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ノニト・ドネア対ニコラス・ウォルタース(2014/10/20)

2014-10-19 11:59:32 | ボクシング

WBAフェザー級王座統一戦

4階級(+1暫定)制覇王者でスーパー王者のノニト・ドネア選手(Nonito Donaire)とレギュラー王者のニコラス・ウォルタース選手(Nicholas Walters)とによる注目のWBA王座戦は米国カリフォルニア州で行われ、ウォルタース選手がパワーを炸裂させた6回KOで勝利するショッキングな結末となっています。(体格比較)

2007年にダルチニアン選手を強烈な左フックで沈めた試合以降で初めて不利の予想のもとリングに上ったドネア選手。ウォルタース選手の左ジャブでのプレッシャーに対して左フック右クロスを強気に合わせていきますがウォルタース選手のナチュラルなパワーを前に圧され気味に映った試合立ち上がりでした。2回終了間際にドネア選手の強烈な左フックを浴びてトラブルに陥りかけたレギュラー王者でしたが、3回に右アッパーを決めてドネア選手からノックダウンを奪います。以降右目からの出血にも悩まされながらウォルタース選手の長く強い左ジャブ、叩きつける右を前に苦戦を強いられるドネア選手。6回に右フックで強烈に倒されてカウントアウトされた最後でした。


Jabs,Powerpunches


2回にドネア選手がチャンスを掴んだ場面の直前、左フックの相打ちをウォルタース選手が打ち勝ってチャンスを掴みかけチャージを強めたその場面で一か八か気味に繰り出したドネア選手のカウンターショットで見せたこの試合最大のドネアの見せ場でした。
このドネアの攻撃の威力に驚いたのか3回はウォルタースのボクシングがちぐはぐで、ドネアが一気にペースを引き寄せていた流れだったのですがジャマイカ人が無造作に放った右アッパー一発で再び形勢が逆転。以降は足を使っても長い左ジャブを刺され、リスクを負いながら接近戦を挑んでも攻防両面でのパワー差で苦しい状況のドネア。徐々にジリ貧に追い詰められていった流れの中の必然とも言えたフィニッシュでした。



前戦の対ダルチニアン戦、そしてビッグネーム・ドネアをこういう形で屠ったこの試合とで一気に軽量級の中心に上り詰めたジャマイカン、ウォルタース選手は25勝(21KO)。ドネア選手は33勝(21KO)3敗。





Powerful Nicholas Walters TKOs Nonito Donaire in sensational battle(Kevin Iole/Yahoo Sports)
Nicholas Walters dominates, knocks out Nonito Donaire in six(Scott Christ/Bad Left Hook)
Walters stops Donaire in Round 6(Dan Rafael/ESPN)
Nicholas Walters arrives, stops Nonito Donaire in six(Michael Rosenthal/RingTV)
ウォータースがドネアをKOし王座統一、WBAフェザー級(AFPBB)
【BOX】ドネア、6回TKO負けで王座陥落(スポーツ報知)

Photo gallery: Nonito Donaire vs. Nicholas Walters(Naoki Fukuda/RingTV)


複数階級制覇

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (フーさん)
2014-10-19 12:12:34
もう見たままの試合でした。KO負けもあり得ると思ってはいましたが、やはりショッキングではありました。
自分はドネアの引退もあるんじゃないかと半ば本気で考えています。本人に強いモチベーションも感じないし、明らかにフェザー級は重いでしょう。階級を下げない限りまたダメージを負うのは目に見えてますから…
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Unknown (管理人)
2014-10-19 13:40:33
>フーさんさん
体重超過でやってきたラファエル・コンセプション相手の苦戦。あの時も今回のように相手のジャブで上を向かされていたのを思い出しました。
2回の左フックは見事ではありましたが、自らの攻撃でかつてのような効果を見出すことが出来ず、そして相手の重い攻撃で劣勢に追い詰められてしまう。
クラスの壁についに弾き返された、という試合だったと思います。
引退というか、しばらくリングから離れるというのは賢明な判断だと私も思います。
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Unknown (KK)
2014-10-19 13:53:54
ドネアはダウン自体初でしたっけ。
こんな痛烈な倒され方はショッキングですね。
5階級目のドネアとスタートがこのクラスだとパワーの差が大きい。
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Unknown (すとれいと・くーがー)
2014-10-19 15:00:18
右が上手くて体格のいい相手に左フックを大振りすると打ち出しに内側、打ち終わりに外側がガラ空きになる上体重が残ってしまうんで打ち終わって尚カウンターになっちゃうんですよね。
やはり大振りはハイリスクだな、と思えるフィニッシュシーンでした。
ただ体格差を前に圧殺されてしまうドネア、というのも想像していたので個人的には善戦したと思いますし、Sバンタムまでなら十分強いと思うのでまだ辞めないで欲しいです。
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Unknown (メタボクサー)
2014-10-19 15:00:34
長谷川じゃないですけど、体の使い方で打っていたときのキレが無くなっているように感じます
僕自身はライトからウェルター級でしたが、
下手な同階級の選手より、フライ級のパンチャーの方が効きましたし、
同じ選手なのに階級を上げて筋肉だけで打つクセがついてからは、
別人のように効かなくなる人もいました

ウェイトトレーニングで筋肉をつけるのは必要なんですが、
筋肉に効かせる事ばかり意識してると腕打ちになり、
パンチはおろかスタミナも無くなる・・・
一般の方のミットを受けていても、
筋骨隆々なのにパンチが全然無い
これも良くあることでした

打つ時は脱力して無駄な筋肉を使わないようにしなきゃいけない
でも筋肉つけるのには筋肉に効かせなきゃいけない
体作りの難しい所、階級アップの難しさを再確認しました
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Unknown (camaro)
2014-10-19 15:18:09
最近のドネアは毎回ジャブで顔腫らしてますね。
しかも打たれ強い訳でも腫れにくい訳でも無いから顔面ズタボロ。
体が緩いのは相変わらずですが、さすがにフェザーともなるとパワー差が素人にでも分かりますし、階級下げないならしっかり休んでほしいですね。
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Unknown (Unknown)
2014-10-19 17:08:01
最後のパンチは後頭部っぽかったですけど、強い印象を受けた好試合でした。

ドネアについては、よく指摘されていることですが、いまでも、もう少し塩試合になるような戦い方に修正するだけで、フェザーでも十分に戦えるようなスキルを維持しているように思っています。

攻撃力に関しては大きな問題はなく、ディフェンス面の方に難があるように感じました。大振りの左フックは、頻度が多すぎるように見えるし、当てるためのプロセスを軽視することだけが問題で、相手にとって見れば、脅威であることは変わりないはずです。

リゴンドーと対極のスタイルになってしまったのは、プロとしてどうあるべきかという意味での選択で、あまり、つまらない試合をすると、人気は下がってしまう(稼げなくなる)。でも、そこと折り合いが付けば、肉体的には、フェザーでも、ライトでも、戦える選手のはずです。その妥協点がどこにあるのか、についての判断を誤ると、やはり、階級の壁、に跳ね返されることになるんじゃないでしょうか。
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Unknown (ふみ)
2014-10-19 18:12:08
フェザー級では通用しないというのは違うかなと思います。
一時はウォータースもドネアのパンチにトラブルに陥っていましたし、
それは個人的な戦前の予想以上の効果ですらありました。

ただ、あまりに好戦的なスタイルを貫いたことが最大の敗因と思います。
過去の(パキャオ以外の)階級を上げたボクサーと同じく、
スタイルに若干の修正を入れるべきところを怠ったのは致命的でした。

現時点でウォータースを選んだのもファンにとってはうれしい選択でしたが、どうなのでしょう。
そもそもドネア陣営に勘違いが無ければ生まれなかったカードのように思います。
(普通に考えればゴンサレスかグラドビッチとの試合を模索するでしょう)

一言で言っちゃえば過信……なのでしょうか。
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Unknown (北陸の通りすがり)
2014-10-19 18:29:49
離れると長く速くかつ重いジャブが飛んでくるし、接近戦になるとパワーで押される・・・
ドネアにとっては、本当に厳しい試合になってしまったという印象です。
最後のラウンドも、ドネアなりに勝負を掛けたのだと思いますが、身体能力の高いウォルタースにうまく対応され、仕留められてしまいました。

ウォルタースは、ダルチニアンに続きドネアに勝ったことで、今後人気が出そうな気がします。
攻防共に完成度が高く、良い選手だと思いました。
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Unknown (管理人)
2014-10-19 20:56:26
>KKさん
定かではないですが私も記憶無いです。 ドネアのノックダウン。

>すとれいと・くーがーさん
2回の最後から右アッパーを食うまでってのはやっぱりドネア凄いな、と思わせたペースだったんですけどね。
最初のノックダウンでダメージも負ってしまったのもそうですが、あの1発でウォルタースが確信を抱いてしまったのが大きかった気がします。

>メタボクサーさん
ドネアが強振しすぎになってしまったのには階級アップもあるのかもしれませんが、個人的にはメンタル面での影響が大きい気が私はしています。

>メタボクサーさん
ドネアの現在のベストがどの階級なのかわかりませんが、フェザー級が厳しいというのは確実になった気がします。現時点ではですが。

>Unknownさん
本当はああいう戦い方ができるはずなのに、というのは確かなのかもしれません。
ただドネアに関しては現状これしかできない、できなくなっているという可能性が高いと私は感じています。

>ふみさん
この試合、前戦。2試合を見て私はフェザー級はドネアの現在の適性階級ではない、重すぎると感じました。
勘違い・過信と言うよりも自らの価値を正しく認識しているからこそのこのカード実現だと私は解釈しています。

>北陸の通りすがりさん
ウォルタースにはスターになって欲しいです。次にロマチェンコと、という話があるみたいですが、今回のこの派手な勝ちっぷりで、より堅実に来るであろうロマチェンコ相手は難しいものになりそうですが、この勢いに期待したいです。
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