呑んべぇ爺さん

呑んべぇ爺さん「音岳」の記録とつぶやき

6合目で制止された伯耆大山

2007年01月27日 | 六甲山麓
【朝の「大山寺」駐車場】


今回の「大山寺」の天気予報は、土曜の午後に晴れマークで一時持ち直す予定だが、当てにせず昨日、初めての冬期伯耆大山の偵察に出発する。富士山に行こうかとも考えたが2日半の間に往復するのはきついので、まず大山からにする。

昨日の降雪で駐車場に着いた時には20cm程の新雪があったが、朝、車を出ると未だ降っており、更に10cm程増えているが、かなり除雪されていた。
【出発前のティット号】
積雪量は少ないが、正月の御嶽山の時と良く似た感じの新雪で、どんなラッセルになるかなという感じだ。

昨夜、「大山寺」の駐車場に着いた時は3台程しか駐車していなかったが朝目覚めると10数台に増えており、窓が雪で覆われて外の様子は判らないが、人が動く気配もして先に出発して行った人も居るようだ。全て車の中でゆっくり準備してから9:15に出発する。

今回は車に2種類のパッキングをしたザックを放り込んであり、ピッケルとストックも積んである。厳寒期用シュラフとフライシート無しのゴアライズ2のテントを詰めたオスプレーの「CRESSENT75」75リットルと、古い羽毛シュラフとゆっくりテント生活を楽しむためのエアライズ2に冬用の外張りを加えた「atmos50」 50リットルの2つの、どちらを担いでいこうかと迷う。

ゆっくりテント生活を楽しむ時間的余裕は無いし、現在の0℃程度の気温では厳寒期用のシュラフも必要ない。既にそれぞれ完璧にパッキングしてあるので詰め替え直すのも面倒なので、えい!と適当に75リットルにする。この気温ではピッケルの必要は無いのでストックにする。

夏山登山道の登山口に来ると、しっかりとレースが付いている。
【登山口】
未だわかんを着ける必要はなさそうだ。トレースを最初につけた先人に感謝感謝だ。
【しっかりしたトレース】
運が良いなと思いながら、登り始めると直ぐに中高年カップルが日帰りの軽装で追い付いてくるので道を譲る。
【先を行くカップル】

へえー、御嶽山の時の軽装の人達のようにトレース頼りの雪山ハイキングかと思いながらゆっくり登る。

弱いが降雪中でカッパ(ゴアの雨具)を着ているので暑い。なるべく汗をかかないようゆっくり登る。積雪が少ないし、トレースがしっかりしているので夏道を歩いているように楽だ。短期間用の食料・燃料計画で今回は御嶽山より軽く、大きなザックのパッキングもぐさぐさに近い。それでも20kgは越えているだろうか。

途中、○合目や標高の標識があって割りに早く現れるので、大山は小さな山だと実感する。(1709.43m) 
【阿弥陀堂付近】
【1合目】
【2合目】
【標高1000m】
【3合目】
【標高1100m】
【4合目】
【標高1200m】
【5合目】
【元谷分岐点】

元谷分岐点を過ぎると若いカップルが日帰り軽装で追い付いて来たので道を譲る。暫くすると、中高年カップルが降りてきたので、もう登ってきたのか、すごく早いなと思っていたら、すれ違う時に6合目に居る山岳警備の人に「7合目より先は雪崩の危険があるので引き返すように言われた」という。もう直ぐ6合目なので取り敢えず登っていると、直ぐに若いカップルも降りてきて、中高年カップルと同じ事を私に教えてくれた。

12時前に6合目に着くと、5人の山岳パトロールの人が居て2人は鳥取県警の人で3人は地元山岳会の人達のようだ。
【雪の少ない6合目】
冬の間当番でパトロールしているそうだ。私より早く出発したの気配のグループは、このパトロール隊だったのだろうと思う。私にも自分たちは7合目まで登ってきて昨日までのざらめ雪の上に新雪が降ったので雪崩の危険性があるので、この先登るのを止めるよう言われる。上へのトレースの所にピッケルとスコップで☓印を作っている。
【☓印】
今年は雪が極端に少ないと言う。昨年なら今時分ここの避難小屋も完全に埋まっていたそうである。

登って来る時、雪崩らしき音は3回程聞こえたが、現在の雪質は湿雪に近く、雪の結合度は強そうに思えるが、どの程度の危険性があるのだろう。話し振りでは「弱層テスト」をされた感じでは無かったが、地元の方なので敢えて追求はせず、今日はここまでにする。

登って来る人の状況でここにテントを張るか、避難小屋に泊まるかにしよう。気温は-1℃で暖かいが底雪崩が起きる気温でも無い。パトロールの人によく聞くと、一緒に7合目まで登った単独男性がもう少し様子を見に行くといって、パトロールの人達と別れたそうで、その人を待っていた。暫くすると、神戸の中高年カップルが到着。次に12時半頃、元谷ルートからラッセルしてきたという10人以上の広島の山岳会が到着する。
【大勢のパーティ】
いずれも、パトロール隊に諭されて下っていった。その後、様子を見に行った単独男性が帰って来ない内に、13時頃パトロール隊も下っていったので、私一人になる。ガスは少しましになって来た。
【7合目へのトレース】
【誰も居なくなった避難小屋】
【避難小屋:入口から】
【奥から】

ザックからコンロを出して、暖かいものを作って食べるがその間誰も現れない。14時を過ぎても誰も現れないので、避難小屋に泊まる事にし、早くもアルコールを飲み始めると、大山はホームの山という地元の40代の単独男性が現れる。この天気なのに、大山は夕日が最高だという。彼もパトロール隊に制止されたと言っていたが、自己判断と自己責任でと言って登って行った。

暫くすると先に登っていた単独男性が戻ってきたので上の様子を聞くと、がスって道に迷ったそうで風がきつくて大変だったと言っていた。弥山の避難小屋は埋まっていて中に入れなかったそうだ。彼が下って行くと、直ぐに地元の40代の単独男性が帰って来た。

 ガスがひどくなっている中で、余りに早い帰着なので上まで行ってきたのか疑問だった。彼にこの先、弥山まで案内竿が点々と立てられて居ることを教えられる。その彼も暗くなる前に下って行った。

19時現在、雪は止んで気温は-4℃だが、明日はどうなる事か。天気予報では悪くなる方向だが、明日起きてからどうするか考える事にする。



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