WBCフライ級タイトルマッチ
昨年10月に行われた試合です。WBC王者ポンサクレック・ウォンジョンカム選手(Pongsaklek Wonjongkam)に21歳の挑戦者スリヤン・ポー・チョックチャイ選手(Suriyan Por Chokchai)が挑んだタイ人同士によるタイトルマッチはタイで行われ、熱戦の末にポンサク選手が12回3-0判定を制して王座防衛に成功した一戦でした。
試合のスタートをリードしたのは挑戦者スリヤン選手でした。きびきびした動きからの右ストレートリード、王者の出鼻に合わせる左フックでポンサク選手の前進をコントロールしていきます。
ポンサク選手がボディ顔面への左ストレート、そこから繋ぐ右フックなどのパワフルな攻撃を決める場面も度々あるのですが、よく動きながらタイミングの良い正確なパンチを当てるスリヤン選手がポンサク選手のバランスを崩させる場面を再三演出。
3回4回とポンサク選手がパワーでペースを引き寄せかけたものの、右ストレート左フックでの出入りを駆使した挑戦者のボクシングが再びペースを掌握。7回8回と勢いを増して見えた挑戦者でベテラン王者にとってはペース的にもポイント的にも苦しい局面でした。
しかし相手が乗ってきたこの8回にペースを変えたポンサク選手はやはり流石でした。強い左ストレートのボディブローを決めて相手の勢いを遮断。右フックを顔面へクリーンヒットさせ、ラウンド終盤に再び左フックでボディを抉るパワフルな攻撃で流れを変えます。
続く9回もパワフルな攻撃を再三決めてポンサク選手がペースを完全に自らのものへと引き寄せてしまいました。
しかししかし、この日の挑戦者のガッツは見事でした。ペースを失ったと見るや10回開始早々からそれまでとは一転して接近戦を挑んでいったスリヤン選手。ポンサク選手をロープに詰めて左右フック・アッパーを集めて勝負に出ます。そしてそれを正面から受け止めたポンサク選手との間でほぼ3分間に渡って続いた打ち合いは見事なものでした。
ポンサク選手がパワフルで正確な左右のフック、アッパーを決めても決めても前に出るスリヤン選手でしたが、徐々にその攻撃から力が失われていったように見えたラスト3ラウンズ。
10回のラウンド途中には激しく嘔吐、11回にはポンサク選手の強烈な右フックを浴びて一瞬棒立ちになる場面を見せながらも試合終了まで前に出てそして攻撃を繰り出し当てていたスリヤン選手のガッツは本当に驚異的なものでした。(噴水のような嘔吐シーンからはホリフィールド対ホームズ戦を思い出しました。あれは試合終了直後でしたが)
そして相手が目の前で吐いたと見るや否やボディへ苛烈で容赦のない攻撃を繰り出して行ったポンサク選手の勝負どころでの強さ、試合の最終局面で相当な数の強打を集めていたスタミナなど、ポンサクいまだ強し、を強烈に印象づけた見事な勝利でした。
公式のスコアは115-114、114-113、115-113という僅差3-0。
シロート採点115-113ポンサク。8ラウンドにポンサク選手が偶然のバッティングによってカットした場面があったのですが、なんかその場面で減点があった?よくわかりませんが、減点があれば115-112というスコアに私はなりました。ただ非常にポイント的には竸っていた試合だったのは確実で、互角の攻防の末に減点1で勝敗が別れた試合、という見方もできるのかもしれません。ジャッジ3氏のスコアシートが見たいところです。
ポンサク選手は77勝(41KO)3敗1分。暫定王座の防衛戦、正規王座との統一戦を含めれば通算20度目の防衛に成功したことになります。世界戦22勝(9KO)1敗1分。
この試合の後、12月24日に日本の国重選手に判定勝ちして既に再起に成功しているスリヤン選手は15勝(4KO)5敗1分。
Pongsaklek still WBC champion(Damrong Simakajornboon/Fightnews)
Rafael's Rounds of the Year 2010(Dan Rafael/ESPN)
亀田興毅対ポンサクレック・ウォンジョンカム(2010/03/27)
ポンサクレック・ウォンジョンカム対升田貴久(2009/08/28)
ポンサクレック・ウォンジョンカム対フリオ・セサール・ミランダ(2009/04/24)
内藤大助対ポンサクレック・ウォンジョンカム(2008/03/08)
ポンサクレック・ウォンジョンカム対内藤大助(2007/07/18)
昨年10月に行われた試合です。WBC王者ポンサクレック・ウォンジョンカム選手(Pongsaklek Wonjongkam)に21歳の挑戦者スリヤン・ポー・チョックチャイ選手(Suriyan Por Chokchai)が挑んだタイ人同士によるタイトルマッチはタイで行われ、熱戦の末にポンサク選手が12回3-0判定を制して王座防衛に成功した一戦でした。
試合のスタートをリードしたのは挑戦者スリヤン選手でした。きびきびした動きからの右ストレートリード、王者の出鼻に合わせる左フックでポンサク選手の前進をコントロールしていきます。
ポンサク選手がボディ顔面への左ストレート、そこから繋ぐ右フックなどのパワフルな攻撃を決める場面も度々あるのですが、よく動きながらタイミングの良い正確なパンチを当てるスリヤン選手がポンサク選手のバランスを崩させる場面を再三演出。
3回4回とポンサク選手がパワーでペースを引き寄せかけたものの、右ストレート左フックでの出入りを駆使した挑戦者のボクシングが再びペースを掌握。7回8回と勢いを増して見えた挑戦者でベテラン王者にとってはペース的にもポイント的にも苦しい局面でした。
しかし相手が乗ってきたこの8回にペースを変えたポンサク選手はやはり流石でした。強い左ストレートのボディブローを決めて相手の勢いを遮断。右フックを顔面へクリーンヒットさせ、ラウンド終盤に再び左フックでボディを抉るパワフルな攻撃で流れを変えます。
続く9回もパワフルな攻撃を再三決めてポンサク選手がペースを完全に自らのものへと引き寄せてしまいました。
しかししかし、この日の挑戦者のガッツは見事でした。ペースを失ったと見るや10回開始早々からそれまでとは一転して接近戦を挑んでいったスリヤン選手。ポンサク選手をロープに詰めて左右フック・アッパーを集めて勝負に出ます。そしてそれを正面から受け止めたポンサク選手との間でほぼ3分間に渡って続いた打ち合いは見事なものでした。
ポンサク選手がパワフルで正確な左右のフック、アッパーを決めても決めても前に出るスリヤン選手でしたが、徐々にその攻撃から力が失われていったように見えたラスト3ラウンズ。
10回のラウンド途中には激しく嘔吐、11回にはポンサク選手の強烈な右フックを浴びて一瞬棒立ちになる場面を見せながらも試合終了まで前に出てそして攻撃を繰り出し当てていたスリヤン選手のガッツは本当に驚異的なものでした。(噴水のような嘔吐シーンからはホリフィールド対ホームズ戦を思い出しました。あれは試合終了直後でしたが)
そして相手が目の前で吐いたと見るや否やボディへ苛烈で容赦のない攻撃を繰り出して行ったポンサク選手の勝負どころでの強さ、試合の最終局面で相当な数の強打を集めていたスタミナなど、ポンサクいまだ強し、を強烈に印象づけた見事な勝利でした。
公式のスコアは115-114、114-113、115-113という僅差3-0。
シロート採点115-113ポンサク。8ラウンドにポンサク選手が偶然のバッティングによってカットした場面があったのですが、なんかその場面で減点があった?よくわかりませんが、減点があれば115-112というスコアに私はなりました。ただ非常にポイント的には竸っていた試合だったのは確実で、互角の攻防の末に減点1で勝敗が別れた試合、という見方もできるのかもしれません。ジャッジ3氏のスコアシートが見たいところです。
ポンサク選手は77勝(41KO)3敗1分。暫定王座の防衛戦、正規王座との統一戦を含めれば通算20度目の防衛に成功したことになります。世界戦22勝(9KO)1敗1分。
この試合の後、12月24日に日本の国重選手に判定勝ちして既に再起に成功しているスリヤン選手は15勝(4KO)5敗1分。
Pongsaklek still WBC champion(Damrong Simakajornboon/Fightnews)
Rafael's Rounds of the Year 2010(Dan Rafael/ESPN)
亀田興毅対ポンサクレック・ウォンジョンカム(2010/03/27)
ポンサクレック・ウォンジョンカム対升田貴久(2009/08/28)
ポンサクレック・ウォンジョンカム対フリオ・セサール・ミランダ(2009/04/24)
内藤大助対ポンサクレック・ウォンジョンカム(2008/03/08)
ポンサクレック・ウォンジョンカム対内藤大助(2007/07/18)
お手数ですがお願いします!!
私はいつも基本トレントです。
で、他に探してみましたらこんなのが一応みつかりました
http://www.megaupload.com/?d=CIE81GM2
パス boxingasylum
サイズが私がみたのとは違ってますし、どんな中身かは保証できませんが、リンクは生きてる模様です。
ビタリやアルゲリョのとこにもコメントしたいんですが、すいません。
しかしポンサクも息が長い選手ですねぇ。
最後に一花ビッグマッチが見てみたいものなのですが・・・
WBCのそのルールは知ってますが、毎回必ず適用されていますかね?きっちり検証とか全然してないんですが、なんか曖昧な実施状況のような印象です。
ポンサクは本当にしぶとく、そして強かったです。こういうベテランが底力を発揮して勝つ試合は心底たまりません。
亀レスですが・・・
WBCルールで行われてる試合では公開採点と共に適用されてたかと思います。
アメリカの試合はほぼアメリカ統一ルールですのでルールそれ自体が採用されていない試合が多いだけではないでしょうか。
たぶん^^;(適当でごめんなさい)
米国内で行われる試合でも世界タイトルマッチならばその統括団体のルールで試合は行われているはずです。(たぶん)
公開採点はシカトされてますが(笑)
ただ偶然のバッティングでカットしていないほうから減点、というWBCのルールに関しては、そもそもカット自体がヒットによるものかバッティングによるものか曖昧な場合もありますし、見ている側としてはよくわからないケースがある。それゆえにそのルールが毎回適用されているかどうかよくわからん(と私が感じる)理由なのかもしれません。
今回は全くわかんないタイ語の実況解説でもあったのと、公式ジャッジのスコアを見て減点してると思われるスコア、してないように思われるスコアが混在してたのも疑問の一因でした。