でもハッピーだと感じる時もあるし、今は・・・


M:俺は逸話的な教訓は好きだけどな。真面目な話、お前は今まで何をしてきた?何かやり遂げたのか?

マイルズの言葉にジェームズは何も言えず、次の瞬間にせき込み嘔吐します。
デイヴィーが慌てて飛んできて、薬を飲ませます。


マイルズとビルはその場を離れます。

マイルズはひとりで入り江に来ます。
ジェームズのビルに対する言葉は誰もが思っていた事だけれどそれを本人に言うのは間違っている。
けれどジェームズには時間がないのは確かだ。ついそれを忘れてしまう。言い過ぎた。
マイルズが考え込んでいるとビルがやってきます。


B:明日には目的地に着くな。
理想的な場所だ。やわらかい芝生に最高の景色。
M:いいね。
B:マイルズ、お前は女に詳しいよな?
M:いや。
B:俺とアビーは7年も一緒にいる。俺は・・・
M:ビル、誰もが孤独でいるよりは惰性の関係を選ぶんだよ。
B:なるほど。それって俺の事?
M:さあな。俺が知るかよ。
B:どうして俺は愛を信じてない男に意見なんて求めたんだろうな。
M:お前の言う愛は依存と同じだよ。
「あなたなしでは生きていけない」って思ってるんだ。
毎日、お前は彼女の望むことなら何でもするって必死になってる。
B:何かあったのか?
M:ないよ。
B:そうか、お前はいつも俺には本当の事を話してくれてたよな?
M:ああ。
B:じゃあさ、連続オーガズムって本当にあるのか?
M:あるよ。
B:マジか!
そこに手袋をはめた手に大きな卵のようなものを持ったデイヴィーが現れます。


D:ジェームズを押さえててくれないか。彼にこれを入れないと。
デイヴィーがその物体を見せるとマイルズたちの顔が曇ります。
その顔を見てデイヴィーが吹き出します。
B:石鹸かよ。ふざけんな!
お前にケツに突っ込むぞ。
ふざけあいながらテントの方に戻ろうとすると遠くでジェームズが立ち上がっていました。
B:ジェームズ、お前にもな!

それを突っ込んでくれとお尻を向けるジェームス。
これはジェームスの企みで彼流の謝罪でした。
そしてマイルズもまたそれを笑って応える事で謝罪をしています。

さっきまでの雰囲気は消し飛んでいつものように笑いあっている4人でした。


一行は森の中の道なき道を進みます。
ビルが先頭に立ち、マイルズとデイヴィーがカートを運んでいます。


B:地図によるとここを進むと近道なんだ。
D:地図を見せろよ。
B:嫌だ。
太い木の根を通るために重いカートを持ち上げるマイルズとデイヴィー。
やがて高い崖に出ました。

D:回り道しないか?
B:デイヴィー、こっちのほうが一日早く着くんだ。
マイルズ、お前先に行けよ。
M:ふざけんな。

ビルがマイルズの身体にロープを巻き付けます。

M:マジかよ。なんで俺が最初なんだ。
B:お前は役立たずだから、いなくなっても全然大丈夫。
マイルズが降り始めます。
B:気を付けろ。
J:お前が落ちたら車をもらうからな。
M:ふざけんな。
マイルズは足を踏ん張りながら降りていきます。
自力で降りるのではなくビルとデイヴィーがロープを緩めてゆっくりと落としていっています。


マイルズの次はデイヴィーです。
デイヴィーは高所恐怖症らしく、脅えながらも何とか着地しました。
最後はビルとジェームズです。
ビルがジェームズを抱えるように降りていき、下でマイルズとデイヴィーがロープを支えています。
J:なんで僕はいつも受け身なんだ。
その時、マイルズたちが姿勢を崩し一気に落下し、
そのはずみでビルも体勢を崩しジェームズの足が岩肌に叩きつけられます。
それでも何とか立て直し着地しました。
D:大丈夫か?ジェームズ。
J:大丈夫。
M:よくやったぞ、ビル!


続きます。

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