古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十章 乍恐奉申上返答口上覚ひかえ其の二十二

2014年01月13日 07時59分02秒 | 古文書の初歩

 

「乍恐奉申上返答口上覚控」第四頁、上の五~六行目

 

解読 瀧壱ケ所御座候迄、紛敷義も無御座

    右瀧を限り境目相分瀧より上ヱ者

 

読み 瀧一箇所御座候まで、紛らわしき義も御座無く

    右瀧を限り、境目相分け、瀧より上は

 

解説 四行目と五行目が重なっていて読みにくいですが、ご辛抱下さい。 「瀧壱ヶ所」と書いています。 「御座候」の「候」は「点」になっている字。 次の字は難しいですが、「迄」。上部が「占」で、下部の「し」の様な所が「シンニョウ」です。「瀧の有る所まで」。 「紛敷義も」・・・紛らわ敷き義も。紛らわしい事も。 次も分かりにくいですが、「無御座」・・・慣用句で、「御座無く」と読みます。 「境目」・・・『さかいめ』。『さいめ』とも読みます。 「相分」・・・相分け。 「上ヱ者」・・・上は。「上」の読み方を示す為の送り仮名があります。「ヱ」も「者」も分かりにくい。「者」は「は」と読ませる時は、崩して「十」の様な形になる事も多い。