性と愛の完結
不倫の悦びと苦悩
ある既婚男性のことを、
どうしようもなく好きになってしまったのです。
初めは手の届かない相手だと、
片思いを続けていたのです。
でも、どうしても我慢できずに、
彼にモーションをかけはじめたのです。
そして、長い時間を経て
彼と肉体関係を持ちました。
そこから、彼はわたしのことを
「彼女」だと呼ぶようになりました。
わたしは、一度の関係で終わろうと思っていました。
してはならないことをしてしまった、という思いと、
これで完結した、という気持ちがあったからです。
でも、長い間モーションをかけ続けておいて、
セックスして、「はいさよなら」なんて図々しいですよね。
結局わたしたちは、
不倫関係に陥ってしまったのです。
そして次第にわたしは
苦悩に苛まれはじめたのです。
by レンゲ
『不倫の悦びと苦悩』より
デンマンさん、また、こうしてあたしの古傷に触れるのですわね。
いや、。。。そういうわけでは。。。決してレンゲさんの古傷を痛めつけるわけではありませんよ。
だったら、どうして上の手記を持ち出してきたのですか?
実は、上で引用した部分はレンゲさんが書いた手記のごく一部なんですよね。でしょう?
そうです。。。しかも、あたしのことが誤解されて受け取られるような引用の仕方ですわ。
そのようなイヤらしい事までしてレンゲさんの気持ちを傷つけるようなことなど、僕にはできませんよ。
でも、デンマンさんは、こうしてイヤらしい事をしていますわ。あたしは、これまでにも、同じように心が傷ついて、何度悔し涙を流したか知れませんわ。。。
それはちょっと大げさでしょう?
いいえ、決して大げさな事ではありませんわ。。。あたしが忘れようとしている事を、また、こうして持ち出してきて、あたしの古傷を痛めつける。。。あたしは。。。あたしは。。。
ちょっと。。。ちょっと。。。レンゲさん、何をするのですか。。。? わざわざ真っ白い風呂敷のような大きなハンカチなど出してきて涙を拭く真似などしなくてもいいじゃないですかぁ~?
真似ではございませんわ。。。
あれっ。。。なんだか卑弥子さんのような口調になってきましたねぇ~。 あの人なら、“真似ではござ~♪~ませんのよ。おほほほほ。。。”と言うでしょうね。
デンマンさん、いい加減にして下さいな。ほらぁ~。。。ご覧になってくださいな。この通り、あたしの頬は涙で泣き濡れているのですわぁ~。
涙など出ていませんよ。。。ったくゥ~
出ていますってばああああ。。。デンマンさんのウェブカムが感度悪いのですわああああ。。。
僕のじゃなくて、レンゲさんのウェブカムでしょう?
。。。とにかく。。。とにかく。。。あたし、とっても悔しくって、涙がこみ上げてきているんですわぁ~。
分かりましたよ。。。分かりましたから、その大きな真っ白いハンカチをしまってくださいよ。。。もしかして、それってシーツじゃありませんかぁ~?
違いますわ!んも~~。。。あたしの心が痛んでいることをデンマンさんは分かってくださるのですね?
僕はレンゲさんの心を痛めつけていませんよ。
あたしの心が傷ついている事をまだ分かってくださらないのですね?
とにかくね、。。。その白い大きなハンカチね、目障りだからしまってくれませんか?。。。どうも、それを見ていると気が散って話ができませんよ。
デンマンさんに、あたしがどれほど心を痛めているのかが分かっていただけるまでは、このハンカチを手放すわけにはゆきませんわ。
レンゲさんは、いつも僕の記事が長いと苦情を言ってますよね?
急に話題を変えないでくださいな。
変えているわけではありませんよ。レンゲさんが、このように手の込んだことをするから、僕もこうして余計なことを書かなければならないんですよ。そんな大きな真っ白いハンカチなど出してくる必要はないでしょう?
デンマンさんが、あたしの古傷を痛めつけてあたしを泣かせているのですわ。。。その涙を。。。その涙を。。。こうして白いハンカチで拭って、どこがいけないのですか?
レンゲさんは盛んに涙を拭っているつもりになっているけれどね、僕には涙が見えませんよ。第一、僕がレンゲさんの手記の一部を引用したぐらいで涙が出るほど心が痛むわけがないじゃありませんか?
デンマンさんは。。。デンマンさんは。。。あたしの心がそれほど鈍感だと思っているのですか?
すばらしい詩を書くレンゲさんの心が繊細だということを僕は充分に知っているつもりですよ。
だったら。。。だったら。。。あたしが、こうして涙を流していることだって、分かっていただけますよね?
そお思え、と言うなら思いますが、僕の言いたい事は、何もそこまでレンゲさんが手の込んだことをする必要はありませんよ。レンゲさんが、そのように手の込んだことをするから、僕がこうして余計なことを書かなければならない。それで僕の記事が長くなる。そうすると、レンゲさんが記事の長いことについて僕に苦情を言う。。。分かりますか?僕の言っている事がぁ~。。。?
デンマンさんは、いつでも手記だとか詩だとかを引用してあたしの心を傷つけるのですわ。いつも、あたしはじっと我慢しているのですわ。でも、今日は。。。、今日は。。。こらえきれずに、こうして涙が溢(あふ)れ出てくるのですわぁ~。
分かりましたよ。。。分かりました。。。ところでね、そのハンカチね、。。。それって、やっぱりシーツだよね?
違いますってばああああ。。。。
でも、ずっと下までつながっているでしょう? 画面の下の方は見えないけれど。。。ちょっと立ち上がって見せてくれるゥ~?
いいえ、これはハンカチですわ。
レンゲさん、。。。あなたね、ハンカチとシーツを間違えて取り出してしまっているよ。うへへへへ。。。。
違いますってばああああ。。。これは絶対にハンカチなんです。あたしは。。。あたしは。。。とにかく、心が痛んでいるんですわ。。。こらえきれなくって、それで涙が出てくるんですわぁ~。。。
分かったよ。。。何時までもハンカチにこだわっていたら、この記事はハンカチだけで終わってしまうからね。
それで。。。それで。。。デンマンさんは何がおっしゃりたいのですか?
だから、それを初めに言えばいいんじゃないの。。。?それを。。。、それを、涙を出してみたり、ハンカチを取り出そうとして、間違ってシーツを取り出したりするから、僕の記事が長くなってしまうんですよ。
これはシーツではありませんてばあああああ。。。。
分かりましたよ。とにかく、その白い物をしまってくださいよ。んも~~。。。目障りだなぁ~
デンマンさんは、今日もまた、そうやってあたしをコケにするのですのね?
僕はレンゲさんを馬鹿にしていませんよ。何度も言っているではありませんかぁ~! レンゲさんは僕の“心の恋人”なんですよ。僕は誰よりもレンゲさんのことを愛していると信じきっていますよ。
分かりましたわ。それで何をおっしゃりたいのですか?
急に素直になりましたね。初めからそう言ってくれれば良かったんですよ。僕はね、タイトルに書いたとおり“性と愛の完結”の事について話したいためにレンゲさんの手記を持ち出したんですよ。
あたしが書いたものの中にまたアラを探すわけですのね?
いや、別にアラを探すつもりではないけれど。。。
それで、上の引用の中のどこが悪いとおっしゃるのですか?
僕は“悪い”と言うつもりではないんですよ。ただね、上の部分を読むと、レンゲさんはエッチすることによって“恋愛”を完結したつもりになっているところがありますよね。
そうでしょうか?
だって次の部分がそのものズバリでしょう?
長い時間を経て
彼と肉体関係を持ちました。
そこから、彼はわたしのことを
「彼女」だと呼ぶようになりました。
わたしは、一度の関係で終わろうと思っていました。
してはならないことをしてしまった、という思いと、
これで完結した、という気持ちがあったからです。
デンマンさんは、あたしがエッチしてはいけないとおっしゃるのですか?
そんな事を言うつもりではありませんよ。
だったら、どうして。。。?
レンゲさんは完結だと思っているけれど、それは上の手記の全文を読む限り、決して完結などではなく、レンゲさんと吉村さんの不倫の始まりだったんですよ。
結果としてそうなったまでですわ。
でもね、平均的な女性の考え方はそうではありませんよ。
どういうことですか?
女性に出会いがある。相手はクラスメートであったり、幼友達であったり、友達に紹介された相手であったり。。。それはさまざまでしょう。でも、やがて友達づきあいから恋が芽生え、恋愛関係が始まる。その過程で人生の伴侶にしても良いと心に決めて女性は身を任せる。つまりエッチすることは決して完結ではなく、これから長い二人の人生のスタートラインに立ったということの証(あかし)なんですよ。“契(ちぎ)りを交(か)わす”と言う事は、そういう事でしょう?
そうでしょうか?
レンゲさんだって知らないわけじゃない。エッチするのは、握手をするような簡単な事じゃない。
でも、そのようなつもりでエッチする人だっているでしょう?
レンゲさんも握手するようなつもりで吉村さんとエッチしたのですか?
もちろん、違いますわ。
でしょう?でもね、レンゲさんは吉村さんと“契りを交わした”わけじゃない。
だって吉村さんには奥さんも子供もいましたから。。。
それは、レンゲさんにも初めから分かっていた事ですよ。だから、平均的な女性なら、レンゲさんのような選択をしないものですよ。つまり、妻子のある男性とは人生の伴侶として長い二人の人生のスタートラインに立てないから、初めからエッチなどしないものですよ。
あたしは、吉村さんと長い人生を伴侶として歩むつもりではありませんでした。
分かりますよ。上の手記に書いてある通りですよね。つまり、してはならない、という気持ちもあった。でも、どうしても吉村さんとの“愛”を完結したいという思いも強かった。それでエッチになった。レンゲさんはそれで終わらせるつもりだった。でも終わらなかった。二人は不倫関係にはまってしまった。そういうことですよね?
デンマンさんは、そうやってあたしにまた心の痛みを感じさせるのですわね?
そうではありませんよ。レンゲさんに悲しい不倫の思い出を呼び戻させるだけなら、僕は上の手記を持ち出したりしませんよ。
それならば、どうして。。。?
清水君との恋愛関係がまるで吉村さんとの不倫関係とあまり変わらないなと思ったからこうしてレンゲさんに、あの当時のことを思い出して欲しかったのですよ。
あたしは洋ちゃんと不倫しているのではありませんわ。
もちろん、不倫している、と言うつもりではありませんよ。清水君もレンゲさんも独身ですからね。でもね、レンゲさんの口から清水君と結婚したい、という事をまだ一度も聞いたことがありません。
それは、あたしも洋ちゃんも結婚にこだわっていないし、まだ、あたしたちには結婚して家庭を持ちたいという気持ちがないからですわ。
つまり、今のまま恋愛していたいという事ですか?
たぶん。。。
でも、その先のことを考えないのですか?
あたしは洋ちゃんさえその気なら結婚しても良いと思っています。
清水君にそう言ったことがありますか?
いいえ。
どうして言わないのですか?
だって、あたしが言いだす事ではないと思うから。。。洋ちゃんがその気になったら、あたしと結婚したいと言うと思います。
つまり、プロポーズは男が先にするものだと思っているからですか?
そう言う訳ではありませんわ。洋ちゃんはあたしよりも不幸な家庭に育ったから、家庭を持つ事にこだわりがあると思うからですわ。
でもね、レンゲさん自身が家庭を持つ事を避けているように僕には見えるんですよ。
どうして、そのように思うのですか?
だってね、最近レンゲさんが最も気にしている事は、清水君と結婚したいと言う事じゃないんですよね。清水君に毎日愛されているのにイケない、と言う事なんですよね。でしょう?
そうですわ。あたしがデンマンさんに何度聞いてもデンマンさんは、はぐらかしてあたしがどうすべきなのか具体的に教えてくれないんですわ。
レンゲさんは、具体的に手をとり足を取って教えてくれと言う。。。しかし、そんなことはできませんよ。
どうしてですの?
レンゲさんは意識的に、そう言っているのではないかもしれないけれど、上の手記にも書いていましたよね。
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