Dunkirk
Directed by Christopher Nolan
Produced by Emma Thomas Christopher Nolan
Written by Christopher Nolan
Music by Hans Zimmer
2017 UK/US/France/Netherlands
ものすごく今更ですが「ダンケルク」の感想です。
音響など三部門、受賞しましたね。
スピットファイアのエンジン音とか迫力がありそう。
観ている私たちも彼らと戦場にいるかのような臨場感があったようです。
やはり映画館で観たかったわ。
ヨーロッパ戦線を背景にした映画やドラマはたくさんあります。
戦場を舞台にしたものから戦争国で生きる人たちのドラマまで様々です。
ヨーロッパ戦線のきっかけとなったナチスのポーランド侵攻を舞台にした戦場のピアニスト。
イギリスの宣戦布告後にスピーチをした「英国王のスピーチ」
「つぐない」でもマカヴォイさんが海外派遣兵としてフランスへ出兵していました。
「ダンケルク」も1964年にフランス視点で作られています。
ロビー・ターナーは船に乗れなかったんだよね。帰れなかったんだよね(涙)
その中でもこの映画はかなり異色でした。
クリストファー・ノーラン監督と言えばバッドマン、そしてインセプション。
インセプションは難解なイメージでしたが今回も結構ハードルの高い作品だという印象。
セリフがほとんどないので見る側はもちろん、これ演じる側も大変だったのではないでしょうか。
セリフが無い分すべて表情で表現しなくちゃだし、
特にトム・ハーディはパイロットなのでほとんどマスクをつけた状態。
目だけで演じる俳優と言われていましたがまさしく!
ベインができたんだからこれもOKでしょう、みたいな事を監督が言っていて笑いました。
もうひとつは時間軸。
ストーリーは海と陸と空の3視点からなりますが、
始まりから終わりまでの時間が陸が1週間、海が一日、そして空が1時間。
この異なる時間を並行させながら進めていくのでタイムラグが発生します。
このあたりも難しい部分ですが3つの異なった時間が最後に一致した時は感動しました。
1939年に始まったヨーロッパ戦線の翌年、ドイツがあっという間にオランダ、ベルギーを経て
フランスまで侵攻し、イギリス・フランスの連合軍は撤退を余儀なくされました。
この救出作戦が「ダイナモ作戦」です。
この映画が公開されたとき2004年にBBCで放送されたダンケルクが脚光を浴び
日本語版DVDも発売されていましたが、結局観ていません・・・・
あ、予告編はyoutubeで観ました。
Dunkirk
これに勢いづいたドイツはイギリス上陸作戦を決行。
バトル・オブ・ブリテンが開戦しますが英国空軍RAFがこれを蹴散らします。
そんなイギリス人の誇り(多分)スピットファイアがダンケルクでも大活躍します。
チャーチルもこの撤退が成功に終わった大きな一因はRAFのおかげと言っていますが
同時に、その裏には知られざる大きな犠牲もありました。
フランス人が後回しにされたことも、遺恨を遺す結果となりました。
そして忘れてはならないダンケルクスピリットである「Little Ships of Dunkirk」
これが海からの視点となります。
冒頭は陸から。
撤退中の英国陸軍兵士の二等兵、トミーくん。
彼の所属する隊が全滅してしまいひとり砂浜に出て救援を待ちます。
そこで知り合ったギブソンと共に救助船に乗ろうと奮闘します。
救援されるまでの1週間が描かれます。
時々ドイツの戦闘機が現れては船やビーチを攻撃するので
せっかく救援戦に乗っても途中で沈没させられてしまいます。
トミーはとにかく異常なほどの運の強さで生き残りますが、
反面、呪われてるんじゃと思うくらいダンケルクから離れられません。
左はアレックス役のハリー・スタイルズ。
サイレント映画のようにほとんどセリフはありませんが
考えてみればとにかく一刻もはやく船に乗って海峡を越えないと生きて帰れないんですから
誰かと話している余裕なんてないでしょうね。頭の中はとにかく船に乗る事でいっぱいです。
静かに淡々と話が進んでいく分、すごく切羽詰まったものを感じました。
少しでも多くの兵を救援船に乗せるため防波堤を死守するボルトン海軍中佐。
かっこいいなあ。
防波堤の桟橋には常に救援を待つ兵士であふれています。
その桟橋を狙って飛んでくるドイツの戦闘機。
けが人を大勢乗せた病院船もボルトンの目の前で沈んでいきます。
敵の顔が見えないのもこの映画の特徴です。
トミーたちは座礁した商船に乗り込み満潮になるのを待っていたときに
何度も外から銃で撃ち込まれる場面がありますが、
その時も外の様子は一度も映されなかかったので敵の顔が見えないと同時に
どんな状況で撃ち込まれているのかもわからないので緊迫した場面になっていました。
潮が満ちてきますが弾丸の穴から水が入り船はなかなか浮かびません。
船体を軽くすれば浮く・・・となった時の人間の心理はいつも同じです。
今回もフランス人というだけでギブソンを犠牲にしようとします。
ギブソンは死んだ英国人兵を服を着て英国人になりすましていました。
救援は英国人優先だったせいでしょう。
最後は沈みかけた船体から逃げようとアレックスがギブソンに声をかけますが
多分言葉がわからないギブソンは逃げ遅れてしまいます。
トミーの乗った船がことごとくドイツ軍に攻撃されてかわいそうなくらいでした。
ビーチで撤退なんて隠れる場所もないので一番狙いやすそうですし、
やっぱり制空権は大事です。
次に海から。
民間の船が徴用されドーソンさんも息子のピーターと友人のジョージを連れて
ダンケルクに向かい救援する一日が描かれます。
ドーソンさんの的確な指揮ぶりに元軍人かと思いましたが長男が空軍だったと言っていました。
でも戦死してしまったようです。
後ろを向いていてもスピットファイアのエンジン音はすぐにわかる只者ではないおじさまです。
いつも冷静なドーソンさんですがコリンズが海に不時着したのを知り救援にかけつけるドーソンさんは
かなり取り乱していました。息子さんと重ねたんでしょうね。
途中で謎の軍人を救助。今でいうPTSDなんでしょうね。
キリアン・マーフィーが演じています。
そして空からはRAF。
スピットファイアのパイロット、ファリアとコリンズがドイツ空軍から彼らを守りぬく一時間が描かれます。
真の主役なのでは、と思うくらいスピットファイアがかっこいいです。
ファリア役のトムハはほとんどマスクをつけたままでした。
出撃して間もなく敵の銃撃でファリアの燃料系が壊れてしまったので
コリンズに残りを教えてもらいながら飛んでいます。
隊長機がやられコリンズも不時着しひとりになったファリア。
燃料が残り少なくなったその時、英国の救助船を狙う戦闘機が現れます。
少し悩んだファリアですがやはり見捨てるわけにはいきませんでした。
ファリアが空から見た光景がしばらくして海や陸で起きるので同じ出来事を2度見ることになります。
このあたりが最初難しかったんです。
救助船が圧倒的に不足しているし国からに援助もないまま取り残され絶望的なボルトンたち。
その時海から何かがやってくるので双眼鏡をのぞいたボルトンは何が見える?と聞かれ一言。
「故国だ。」
海からたくさんの小型船がダンケルクの浜に向かってきます。
もちろんその中にはドーソンさんもいます。
感動的な場面です。泣きましたよ、私。
ここでやっと時間が合うんです。
トミーもボルトンさんもドーソンさんたちもコリンズもファリアが戦うのを見ています。
ラストはファリアの奮闘で多くの英国人が助かりますが燃料を失ったファリアは
人知れずビーチに不時着しドイツの捕虜となってしまいます。
みんなはファリアが任務完了後に帰着していったと思っているのが切ないんです。
実際に撤退兵は彼らの活躍を知らないとウィキに書いてありました。
それを踏まえてか、コリンズが撤退兵に「空軍は何をしていた。」と責められる場面もあります。
もちろんドーソンさんがちゃんとフォローしていますが。
ボルトンはフランス兵を助けるために残ります。
ボルトンのモデルはJames Campbell Cloustonだと言われています。
家族はなぜクレジットに名前がないのか、と抗議したようですが、
ボルトンはオリジナルキャラクターなので、って事なのでしょうか。
Inspiration for summer blockbuster Dunkirk an unsung Montreal hero
英国に帰る途中アレックスは逃げ帰ったことを責められるんじゃないかと脅えていました。
そんなアレックスにトミーがチャーチル演説の記事を読んで聞かせます。
その演説とともに結末を迎えます。
ドーソンさんに同行し船の中で亡くなったジョージ。
帰国後ピーターの働きで新聞に掲載されました。
ファリアはスピットファイアを燃やし、そしてドイツ軍に捕虜にされます。
チャーチルの演説。最後の部分を抜粋しました。
We shall go on to the end, we shall fight in France, we shall fight on the seas and oceans,
we shall fight with growing confidence and growing strength in the air, we shall defend our Island,
whatever the cost may be, we shall fight on the beaches, we shall fight on the landing grounds,
we shall fight in the fields and in the streets, we shall fight in the hills; we shall never surrender,
and even if, which I do not for a moment believe, this Island or a large part of it were subjugated
and starving, then our Empire beyond the seas, armed and guarded by the British Fleet,
would carry on the struggle, until, in God's good time, the New World, with all its power and might,
steps forth to the rescue and the liberation of the old.
我々は最後までやる。フランスで、海で戦う、日々、自信と力とを強めつつ、空で戦う。
いかなる犠牲を払おうとも、我らの島を守る。我々は海岸でも、水際でも戦う。
野で、街頭で、丘で戦う。そのようなことを私は一瞬たりとて信じぬが、
たとえこの島やその大部分が征服され、飢えに苦しむとも、我々はけっして降伏しない。
神のご加護のある時代、新世界が全力で旧世界の救助と解放とに向かうまで、
海の向こうで英国艦隊が武装保護する我らが王国は努力を続けるだろう。
ウィンストン・チャーチル
新世界の大きな力とはアメリカの事ですよね。
イギリスはこれで兵器不足になったそうですがそれを作り出すのも操るのも人なので
この作戦が失敗していた時のダメージは計り知れなさそうですね。
この映画はドラマチックな場面もあまりないしヒーローもいないので
盛り上がりがイマイチなのかもしれません。
私の勝手なイメージですけどアメリカの戦争映画は必ずヒーローがいて、
比べるとイギリス人の映画は地味ですよね。
昔「遠すぎた橋」という戦争映画があって、マーケット・ガーデン作戦の映画なんですけど
いかにこの作戦がダメだったかを淡々としかしシニカルに描いていてすごく好きな映画でしたが
そういえば監督のリチャード・アッテンボローはイギリス人でした。
アメリカ映画にはなぜヒーローが必要なのか、何かわかる気がするんですよね。
そうすることで国を団結させてるのだと思いますが
逆を言えば団結させるにはそれが必要なのではないかと思うんです。
なぜかというと伝統や騎士道がないから。国の象徴がないから。
いや、勝手な妄想ではあるんですけど。
もちろん団結したときのアメリカはものすごいパワーを発揮するし
だからこそ今のアメリカがあるんでしょうね。
もうひとつの特徴として挙げたいのは、昨今では珍しいくらい男しか出てきません。
若いのからおじ様まで各種取り揃えております。
新人さんが多いので今後どんな役者さんになるのか楽しみです。
ハリー・スタイルズは新人じゃないですね。
なんかもう自分でも何が言いたいのかわからなくなってきました。
まとまらなくなってきましたのでこの辺で終わります。
Directed by Christopher Nolan
Produced by Emma Thomas Christopher Nolan
Written by Christopher Nolan
Music by Hans Zimmer
2017 UK/US/France/Netherlands
ものすごく今更ですが「ダンケルク」の感想です。
音響など三部門、受賞しましたね。
スピットファイアのエンジン音とか迫力がありそう。
観ている私たちも彼らと戦場にいるかのような臨場感があったようです。
やはり映画館で観たかったわ。
ヨーロッパ戦線を背景にした映画やドラマはたくさんあります。
戦場を舞台にしたものから戦争国で生きる人たちのドラマまで様々です。
ヨーロッパ戦線のきっかけとなったナチスのポーランド侵攻を舞台にした戦場のピアニスト。
イギリスの宣戦布告後にスピーチをした「英国王のスピーチ」
「つぐない」でもマカヴォイさんが海外派遣兵としてフランスへ出兵していました。
「ダンケルク」も1964年にフランス視点で作られています。
ロビー・ターナーは船に乗れなかったんだよね。帰れなかったんだよね(涙)
その中でもこの映画はかなり異色でした。
クリストファー・ノーラン監督と言えばバッドマン、そしてインセプション。
インセプションは難解なイメージでしたが今回も結構ハードルの高い作品だという印象。
セリフがほとんどないので見る側はもちろん、これ演じる側も大変だったのではないでしょうか。
セリフが無い分すべて表情で表現しなくちゃだし、
特にトム・ハーディはパイロットなのでほとんどマスクをつけた状態。
目だけで演じる俳優と言われていましたがまさしく!
ベインができたんだからこれもOKでしょう、みたいな事を監督が言っていて笑いました。
もうひとつは時間軸。
ストーリーは海と陸と空の3視点からなりますが、
始まりから終わりまでの時間が陸が1週間、海が一日、そして空が1時間。
この異なる時間を並行させながら進めていくのでタイムラグが発生します。
このあたりも難しい部分ですが3つの異なった時間が最後に一致した時は感動しました。
1939年に始まったヨーロッパ戦線の翌年、ドイツがあっという間にオランダ、ベルギーを経て
フランスまで侵攻し、イギリス・フランスの連合軍は撤退を余儀なくされました。
この救出作戦が「ダイナモ作戦」です。
この映画が公開されたとき2004年にBBCで放送されたダンケルクが脚光を浴び
日本語版DVDも発売されていましたが、結局観ていません・・・・
あ、予告編はyoutubeで観ました。
Dunkirk
これに勢いづいたドイツはイギリス上陸作戦を決行。
バトル・オブ・ブリテンが開戦しますが英国空軍RAFがこれを蹴散らします。
そんなイギリス人の誇り(多分)スピットファイアがダンケルクでも大活躍します。
チャーチルもこの撤退が成功に終わった大きな一因はRAFのおかげと言っていますが
同時に、その裏には知られざる大きな犠牲もありました。
フランス人が後回しにされたことも、遺恨を遺す結果となりました。
そして忘れてはならないダンケルクスピリットである「Little Ships of Dunkirk」
これが海からの視点となります。
冒頭は陸から。
撤退中の英国陸軍兵士の二等兵、トミーくん。
彼の所属する隊が全滅してしまいひとり砂浜に出て救援を待ちます。
そこで知り合ったギブソンと共に救助船に乗ろうと奮闘します。
救援されるまでの1週間が描かれます。
時々ドイツの戦闘機が現れては船やビーチを攻撃するので
せっかく救援戦に乗っても途中で沈没させられてしまいます。
トミーはとにかく異常なほどの運の強さで生き残りますが、
反面、呪われてるんじゃと思うくらいダンケルクから離れられません。
左はアレックス役のハリー・スタイルズ。
サイレント映画のようにほとんどセリフはありませんが
考えてみればとにかく一刻もはやく船に乗って海峡を越えないと生きて帰れないんですから
誰かと話している余裕なんてないでしょうね。頭の中はとにかく船に乗る事でいっぱいです。
静かに淡々と話が進んでいく分、すごく切羽詰まったものを感じました。
少しでも多くの兵を救援船に乗せるため防波堤を死守するボルトン海軍中佐。
かっこいいなあ。
防波堤の桟橋には常に救援を待つ兵士であふれています。
その桟橋を狙って飛んでくるドイツの戦闘機。
けが人を大勢乗せた病院船もボルトンの目の前で沈んでいきます。
敵の顔が見えないのもこの映画の特徴です。
トミーたちは座礁した商船に乗り込み満潮になるのを待っていたときに
何度も外から銃で撃ち込まれる場面がありますが、
その時も外の様子は一度も映されなかかったので敵の顔が見えないと同時に
どんな状況で撃ち込まれているのかもわからないので緊迫した場面になっていました。
潮が満ちてきますが弾丸の穴から水が入り船はなかなか浮かびません。
船体を軽くすれば浮く・・・となった時の人間の心理はいつも同じです。
今回もフランス人というだけでギブソンを犠牲にしようとします。
ギブソンは死んだ英国人兵を服を着て英国人になりすましていました。
救援は英国人優先だったせいでしょう。
最後は沈みかけた船体から逃げようとアレックスがギブソンに声をかけますが
多分言葉がわからないギブソンは逃げ遅れてしまいます。
トミーの乗った船がことごとくドイツ軍に攻撃されてかわいそうなくらいでした。
ビーチで撤退なんて隠れる場所もないので一番狙いやすそうですし、
やっぱり制空権は大事です。
次に海から。
民間の船が徴用されドーソンさんも息子のピーターと友人のジョージを連れて
ダンケルクに向かい救援する一日が描かれます。
ドーソンさんの的確な指揮ぶりに元軍人かと思いましたが長男が空軍だったと言っていました。
でも戦死してしまったようです。
後ろを向いていてもスピットファイアのエンジン音はすぐにわかる只者ではないおじさまです。
いつも冷静なドーソンさんですがコリンズが海に不時着したのを知り救援にかけつけるドーソンさんは
かなり取り乱していました。息子さんと重ねたんでしょうね。
途中で謎の軍人を救助。今でいうPTSDなんでしょうね。
キリアン・マーフィーが演じています。
そして空からはRAF。
スピットファイアのパイロット、ファリアとコリンズがドイツ空軍から彼らを守りぬく一時間が描かれます。
真の主役なのでは、と思うくらいスピットファイアがかっこいいです。
ファリア役のトムハはほとんどマスクをつけたままでした。
出撃して間もなく敵の銃撃でファリアの燃料系が壊れてしまったので
コリンズに残りを教えてもらいながら飛んでいます。
隊長機がやられコリンズも不時着しひとりになったファリア。
燃料が残り少なくなったその時、英国の救助船を狙う戦闘機が現れます。
少し悩んだファリアですがやはり見捨てるわけにはいきませんでした。
ファリアが空から見た光景がしばらくして海や陸で起きるので同じ出来事を2度見ることになります。
このあたりが最初難しかったんです。
救助船が圧倒的に不足しているし国からに援助もないまま取り残され絶望的なボルトンたち。
その時海から何かがやってくるので双眼鏡をのぞいたボルトンは何が見える?と聞かれ一言。
「故国だ。」
海からたくさんの小型船がダンケルクの浜に向かってきます。
もちろんその中にはドーソンさんもいます。
感動的な場面です。泣きましたよ、私。
ここでやっと時間が合うんです。
トミーもボルトンさんもドーソンさんたちもコリンズもファリアが戦うのを見ています。
ラストはファリアの奮闘で多くの英国人が助かりますが燃料を失ったファリアは
人知れずビーチに不時着しドイツの捕虜となってしまいます。
みんなはファリアが任務完了後に帰着していったと思っているのが切ないんです。
実際に撤退兵は彼らの活躍を知らないとウィキに書いてありました。
それを踏まえてか、コリンズが撤退兵に「空軍は何をしていた。」と責められる場面もあります。
もちろんドーソンさんがちゃんとフォローしていますが。
ボルトンはフランス兵を助けるために残ります。
ボルトンのモデルはJames Campbell Cloustonだと言われています。
家族はなぜクレジットに名前がないのか、と抗議したようですが、
ボルトンはオリジナルキャラクターなので、って事なのでしょうか。
Inspiration for summer blockbuster Dunkirk an unsung Montreal hero
英国に帰る途中アレックスは逃げ帰ったことを責められるんじゃないかと脅えていました。
そんなアレックスにトミーがチャーチル演説の記事を読んで聞かせます。
その演説とともに結末を迎えます。
ドーソンさんに同行し船の中で亡くなったジョージ。
帰国後ピーターの働きで新聞に掲載されました。
ファリアはスピットファイアを燃やし、そしてドイツ軍に捕虜にされます。
チャーチルの演説。最後の部分を抜粋しました。
We shall go on to the end, we shall fight in France, we shall fight on the seas and oceans,
we shall fight with growing confidence and growing strength in the air, we shall defend our Island,
whatever the cost may be, we shall fight on the beaches, we shall fight on the landing grounds,
we shall fight in the fields and in the streets, we shall fight in the hills; we shall never surrender,
and even if, which I do not for a moment believe, this Island or a large part of it were subjugated
and starving, then our Empire beyond the seas, armed and guarded by the British Fleet,
would carry on the struggle, until, in God's good time, the New World, with all its power and might,
steps forth to the rescue and the liberation of the old.
我々は最後までやる。フランスで、海で戦う、日々、自信と力とを強めつつ、空で戦う。
いかなる犠牲を払おうとも、我らの島を守る。我々は海岸でも、水際でも戦う。
野で、街頭で、丘で戦う。そのようなことを私は一瞬たりとて信じぬが、
たとえこの島やその大部分が征服され、飢えに苦しむとも、我々はけっして降伏しない。
神のご加護のある時代、新世界が全力で旧世界の救助と解放とに向かうまで、
海の向こうで英国艦隊が武装保護する我らが王国は努力を続けるだろう。
ウィンストン・チャーチル
新世界の大きな力とはアメリカの事ですよね。
イギリスはこれで兵器不足になったそうですがそれを作り出すのも操るのも人なので
この作戦が失敗していた時のダメージは計り知れなさそうですね。
この映画はドラマチックな場面もあまりないしヒーローもいないので
盛り上がりがイマイチなのかもしれません。
私の勝手なイメージですけどアメリカの戦争映画は必ずヒーローがいて、
比べるとイギリス人の映画は地味ですよね。
昔「遠すぎた橋」という戦争映画があって、マーケット・ガーデン作戦の映画なんですけど
いかにこの作戦がダメだったかを淡々としかしシニカルに描いていてすごく好きな映画でしたが
そういえば監督のリチャード・アッテンボローはイギリス人でした。
アメリカ映画にはなぜヒーローが必要なのか、何かわかる気がするんですよね。
そうすることで国を団結させてるのだと思いますが
逆を言えば団結させるにはそれが必要なのではないかと思うんです。
なぜかというと伝統や騎士道がないから。国の象徴がないから。
いや、勝手な妄想ではあるんですけど。
もちろん団結したときのアメリカはものすごいパワーを発揮するし
だからこそ今のアメリカがあるんでしょうね。
もうひとつの特徴として挙げたいのは、昨今では珍しいくらい男しか出てきません。
若いのからおじ様まで各種取り揃えております。
新人さんが多いので今後どんな役者さんになるのか楽しみです。
ハリー・スタイルズは新人じゃないですね。
なんかもう自分でも何が言いたいのかわからなくなってきました。
まとまらなくなってきましたのでこの辺で終わります。