古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四十一章 乍恐御断書付 (有田文書)其の八

2015年05月25日 06時32分55秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「乍恐御断書付」第二頁、上の一~二行目

 

解読 田并上村より附候様ニ存候間、右之趣

    一ト通り大庄屋元へ願出、御裁許ニ

 

読み 田並上村より附け候様に存じ候間、右の趣

    一通り大庄屋元へ願い出、御裁許に

解説 「田并上村より」・・・読みにくいですが、「田並上村より」。田並上村から。 「附候様ニ」・・・田並上村の方から火を付けた様に。 「存候間」・・・存じ候あいだ。存じますので。「間」が難しい。 「右之趣」・・・右に述べた趣旨。内容。「趣」の崩し方もたいへん難解です。 「一ト通り」・・・「下」に見えますが、一通り『ひととおり』と書いています。古文書では、一般に送り仮名は附しませんが、読み方が色々ある字に、この様に送り仮名を付けるケースが有ります。【例・上エ、下モ、など。ここでは「ト」が送り仮名です。】 次ぎも読みにくい。「大庄屋元へ」です。 「願出」・・・これは比較的読みやすい。「出」の崩し方は形で覚える。 「御裁許ニ」・・・『ごさいきょに』。裁決して決めて貰う。