古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の百三十一

2016年07月29日 08時26分46秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第三八ページ、上の三~四行目

解読 一、右船之船頭躰之者、昼飯後我々江咄しニ罷越言

    葉ハ不相分候得共、爰に弐三日居候ハゝ、船ニ乗セて連帝

読み 一つ、右船の船頭躰の者、昼飯後我々へ話しに罷り越し、言

    葉は相分からず候えども、ここに二三日居り候わば、船に乗せて連れて

説明 「船頭躰之者」・・・船頭と思われる人。 「昼飯後我々江」・・・この辺はあまり難しい字は有りません。 「咄しニ」・・・話しに。「咄」は教えて貰わねば読めない字です。「咄」・・・音は『トツ』。「話す」と同じ。 「罷越」・・・罷り越し。『まかりこし』。「罷り」は丁寧な接頭語。来て呉れて。 最後の字は難しいが「言」です。次の最初の字も読みにくいが、「葉」です。「言葉」。 次も難解で、「不相分候得共」・・・相分からず候得ども。 「爰に」・・・ここに。 「弐三日居候ハゝ」・・・二三日居ったら。 「船ニ乗せて連帝」・・・船に乗せて連れて。「帝」は読むのは困難ですが、変体仮名の「て」です。