明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



幕末から明治の高座で円朝に怪談語らせるのを、どうせなら極近所の施設を借りてやれたら面白そうである。三遊亭円朝に関しては、私が手掛けた後にはペンペン草さえ生えないくらいやっておきたい。やれたとして絵画であろう。私だったらこうする、という人間が現れるに違いなく、ペンペン草はまた生えるだろう。それでは面白くない。施設には間接的に打診してみた。昨年、某雑誌のインタビューの場に無駄に広いそこを借りられたのでおそらく大丈夫だろう。展示用に小さな火鉢、 鉄瓶、金屏風はあるが、どうせそんな場所で撮影できるなら、すべて実物を使ってみたいところである。それも某所に打診してみた。ちょっと手続き上時間がかかる、との返事。 さて陰影を出さない撮影であるならば、燭台があることにより夜を表す。当時の寄席をリアルに描くのであれば写真本来の得意分野で陰影を思い切り表現するかおいおい考えよう。日本画の都合の良い所だけ取り入れてもつじつまが合わず、気持ちの悪いことになるのは昨年ジタバタしてみて良くわかった。そこが写真という物である。私はどうやら絵にしか見えない作品を制作してみて、意外なことに、絵画と違い不自由な写真というジャンルを、ようやく愛し始めてしまった気がしている。 せっかく頭部がすでにある、葛飾北斎も作画中の身体をそろそろ制作を始めておきたい。この暑さを耐えるには何か制作するしかない。特にモニターの前なら、扇風機すらなく、例え背中に西日が当たろうと平気である。

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『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載9回『牡丹灯籠 木場のお露』

石塚公昭幻想写真展-生き続ける作家たち- 2018年7月25日(水)~9月2日(日)

展評銀座青木画廊
『ピクトリアリズムⅢ』

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtub


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