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ジョナサン・バロス対セレスティノ・カバジェロ(2011/07/02)

2011-07-05 20:03:04 | ボクシング

WBAフェザー級タイトルマッチ

アルゼンチンのWBA王者ジョナサン・バロス選手(Jonathan Victor Barros)がパナマの元SB級王者セレスティノ・カバジェロ選手(Celestino Caballero)の挑戦を受けた一戦は王者の地元アルゼンチンで行われ、バロス選手が2度のノックダウンを喫したものの際どい12回スプリットの判定を制して王座防衛に成功した一戦でした。

かなりの身長差が感じられる両者。長身のカバジェロ選手が長いジャブを突き、バロス選手が踏み込みざまの左フックを狙う、両者が様子を探っていた初回にカバジェロ選手の右アッパーが鮮やかに王者の顔面を捕らえてノックダウンを奪います。
かなり強烈なノックダウンに見えたのですが、その後の様子を見るにダメージはそれほどでもなかったようにも感じられたバロス選手。3回からプレッシャーを強めてペースを引き寄せていきました。
3回以降、左ジャブ、左フックを出しながらぐいぐい出る挑戦者のプレスに対し、押し込まれはじめた王者。バロス選手の攻撃が入ってもほとんど怯んだ様子を見せないカバジェロ選手なのですが、自らが出ようとするところにつっかい棒のように当てられるバロス選手の左リードや、接近戦で急所に的確に当たらないものの身体の何処かに当てられる右、などを避けきれない場面が増えてイライラを募らせリズムを失っていったように見えたカバジェロ選手でした。
しかし、ずるずるペースとポイントを失いつづけた中盤戦を経て、さすがにまずいと感じたのか8回からはカバジェロ選手が力を込めた攻撃でのプレッシャーを強めてペースを変えに出ます。
かなり拮抗したペース争いとなった8回9回だったのですが、9回にカバジェロ選手が接近戦で決めたショートの右フックでダウンを奪ってこのペース争いを制します。試合最終盤に再び王者の追い上げを許したカバジェロ選手でしたが、最終的に2度のノックダウンが大きくモノを言った末のカバジェロ選手勝利だと私には感じられた試合内容でした。

公式のスコアは1人が115-111カバジェロ、残る2人が114-112、116-111バロスという2-1バロス。シロート採点114-112カバジェロ。
試合を通してみた印象だけで言えばバロス選手優位、という見方もありに思えた内容ではありました。
ただノックダウンのあったラウンド以外をすべてバロス選手が取っていたことになる116-111バロスというスコアはちょっとどうなんだろう、とは誰もが感じてしまう内容だったはずです。(←このジャッジがダウンのあったラウンドで10-8とスコアしているとの前提のもとの話)
カバジェロ選手にとっては不運な判定結果でした。

バロス選手は38勝(18KO)1敗1分。カバジェロ選手は34勝(23KO)4敗。昨年4月の対ダウド・ヨーダン戦は、当時暫定王座戦と伝えられていたはずなんですが、いまboxrecを見てもその表記はナシ。一体どっちなんでしょう? どっちでもいいんですが。




Jonathan Barros Gets Split Nod on Celestino Caballero(Jhonny Gonzalez/BoxingScene)
Barros edges Caballero(Robert Coster/Fight News)
Team Caballero Protest Barros Loss, WBA To Review(Adam Grace Esmenjaud/BoxingScene)
Caballero: I Was The Clear Winner By at Least 2 Points(Jhonny Gonzalez/BoxingScene)

Barros Retains Against Caballero in Controversial Split Decision(The Boxing Tribune)~114-112カバジェロ
Jonathan Barros Defends Title, Defeats Celestino Caballero by Split Decision(Blake Dreisbach/Bleacher Report)~114-112カバジェロ



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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (たかみ)
2011-07-05 21:52:26
この様な試合内容、結果を見るに付け、最近のボクシングの採点基準の傾向はハッキリしていないような気がします。

しかしカバジェロは二度ダウン奪い、優勢に見えるも敗北。
ツキも元気も無かった気がします。
リーチも身長も、伸びのある強打もある。しかしそれが、ほとんど活かせて無いように見受けられました。

好きな選手で、ポテンシャルも高いのだからもう一奮起を期待します。
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Unknown (管理人)
2011-07-06 17:51:57
>たかみさん
私の見方は記事に書いたとおりのものでカバジェロがダウンの分リードと見た試合でした。

ただ11ラウンドがかなり迷った末にカバジェロに振ったラウンドで、これが逆ならば113-113ドローとなっていた試合、つまりスコア的にかなり微妙な試合だった ってのが私の個人的な感想です。

この試合で勝てなかったカバジェロを不運だとは思いますが、3回以降ずるずるとポイントを失っていたラウンドで見せた横着なボクシングというかだらしない姿、覇気の感じられない戦いぶりを見るに、カバジェロ自身が勝ちきれなかった一因を担っていると感じた内容でもありました。
ただこれは究極の結果論に過ぎないわけですが。

記事の繰り返しになりますが、カバジェロにとっては不運な採点結果だったとしか言いようがないのでしょう。
ただ極端な偏向採点結果だったとも言い切れない内容だったとも思います。
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Unknown (トニー)
2011-07-07 13:17:01
試合見ました。

際どいラウンドがいくつかありましたが、ダウンラウンド以外フルマークはまずあり得ませんよね・・・?(自分は113-113でドローが妥当かと)

管理人さんがおっしゃる通りカバジェロってセンスはあると思いますが、ディフェンスで横着が目立ちますし、ここ1番で決めきれないのが歯痒いですね。
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Unknown (管理人)
2011-07-07 18:27:07
>トニーさん
トニーさんが仰るとおりに、横着なボクシングを見せるのがこの人の最大の欠点だと思います。
防御だけでなく攻撃でも横着・雑な面が昔からありますし、メンタル面でも明らかに集中を欠いた場面を何度も見せています。
こんな言い回しがあるのかどうか不明ですが、正確も雑、と言える気がします。
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Unknown (管理人)
2011-07-09 03:05:14
性格も雑 です
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