午前中、合掌する蘭渓道隆を夕方着彩し、夜になり撮影。3作目、最初にイメージしてからずいぶん経っている。これだけ準備に時間をかけると、さすがに引っかかる場面は一つもなかった。適当に描いたスケッチが、以後超えられないことがあり、可能性を減らす気がして何十年もアイデアスケッチなどしなかったが、これもやり方による、これからは場合によっては描くことにした。 陰影のない絵画を立体化する時、もっとも有用なのは人間のディテールに対する記憶だと改めて。七百数十年前の個性的な面相を、現在感じられるのも、特に臨済宗が克明な肖像を残して来たからであろう。
| Trackback ( 0 )
|