明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 




まずは小学校の学芸会のために作った八岐のオロチ。ストッキングに腕をいれ、口を開けて牙を作った。作ったのは八本の首のうちの一本だけだが。私の演出で、運動会では張り切るが、文化活動となるとカラキシのボンクラ集めて、お芝居をやった。ボンクラが恐れるのは仲間外れである。クラスのジャイアンに、クシナダ姫の役を与えたら泣きそうだった。 東宝映画で観たキングギドラのスケールに度胆を抜かれた。授業中ノートに随分描いた。『海底軍艦』にはマンダも出て来た。 工芸学校では陶器窯に空きがあるというので、『竜頭角徳利』を作った。友人にあげたが、竜の口から酒がよだれのように出る、と実用的でなかった。随分経ち、2011年の一回目の『三島由紀夫へのオマージュ展』での『仮面の告白』から、ドラゴンに噛み砕かれる王子の死。幼い三島は、絵本の王子が噛み砕かれ死ぬのが好きだったが、その度生き返るのが気にいらず、そこを手で隠して読んだ。根っからそういう人である。マンションの屋上でドラゴンを手持ちで撮ったが、こんな物作らせてくれて三島に大いに感謝した。そして今、無学祖元の袖から顔を出す龍を制作中である。

 



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