マルコ・フック対ミルコ・ラルゲッティ(2014/08/30)

WBOクルーザー級タイトルマッチ

マルコ・フック選手(Marco Huck)がイタリアからのミルコ・ラルゲッティ選手(Mirko Larghetti)に12回3-0判定で勝利してクルーザー級王座13度目の防衛に成功しています。

左ジャブを互いに伸ばし合う比較的静かなペース争いとなった試合序盤。意外に高い的中率でヒットするフック選手の左ジャブとそこから繋ぐ右での攻めが序盤のペースを制していきます。3回にラルゲッティ選手の右ストレート、さらに下から上への左フックダブルを食ってフック選手が怯む場面もあったのですが、すぐにこの人得意の左右連打攻撃を返してペースを譲りません。
ただ、このあたりからラルゲッティ選手の右ストレートのタイミング・距離が合ってきた感じで、5回6回でヒヤリとさせる右が入る場面が何度か見られ出します。その都度左右連打攻撃での反撃を見せてペースを保っていたフック選手なのですが、7回には右を何度か決められた後の反撃の時に強い右を食ってしまいちょっと効いてしまう場面もあり、中盤はフック選手にとってポイントとペースはキープしているものの決して良い流れには見えなかった局面でした。
それでも左ジャブと右ストレート、左右連打攻撃とでの攻撃で終始先手を打ち続けていた王者。試合後半戦は差は大きくないけれど確実に王者、というラウンドを重ね続けていきます。
そして11回にフック選手の右ストレート、左フック攻撃でちょっと効いたのか挑戦者がこの試合で初めて消極的というか弱気にも映る動きを見せてしまった時点で勝負はついていました。続く12回もフットワークを使ってフック選手の攻撃から逃れようとするラルゲッティ選手をコーナーに追い詰め、左右の攻撃を一気に集めてノックダウンを奪った末の勝利でした。

公式のスコアは118-110,116-112が2人の3-0フック。シロート採点116-112フック。
最後はコーナーで崩れ落ちたラルゲッティが失神してフックのストップ勝ち、だと思ったのですがこの時点で12回終了だったらしく採点が採られた末の決着でした。どのラウンドもラウンド終了のゴングに救われないというルールなのですが、フックのパンチがヒットしたのはラウンド内だったがラルゲッティが倒れたのはラウンド外(3:00以降)だとのレフェリーの判断だったようです。
英国のジョニー・ネルソンが1999年から2005年にかけて作ったクルーザー級の王座防衛記録に並んだフック選手は38勝(26KO)2敗1分。ラルゲッティ選手は21勝(13KO)1敗。




Huck Almost Knocks Larghetti Out, Wins Decision(BoxingScene)
Marco Huck equals Johnny Nelson's cruiserweight record with 13th title defence(Martin Domin/Daily Mail)
Marco Huck retains title with win over Marko Larghetti(Scott Christ/Bad Left Hook)



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